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モトヤフ新谷さんインタビュー

元ヤフーメンバーインタビューシリーズ 第4回

4人目のモトヤフインタビューは、Apple Incのシンガポールにお勤めの新谷さんが登場です。今回は新谷さんをご紹介いただいた斎藤直さんにもご一緒いただきオンラインでインタビューさせていただきました。ぜひご覧ください。

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事務局:お名前をフルネームで教えていただけますか。
新谷さん:新谷雄紀(しんや ゆうき)です。宜しくお願いいたします。

事務局:新谷さんは現在どちらにお住まいですか。
新谷さん:現在はシンガポールに住んでおり、Apple Incに勤務しております。

事務局:大学をご卒業されてから現在までのプロフィールをご紹介ください。

新谷さん:2006年、尚美学園大学芸術情報学部(音楽ビジネス専攻)を卒業    し、同年ヤフー株式会社コマース営業本部に新卒で入社しました。その後、ヤフーにて2回の大きな異動を経験。その後のキャリア形成にとっても大きな転機となったOverture Japanでは、広告主のオンライン獲得を担当しました。さらに自ら希望してメディア事業部に異動し、サービス企画等を経験、GYAOも兼務しました。

2011年、Apple Incに入社して東京オフィスにて4年間勤務しました。Overtureでの検索エンジンやオンラインセールスに関する経験を評価されて入社し、入社当初から現在に至るまでアジアパシフィック地域におけるデジタルマーケティングを担当しています。

2016年3月にMcGill UniversityのMBAを修了したのですが、その数ヶ月前にシンガポールに拠点を移しました。現在はApple製品の売上向上を主な目的としたデジタルマーケティングに加え、担当する計11カ国でのパートナーシップ拡大を推進しています。

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(画像はMcGill MBAの修了証書授与の記念写真)

斎藤さん:僕は確か新谷さんがまだAppleの東京オフィスにいた2013年に会っているよね。
新谷さん:あっ、そうでしたね。

事務局:今もお伺いしましたがヤフーに在籍されていた期間を改めて教えてください。
新谷さん:2006年4月〜2011年11月です。

事務局:ヤフーに入ったきっかけは何だったのでしょうか?

新谷さん:実は正直にいうと、当時新卒で募集されていた職種にはあまり興味がなく、将来的にでも良いのでYahoo!ミュージックに携わりたいという強い希望を持って面接を受けました。音楽をはじめとするエンターテインメント産業が持続するためにインターネットは不可欠と考えていたため、当時日本のインターネットメディアの中心にいたヤフーに興味を持つのは、私にとって自然な流れでした。とはいえ、当たり前ですが新卒がYahoo!ミュージックの担当として採用されることもなく、募集枠の通りの営業職に就くことになります。

事務局:では入社されてからのヤフーでのお仕事は具体的にはどんな内容でしたか?

新谷さん:プロフィールのところでも触れましたが、2006年にヤフー株式会社コマース営業本部(のちのBS本部)に入社、その後二度大きな異動を経験しました。最初の異動先では当時Overtureが展開していた検索連動型広告「スポンサードサーチ」の広告主のオンライン獲得施策を企画立案・運用管理していました。また、その後自ら希望してメディア事業部に異動し、GYAO社長室を兼務しながら、Yahoo!ミュージック、Yahoo!映像トピックス、Yahoo!テレビ.Gガイド、トレンドニュース、それぞれのサービスのプロデューサー(今のヤフーで言うとサービスマネージャーでしょうか)を務めました。入社から4年越しとなりましたが、新卒当時ヤフーを志望した理由であるメディア事業の夢が結果的に叶った形となりました。

事務局:ヤフーで学んだことはどんなことでしたか?

新谷さん:日本企業独特のビジネス慣習や社会人として求められる常識は、全てヤフーでの経験によって学ぶことができたと思っています。報・連・相、メールのお作法、他部署へのお伺いの立て方など、本質的にはビジネスに直接関係ないカルチュラルな部分だからこそ、若いうちにヤフーでの経験がなければ学ぶ機会を失っていたと思います。中でも一番印象に残っている教えは、メディア事業部時代に当時の上司である阿南さんに教えられた「社外からのメールには必ず24時間以内に返せ!」です。実は10年以上経った今でも忠実に守っています。

斎藤さん:中途が多かったから思いや意思が強く、こうしていきたいと思っている人がどんどん情熱で引っ張っていった時代だったのかも知れないね。猛獣が戦っているという感じだったかもしれないね。

事務局:では辞めたから分かるヤフーの良さというものはありますか?

新谷さん:Yahoo!という、インターネット黎明期の歴史を築き上げた世界中で認知されるブランドを持つ会社を経験したことは、海外で自分の経歴を説明する上で大きなプラスになっていますね。

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事務局:改めて現在お勤めの会社名と肩書きを教えていただけますか?

新谷さん:アジアパシフィック地域のRegional Partner Marketing ManagerとしてAppleのシンガポールオフィスにて勤務しています。

事務局:シンガポールで現在働いておられるのは、ご本人のご希望だったのでしょうか?

新谷さん:本人の希望と会社の意向が合致して、2015年11月に転勤となりました。今はこちらの生活が快適すぎて帰りたくないほどです。

事務局:現在のお仕事は具体的にどんな内容でしょうか?

新谷さん:Apple製品の売上をオンライン経由で伸ばすため、外部とのパートナーシップという形を用いて、ローカル市場により深く浸透していく戦略を舵取りしております。

事務局:Appleというネクストキャリアを選んだ決め手は何ですか?

新谷さん:当時のヤフーでは国境を超えて事業を展開するのが困難かつ経営陣から求められておらず、それが自分にとって機会をミスしているように感じられ、大きなフラストレーションとなっていました。そんな中、世界規模でチャレンジできる環境がすでに整っていたAppleは、私が当時最も求めていた環境でした。また、音楽をテクノロジーで発展させていくというフィロソフィーが浸透しているのもAppleという会社自体に強く共感できた理由の一つです。

事務局:現在の仕事の面白いところや素晴らしいところを教えて下さい。

新谷さん:Appleに限らず、多国籍企業で成功する人の多くは、子供の頃から教育の一環として強い自己主張やディベートの訓練をしてきている上、普段からインプットを取捨選択できているので、非常にプレゼンテーション能力が高いと感じています。英語という共通言語を使っているだけでは十分ではなく、教育や文化のバックグラウンドが異なる異国人どうしでの意思疎通が求められるので、高いプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力が必須なのでしょう。そういった人材が集まっている環境にいられることは、自分の成長にも大いに役立っています。

事務局:今、特に力を入れていることは何ですか?

新谷さん:健康第一、と思う歳になってきました。メンタルもフィジカルも常にベストなコンディションに保つことも能力のうちだと、日々心がけています。

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事務局:ご家族以外で尊敬している方がおられたら教えて下さい。

新谷さん:元アーセナル監督のアーセン・ベンゲルです。スポーツという感情的かつ根性論になりがちな世界にも関わらず、厳しい規律を守り、客観的なデータを用いて分析する。冷たく人間味のない人物かというとそうではなく、長期的視点を持って若手を信じて育てるリスク許容度も持っている。どれも今の自分に足りない部分を持ったマネージャーだと思います。

事務局:ところでご趣味は何ですか?

新谷さん:最近はコロナのロックダウンで思うようにできていませんが、草サッカーで汗を流しています。

事務局:コロナで変わったことはありますか?

新谷さん:ここ1年ほどほぼ自宅勤務なのですが、仕事とプライベートな時間の切り替えが予想以上に難しく感じています。通勤時間が無駄という意見もありますが、少なくとも私にとって通勤というのは切り替えのために必要な時間だったようです。
以前よりも意識して運動をする時間を増やせたのは、自宅勤務になって良かったかなと思える点です。毎日最低30分は運動する時間を作れています。

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事務局:ライフワークは何でしょうか?

新谷さん:ここ数年間、金融投資に力を入れています。実はデジタルマーケティングと金融投資には非常に共通点が多いのです。マクロ統計情報の確認、定期的なポートフォリオのリバランス、リスク分散、相関分析など。特にシンガポールではキャピタルゲインに税金がかからないので運用しなければ機会損失なのです。

事務局:これからチャレンジしたいことは何ですか?

新谷さん:視野を広げるために中国語を勉強しています。英語が公用語になっているシンガポールも含め、アジアの国では英語だけでは本音が聞けないと感じることが多々あるので、リアルな感情を知るためには英語以外の言語を学ぶのも重要だと思っています。

事務局:ではイマヤフに伝えたいメッセージをお願いします。

新谷さん::パンデミックにより、他業種の人と日本語で話して、外部から刺激を受ける機会(つまり雑談)が激減してしまいました。ランダムな無駄話がなくなるというのはなかなか辛いものです。イマヤフの方でもモトヤフの方でも、もしよろしければオンラインで雑談でもしましょう。

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事務局:続いてモトヤフに伝えたいメッセージをお願いします。

新谷さん:MBAの価値の半分くらいは卒業後に得られる世界的なコネクションにあると考えています。モトヤフもそれと同じように、何か困ったり知りたいことがあったときに助けてくれる、ゆるいけどいざという時に頼りになる心強いコミュニティーになるといいなと思います。

事務局:最後に読者の皆さん全員に伝えたいメッセージをお願いします。

新谷さん:もし私が役に立てそうなことがあれば気軽に連絡ください。
LinkedInでもFacebookでもメールでも。
https://www.linkedin.com/in/yukishinya
https://www.facebook.com/yukishinya
yexcbs@gmail.com

【事務局からお知らせ】

こちらのnoteでは「モトヤフ」メンバー向けの様々なイベント情報や各種記事などを今後掲載していく予定です。
「モトヤフ」メンバーは、このnoteのほかに以下の方法で正式登録をしていただくことにより、「モトヤフ(Yahoo! JAPAN:公式)」のFacebookプライベートグループメンバーになることができます。
このメンバー登録をご希望の「モトヤフ」の方は、以下の方法で入会申請をお願いします。
https://www.facebook.com/groups/motoyahoojapan
(申請に対する本人確認のため、ヤフー人事担当者が確認するための3つの質問にお答えいただきます。 回答を人事担当者が確認し、グループ参加の承認をしたら、入会完了となります)


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