【HOU】2021年アストロズ展望(前編)

■はじめに

初めまして。
この度30球団note企画でアストロズを担当することになりました、りつと申します。

展望に入る前に、近年のアストロズについて軽く触れておきます。
アストロズを紹介する上で2017年のことは避けられないでしょう。
球団初の世界一に輝いた年であり、サイン盗みが取り沙汰される問題の年でもあります。
その責任を取る形でGMと監督の解雇があり、チームは現在過渡期と言える状況です。
難しい状況の球団ではありますが、魅力をお伝えできるよう頑張りますのでよろしくお願い致します。


■昨年度振り返り

昨年はコロナ禍での難しいシーズンであり、各球団が様々な点で苦戦を強いられました。
アストロズはその影響で拡大したポストシーズンの枠に滑り込み、最終的にLCSまで駒を進める結果となりました。
一方でシーズン成績は29-31の負け越しであり、苦しんだシーズンでした。
Verlanderの離脱を皮切りに主力に怪我と不振が多発し、投手陣はロスターの大半がルーキーという状況に陥ります。
その中で使える若手の厳選が進んだのは大きな収穫でした。不振にあえいだ主力もポストシーズンでは持ち直しており、今期へと期待を持たせる形でシーズンを終えることが出来ました。

世界一に貢献した複数の選手がFA市場に出る年でもありました。
その中でもセンターとトップバッターを務め続けたSpringerの流出は手痛く、その穴は今後大きさを痛感する事でしょう。

以上が昨シーズンの簡単な振り返りとなります。
それでは今期の展望を見ていきましょう。

■ロースター

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アストロズの開幕予想の布陣、主な流出選手が以上になります。
では各項目ごとに見ていきます。

・流出選手

クローザーのOsunaが負傷のためノンテンダーとなり、ReddickやDevenskiといった世界一を支えてくれた選手も市場へ出ることとなりました。しかし去年の時点で衰えや負傷を抱えていた選手が大半であり、戦力ダウンという意味ではやはりSpringerの穴をどうするかに注目が集まります。

・捕手

Martin Maldonado
Jason Castro


去年バックアップを務めたGarneauがFAに、穴埋めとして元アストロズのドラフト1位選手でもあるCastroを獲得しました。
Maldonadoが主戦捕手になるとは思いますが、二人の力量に大きな差はないため安定した併用が可能になりました。
怪我が発生した場合はGarrett Stubbsがバックアップを務めるでしょう。捕手以外にもセカンドや外野も守ることが可能なので、26人目のロスタースポットに入る可能性もあるかもしれません。

・内野手

Yuli Gurriel
Jose Altuve
Alex Bregman
Carlos Correa
Aledmys Diaz
Abraham Toro

内野の布陣は去年と変化はありません。
本来一塁手のGurrielがFAとなる予定でしたが、昨シーズン途中に延長を行いました。アストロズの傘下にはキューバ人が多く在籍しており、その旗頭としての意味合いもありそうです。
去年後半にかけて成績を大きく落としたため、個人的にはそのまま市場に出るのかなと思っていたため驚きました。
今シーズンの巻き返しに期待したいところです。


セカンドのAltuveはアストロズの誇るフランチャイズプレイヤーですが、去年は去年は怪我が響き不振に。ポストシーズンで復調し実力を見せつけましたが、今度は送球が不安定になる事態に陥りました。
大型契約を4年残しており、コンバート先の不透明さもあるため、今後どういったパフォーマンスを残していけるか注目が集まります。



サードはBregmanが務めます。昨期ハムストリングスを怪我しており、これは古傷でもあるため心配されるところです。現在も同じ個所が原因で調整中であるため癖になっている可能性があります。
現時点では開幕には問題なく間に合うでしょう。
今年は飛ばないボールを導入することが決まっており、パワー面への影響は懸念されるところです。



ショートもCorreaが今年も務めます。スプリンガーの後のトップバッターの役割も現在Strawと争っています。
今オフFAのため、その成績には他球団も注目している事でしょう。今オフはショートが豊作で、彼はその中でも若いため大型契約も狙える立場です。
チームに残りたい考えを口にしていますが、現時点で交渉が進展している様子はなさそうです。

ベンチ枠の内野手として、Diazは確定になります。彼は一二三塁を守ることが出来ますし、レフトとショートにも置くことが可能です。昨季は怪我に苦しみましたが、優秀なベンチプレイヤーです。
26人目の選手としてToroを入れていますが、ここは流動的になるでしょう。
一三塁を守ることができ、セカンドのオプションもある選手ですが、Diazと役割が被ります。この枠には先述のStubbs、中継ぎの9枚目、センターの控えといった候補が考えられます。UT枠の候補としてはエンジェルスよりクレームしたRobel Garciaも選択肢です。
最終的にどの選手が入ってくるか注目しています。

・外野手

Michael Brantley
Kyle Tucker
Myles Straw
Chas McCormick
Yordan Alvarez

外野の陣容は昨年以前と大きく変わります。
Springer、Reddickのレギュラー2人がFAとなりました。BrantleyもFAとなる予定でしたが、Springerと共にブルージェイズに移籍する直前で再契約に漕ぎ着けました。
計算できない選手の多い外野を締める意味でもいい契約でした。彼自身も怪我の多い選手ではありますが、出場している際の安定感は随一です。レフトのデプスは厚いので怪我人が出てもカバーは可能でしょう。


レフトの選択肢としてはAlvarezも候補の一人です。彼の主戦場はDHですが、本拠地でBrantleyが休む場合はレフトを守ることもありそうです。
一塁のオプションも試みるそうで、シーズンでどうなるか注目です。元々は一塁の選手ですが見切られた経緯があるので、本格的に守る可能性は低いです。キャリアで怪我の多い選手であるのも懸念点ですね。
19年の新人王でもあるAlvarezの復帰はアストロズにとって大きなプラスになる事でしょう。

Reddickが守っていたライトはTuckerが務めます。昨年はレフトが多かったですが、ライトが主戦場となるでしょう。
全体5位指名という評価の高い選手であり、今後のチームの中心となっていくべき選手です。
なんでも卒なくこなす選手で、今では珍しい素手で打撃をするのが個人的に好みのポイントです。
Strawの出来次第ではセンターという話も出ていますが、今のところはコーナーを守るでしょう。

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今期一番の弱点はセンターになる可能性が高いです。Springerの穴は簡単に埋まりません。
Strawに求められるのは高い身体能力を活かした守備と走塁です。ここでプラスを作り、最低限の打撃成績を残すことが期待されます。
ショートを守ることもできるので、今後の補強次第では控えに回るでしょう。今年は資金面の問題から彼と心中するしかなさそうです。

外野の控えはMcCormickが担います。昨年ポストシーズンにロスター入りしましたが、まだ未デビューの選手です。
マイナーではアプローチ良い打撃を見せており、外野のデプスを埋めてくれれば最高です。センターのデプスはペラペラなので、26番目の選手をセンターに割く可能性もあるでしょう。その場合Jose Siriが候補になりますが、ロスターに加える必要があるのでやや可能性は低そうです。


長くなりましたのでこちらを前編とし、投手に関しては後日別のnoteを投稿します。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願い致します。

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