「立派な上司になろうと面談をがんばりすぎて、ロボットになった話・・・」


主任になって焦っていた。
・人の役に立つ存在でありたかった。
・尊敬される上司でありたかった。
・相手をコントロールしてしまう利己的な自分が嫌いだった。
当時の私は、傲慢で、自分が正しいと思い込んでいた
若いときはそれでよかった。でも役職がつくと、そうもいかない。
後輩が育たない。力づくでコントロールしようとしても行動は変わらない。歯がゆさと自分の未熟さに嫌になっていた。
今までのやり方じゃダメだ!もっと自分が変わらなきゃ。
もっと頑張らなきゃ、誰もついてこない。もっともっと結果を出さないと、役に立てない。

期待にこたえたい、そんな一心で1ON1コーチングを必死に学んだ。
相手を制御するのではなく、相手に任せる。そんな余裕のある人になりたかった。

『もっと職場の雰囲気はよくなる、みんな生き生きとして仕事ができる。そんな職場に導ける俺最高!!』そんな妄想を抱きながら面談に臨んだ。
とにかく誘導しないように「オウム返し」「共感」「質問」を繰り返した。
面談が始まる前の私は何度も、「オウム返し、共感、質問」と念仏のように言い聞かせ必死で変わろうとしてた。ぎくしゃくとしたフレームワークのような面談をつづけた。
3か月ほどたったころ、スタッフから相談を受けた。
「最近仕事がつまらないんです」というスタッフに対して、「つまらないんですね」とオウム返しと共感を続け、「何がつまらないと思いますか?」(質問)を繰り返した。
しかし沈黙は続き何も引き出せず何も解決できなかった。
数日後何人かのスタッフからこんな意見が「面談の時の主任、なんかロボットみたいです」
私はロボットになりたかったのか???
いや違うよね。そう違う。

 半年後ロボットは人間になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?