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モトヤフ松野さんインタビュー

モトヤフインタビューシリーズ第19回は、現在東京都庁でデジタルシフト推進担当課長として東京都のデジタルシフト実現に貢献しておられる松野友雄さんにお話を伺いました。
ご存知の通り東京都ではヤフー元社長だった宮坂さんも副知事として東京都のデジタル化の陣頭指揮を取っておられます。
それでは松野さんのインタビュー記事をお楽しみください。

-今日は宜しくお願いいたします。最初にお名前をフルネームで教えてください。

松野友雄(まつのともお)です。よろしくお願いします!

-差し支えなければ、お生まれとお住まいの場所を教えていただけますか。

千葉県の柏市で生まれまして、現在もそちらに住んでおります。

-これまでのプロフィールをご紹介ください。

大学で情報工学(コンピューターサイエンス)を学び、2007年に新卒でヤフー入社しました。ヤフーには5年間在籍し、その後スマートフォーンソーシャルゲームベンチャー、BaaSベンチャー、独立行政法人工業所有権情報・研修館、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、外資系インターネットインフラ企業などを経て、現在東京都庁でデジタルシフト推進担当課長として東京都のデジタルシフト実現に貢献しています。

-ヤフーの在籍期間はいつ頃でしたか?

2007年4月~2012年3月ということになります。

-ヤフーに入ったきっかけは何でしたか?

インターネットが好きで、当初はインフラ寄りのISPに就活していましたが、最終面接でお祈りされてしまい、大学院進学と就職のどちらかで悩みながら就職活動を再スタートをしたところ、教育機関向けIT整備企業と某黄色いSNS企業(当時は新卒採用していなかった)とヤフーに内定して、人事の方とお話をしてヤフーに入社することを決めました。
そういえば、小学生の頃にヤフーが日本語のサイトを作ると聞いてできたばかりのヤフートップにアクセスした事や、中学生の時に作成したサイトをディレクトリに掲載していただいたりという話で面接が盛り上がった記憶があります。

-ヤフーでのお仕事は具体的にどんな内容でしたか?

エンジニアとして入社してサービス開発がメインでした。ヤフーショッピングで丁度「新ショッピング」プロジェクトが始まっていたタイミングに、ショッピング事業部開発部に配属。ストアエディタの開発チームにジョインしたところに始まり、ショッピングシステムのうち特にデータベースやAPIの開発と、当時完全新規で作られたMyショッピング・お気に入りリストなどのシステム企画を行ったり、全社的な開発プロセスを改善していく委員会に入り、R&D統括本部品質改善推進室標準化Teamを兼務し、YJ!PDPという開発プロセスの標準を策定したり、PMOの導入に関わったりしていました。

大学ではHCI(ヒューマンコンピューターインタラクション)の研究をしていたので、こうしたストアエディタやMyショッピングやお気に入りリストの開発の中で、研究で得たナレッジを活かせる部分も多かったといえます。

-ヤフーで学んだことはどんなことでしたか?

自らやりたい・やるべき仕事に挑戦していくことでしょうか。もちろん巡りあわせでできないこともあったり、ほかの人がやることになったりということもありましたが、当時はいろいろ挑戦させていただける環境だったと思います。商品データベースの改善のための調査を当時のリーダーとやらせていただいたり、開発プロセスのテンプレートを作ったり、製品DBの技術チームのとりまとめをさせていただいたりと、いろいろ経験させていただいたことが懐かしいです。
一方で、ある程度の節度は必要だったということもまた学ばせていただきました。自分のキャパシティを長期間超えてやってしまうと心身を壊してしまうので、気を付けないといけないですね。

-辞めたから分かるヤフーの良さというものはありますか?

多くの方がおっしゃっていますが、前向きで地頭がいい人が多くて一緒に働いていてよかったと思える人が多かったことが挙げられます。インターネットやオープンなカルチャーが本当に好きな人、より良い仕組みにしていくための苦労を惜しまない人が多かったことだと思います。

-ヤフー在職中のエピソードがありましたらお聞かせください。

新ショッピングプロジェクトも佳境を迎えていた事業部の忘年会で、当時の社長の井上さんがひょこっと現れて、新卒のメンバーの紹介を求められて、みんなそれぞれ会話をする機会があったことですね。当時は既に相当大きい組織になっていて、そういったことが難しい状況になっていたにもかかわらず、とても気さく過ぎてびっくりしてしまい、こんなに社長と距離が近いのかと焦ったことが記憶にあります。井上さんの息子さんと同年代とのことで、もうそんな歳の社員が入ってくるようになったのかという話で盛り上がっていました。

-ネクストキャリアを選んだ決め手は何ですか?

ネクストキャリアがもう6つも連なっていますが、決め手は面白そうな仕事かどうかというところは共通していたと思います。ヤフーを飛び出したときは丁度スマートフォンソーシャルゲームが隆盛していた時でしたし、〇aaSが広がり始めた頃でもありました。

初めて行政機関(独立行政法人工業所有権情報・研修館)に行ったときは、当時の特許電子図書館(IPDL)を特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)に刷新するタイミングで、最新の大規模Web開発事情が求められていたことから、力になれそうだったと思ったことがきっかけでしたし、「そこで仕事をすることで何か発展的な事が出来そう。」ということがきっかけでした。

JAXAには当時同社の情報系部門の管理職の方と懇意にしていたこともあって、その縁もあり、任期付きの招聘(しょうへい)職員として入社し同社の情報システム部門で活躍することができました。

今の東京都についても、ずっと遅れてきた行政のデジタル化の機運が盛り上がっている中、Web系テクノロジーを中心としたITの経験や行政の経験が半々だったので、行政の調達ルールも一定程度理解していることもあり、力になりたいと思ったことからです。

-現在のお仕事は具体的にどんな内容でしょうか?

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東京都のデジタルシフトをおこなっていく仕事です。デジタライゼーションを介してそこに住まい、働き、集う人々を幸せにするデジタルテクノロジーを最大限に活用できている世界最先端のデジタル都市、日本の首都、東京の実現をしていくためにデジタルサービス局で約200名の局メンバーと共にデジタルシフト推進担当課長として働いています。

またモトヤフメンバーも何人かこの戦線に参画して活躍しております。
都庁の中のデジタル化もだいぶ進みやすくなってきているタイミングではあると思うので、このチャンスを活かして更なる先進的な行政の実現に貢献していきたいです。

-現在の仕事の面白いところや素晴らしいところを教えて下さい。

この新型コロナウイルスが猛威を振るう中、「新型コロナウイルス感染症 対策サイト」に都庁側のコントリビュータとして貢献したり、各局でデジタル化施策を遂行していくためのサポートをして時にはアドバイスのみにとどまらず、設計からコーディングをしてみたり。これまでの経験を多方面で活用できていることでしょうか。
目下の悩みは自分の対応可能な量の限界です。どんどんプロパーとして都庁に入都された方にやり方や考え方などを移転していかないとなかなか広がっていかないぞというところでしょうか。直近では東京都のオープンソースガイドラインを制定するメンバーとなって制定したものが公開されましたが、多くの人で一丸となって進めているところも素晴らしいところです。

-現在どんな資格をお持ちですか? お仕事でもプライベートでも。

IT系の資格は基本情報技術者試験とヤフー在籍2年目?頃に取得した応用情報技術者試験の合格資格くらいですが、趣味の資格でPADIダイブマスターと労働安全衛生法に基づく潜水士資格を持っていたりします。他にもアマチュア無線の資格も持っています。

-今、特に力を入れていることは何ですか?

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都庁を通じて日本中のデジタル化を進めていくというところでしょうか。幸いヤフー時代の宮坂社長が東京都の副知事でデジタル化の陣頭指揮を取っておられるので、自分もしっかり舵取りをサポートしていきたいと思っております。

-ご趣味は何ですか?

沖縄でダイビングをすることや、吹奏楽などの合奏でクラリネットを吹いてみたり、ライトノベルやアニメを楽しんだり、カメラで撮影することと挙げていくと、多趣味ですねとよく言われます。確かに、趣味をやるだけでも時間が足りないと感じているような状況ですね(苦笑)

ダイビングのホームグラウンドは沖縄県の慶良間諸島です。もちろん静岡県、神奈川県や千葉県にもダイビングスポットはありますし、東京都にも伊豆諸島や小笠原諸島という素晴らしいスポットがあります。小笠原諸島に行くには丸々1週間以上の長期休暇が必要になってきてしまいますが、機会があったら行ってみたいですね。

-ダイビングではどれくらい深いところに潜ることがあるのですか。またどこでも自由に潜って良いのでしょうか。危険な思いをしたことはありますか。

講習で最初に取得するCカードでは最大18メートルで、アドバンスは30メートルですが、自分の場合はその上のライセンスなのでだいたい40メートルくらいの深さまでは潜ったことがあります。潜るときはだいたいショップのあるところを利用することが多いです。私の場合はこれまで危険な思いをしたことは幸いありません。

-ダイビングをするにはイニシャルコストやランニングコストはどれくらいかかりますか。

機材のレンタルを利用するなら、イニシャルコストが膨大にかかるわけではありませんが、自分で揃えるなら相応のコストは覚悟しないといけないです。また自分の機材なら自分でメンテナンスの管理もきちんとする必要があります。

-クラリネットなどの楽器の演奏のご趣味についてもお話しを伺います。楽器を始められたのはお幾つくらいからでしたか。

最初に触れた楽器はピアノで5歳から始めました。でも中学校ではバスケットや、高校では生徒会などの活動に没頭していたので、クラリネットを本格的に始めたのは大学の吹奏楽サークルに入ってからです。
今でも地域の吹奏楽ワークショップに属しているので、コロナ下で活動が少なかったですが緊急事態宣言やまん延防止等措置期間が明けたタイミングで再開して演奏会も密に気をつけながら催行することができました。

-コロナで変わったことはありますか?

リモートワークが普及して行政でもやり始めたところでしょうか。もちろん紙ベースの仕事になってしまうとリモートが難しかったりするのですが、デジタル化できるように整理して極力リモートで仕事ができるようにサポートするのも今の仕事です。

-これからチャレンジしたいことは何ですか?

チャレンジしたい事が多くて困ってしまっているところではありますが、仕事の面では、日本ではまだまだ珍しい1社で完結しないキャリアのモデルケースになる事ですかね。
転職回数が多いだけで敬遠してしまう保守的な会社がまだまだ多い中で、これからより必要とされるのは、リボルビングドアを回して組織の気付きを得て改善や強化をしていけることではないでしょうか。組織同士のコラボレーションもそのコネクションからしやすくなりますし。何を考えどうして行きたくて、何をするのか。そういうサイクルを回していけると良いなと思っています。

趣味では、カメラで風景やポートレート撮影をしていますが、撮影される側にもなって、撮影技術や画像の加工ももっと勉強したいなと思ったり、他にもVRも気になったりもしていますし、キリが無いですね(笑)。あっ、そうそう、婚活も頑張らないといけないです(苦笑)。

-イマヤフ・モトヤフに伝えたいメッセージをお願いします。

ヤフーには地頭の良い前向きなそれぞれ尊敬すべき人が多くいらっしゃると思うので、その繋がりをヤフーで働いていても、ヤフーを卒業しても、モトヤフになっても、繋げていけたら良いですね。

-読者に伝えたいメッセージをお願いします。

ヤフーのつながりはヤフーを卒業しても様々な形でつながって、これからの世の中をよくしていく流れを作っていくような、熱い思いを持った方が多くいらっしゃるので、ぜひどこかで似たような志を持った方とご一緒することがあれば嬉しいことだなと思います。

-松野さん 本日はありがとうございました。

ゲスト:松野友雄さん
インタビューアー:川村 英樹、和田崇雅

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