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2018末HOUプロスペクトTOP30(前編)

MLBでは各媒体で毎年有望株のランキングが発表されている。
彼らはプロスペクトと呼ばれ、球団は将来のMLBでの戦力として、またトレード素材として大切に温めている。
アストロズの18年末時点での個人的なランキングを記録として残しておきたいと考え、noteとして纏めることにした。

上の順位が個人的に考える今シーズン末でのランキングだ。
選手の紹介も以下で行っていきたい。

1 Kyle Tucker OF 21歳 右投げ左打ち
AAA.332.400.590 48BB 84K
MLB.141.236.203 6BB 13K
15年ドラフト全体5位指名選手
打撃面の評価が特に高く、打球に上手く角度を付けることでホームランの数も増加した。今シーズン念願のデビューを飾ったが、MLBの壁にぶち当たった。しかしHard%は45.1%と悲観する数値ではない。一方Barrels%は2.8と低いものであり、強い打球がゴロになった結果成績が伸びなかったと言えそうだ。守備面の評価は平均的なコーナープレイヤー、肩は悪くないためライトでの定着が期待される。

2 Forrest Whitley RHP 21歳
AA 3.76 26.1IP HR9 0.7 BB9 3.8 K9 11.6
16年ドラフト全体17位指名選手
201cm 88kgの恵まれた体格からスムーズなフォーム投げ込む。昨期は若干20歳でAAまで駆け上がり、今夏のデビューが期待された。
しかし今期は開幕前の薬物規定違反での50試合停止処分、復帰後の故障と期待に応えることが出来なかった。一度マウンドに立てば支配的な投球を披露しており来夏のデビューが期待される。
フォーシームとカーブのコンビネーションの評価が高く、秋季リーグではASのショートイニングながら100マイルもマークした。それ以外の球種も評価が高く、カットスライダーチェンジアップと一通り投げており、制球も安定している。彼をエースに育てられるかでアストロズのプランも変わりそうだ。

3 Josh James RHP 25歳
AA,AAA 3.23 114.1IP HR9 0.7 BB9 3.9 K9 13.5
MLB 2.35 23.0IP HR9 1.2 BB9 2.7 K9 11.3
14年ドラフト34巡目指名の叩き上げ選手
昨年はルール5のプロテクトもされず、注目を集める存在では無かった。しかし今シーズン球速が高速化したことで飛躍、来期のローテ候補に躍り出た。リリーフすれば100マイル以上を連発するパワフルな投球で、クローザー適性も指摘される。体格は190cm93キロと恵まれており、先発でも90マイル後半を連発できるため、先発としても素質十分である。
持ち玉はスライダー、チェンジアップ。チェンジアップが有効な球種となりそうだ。制球は良くはないが、ストライクを取ることに苦労するレベルに破綻はしていない。来期はイニング登板共に増えることが予想されるが、どこまで真っ直ぐで押し切ることが出来るかが鍵になるだろう。

4 Cionel Perez LHP 22歳 
AA,AAA 2.08 73.2IP HR9 0.4 BB9 3.4 K9 10.9
MLB 3.97 11.1IP HR9 2.4 BB9 5.6 K9 9.5
16年オフに契約したキューバ人左腕
今年リリーフとしてMLBデビューを飾っており、最速98マイル、平均95マイルをマークした。スライダーカーブチェンジアップと一通り扱うことが出来る。レポートではスライダーの評価が一番高いが、個人的にはカーブが良かった。投球は先発に残れる可能性を感じさせるが、耐久面が心配される。契約時もアストロズと一度契約するも肘の異常で契約解除、大幅な減額の末再契約している。体格も180cm77kgと高校生かと思うほどに細く、ビルドアップが期待される。
来期はブルペン左腕が見当たらないこともあり、編成次第ではValdezと共にリリーフで使われる可能性が高いだろう。

5 Yordan Alvarez LF/1B 21歳 右投げ左打ち
AA,AAA.293.369.534 42BB 92K
Fieldsとのトレードで16年にLADから加入したキューバ人外野手
196cm102kgの恵まれた体格からスイングスピード速い打撃で、ヒットを量産する。広角に打ち分ける打撃スタイル。アストロズは主にLFとして育成している。パワー面も恵まれておりMLBで25本以上打てると期待される。守備面もLFとして平均的に守れるとされているが、肩の評価が低い。走力の評価は平均的。いかに打撃面でプラスを積み上げられるかが鍵である。

6 Corbin Martin RHP 22歳
A+,AA 2.51 122.0IP HR9 0.5 BB9 2.6 K9 9.0
17年の2巡目指名選手、STLのハッキング事件で頂いた指名権
188cm90kgと先発として十分の体格から平均90マイル中盤のストレートを投げ込む。大学途中までリリーフであり、パワフルな一方で制球面の評価は芳しくなかったが、指名後は安定した投球を披露している。スライダーの評価が高くチェンジアップの向上が鍵である。落差の大きなカーブも持っておりスライダーに次ぐ球種との評価。個人的にはカーブが一番いい球種ではと思っている。

7 JB Bukauskas RHP 22歳
Rk~AA 2.14 59.0IP HR9 0.2 BB9 3.7 K9 10.8
17年ドラフト全体15位指名選手
ドラフト時評価が高かった選手だが、アストロズの位置までスリップしてきた。183cm88kgの体格面から先発適性が疑問視されている。最速は98マイルで球威の評価は高い。ただストレートの制球の安定感に欠ける部分があり、制球はスライダーの方が良い。スライダーも決め球として高評価であり、先発としてはチェンジアップの向上にかかっている。よくソニーグレイと比較されている。あれくらい育ってほしい。
今シーズンは事故での怪我の影響もあり、リハビリ登板もあってRkでも出場している。復帰後は支配的な投球を見せており来期に期待がかかる。

8 Seth Beer 1B/OF 22歳 右投げ左打ち
A-~A+.304.389.496 25BB 49K
18年全体28位指名選手
とにかく打撃の評価が高い選手。大学では3年間で180BB 98K 56HRと好成績を叩き出した。木製バットでの打撃が疑問視されていたが、問題はなさそうである。走塁守備面の評価は壊滅的で、指名打者に収まるだろう。アストロズは当面外野で育てていくようだが、現状プロ入り後も守備は厳しそうだ。

9 Rogelio Armenteros RHP 24歳
AAA 3.74 118.0IP HR9 1.1 BB9 3.7 K9 10.2
キューバ出身の右腕 Rusney Castiloとのワークアウトで目に付いたらしい
昨年AA,AAAでBB9 2.8 K9 10.6をマークし評価を上げた。球速は90マイル前半にとどまり最速は95と球威面で他の候補に劣る。バックエンドスターターが期待されている。多彩な変化球を持ち、特にチェンジアップの評価が高い。コントロールも平均以上の評価を得ている。今期昇格もあるかと思われていたが、James,Valdezらの後塵を拝した。来期はSPの枠が空くのでチャンスがあるはず。

10 Garrett Stubbs C 25歳 右投げ左打ち
AAA.310.382.455 35BB 53K
15年ドラフト8巡目指名選手
守備型の捕手。フレーミングがうまく、肩の評価も高い。今期阻止率は45%。一昨年A+,AAでOPS.860をマークし評価を上げた。昨年はAAAデビューで振るわない成績だったが今シーズンは適応。アプローチが良く、ベンチ捕手として期待されている。個人的にはレギュラー捕手になれるのではと期待している。178cm79kgの小柄な体格をしている。近年はコリジョン禁止等により、小柄な捕手も戦える環境なのは追い風か。ちなみに足も速い。来期は上の捕手2人のバックアップとして期待されており、アクシデントがあればデビューすることになりそうだ。

11 Myles Straw OF 24歳 右投げ右打ち
AA,AAA.291.381.353 73BB 102K
MLB.333.400.667 1BB 0K (10PA)
15年ドラフト12巡目選手
走守の評価が非常に高い外野手。178cm81kgと小柄な体格。今期マイナーで70盗塁をマークした。成功率も88%と優秀。FRAAも毎年10以上をマークしておりMarisnickの後釜には丁度いいだろう。アプローチも素晴らしく、昨年も94BB 79Kをマークしている。一方でパワーレスであり、マイナー通算でも3本しか打てていない。
MLBデビューした今期ホームランを放ちアストロズファンを驚かせた。彼がホームランを打てるようになれば鬼に金棒だが、ひとまずベンチプレイヤーにはなれるだろう。

12 Framber Valdez LHP 25歳
AA,AAA 4.11 103.0IP HR9 0.6 BB9 2.8 K9 11.3
MLB 2.19 37.0IP HR9 0.7 BB9 5.8 K9 8.3
ツーシームとカーブが武器のゴロピッチャー。制球に悩んでいたが、球速を抑えることで改善しMLBにのし上がった。先発に残れるかはチェンジアップの成長にかかっている。ゴロPでありながら三振奪取能力も備えているので今後が楽しみな投手だ。球威を上げてストライク勝負できればより良くなるだろう。来期は先発の枠をJamesと争いつつ、左のリリーフとしての起用も視野に入る。

13 Brandon Bielak RHP 22歳
A+,AA 2.23 117.0 HR9 0.5 BB9 3.0 K9 10.1
17年ドラフト11巡指名選手
上から投げ下ろすフォームの右腕。平均90マイル前半の直球とスパイクカーブを武器にしている。大学時代は三振は取れるものの制球の物足りない投手だったが、プロ入り後は安定した成績を残している。大学時代はスライダーを多用していたが、入団後カーブをメイン球種に変更したことで安定感を増した。チェンジアップも持っており、カーブに次ぐ評価を得ている。バックエンドスターターからリリーフを期待されているが、個人的にはMcHughのように大きく飛躍して欲しい。

14 Abraham Toro 3B 22歳 右投げ両打ち
A+,AA .247.345.435 62BB 108K
16年ドラフト5巡目指名選手
アプローチと肩が売りのスイッチヒッター。長打力も備えている。昨シーズンは肩の強さを売りに捕手にも挑戦したが、今年はフルシーズン3Bとしてプレー。AFLでは.348.463.561 12BB 12Kと好成績をマーク。守備力は平均的で3Bとしてプレー可能だと考えられている。

15 Cristian Javier RHP 21歳
A,A+ 2.70 110.0IP HR9 0.7 BB9 4.1 K9 11.9
15年に契約したドミニカ右腕
80マイル後半から90マイル前半の回転の良いストレート、スローカーブとスライダーを操る。チェンジアップも持っているが発展途上の評価である。決め球と言えるほどのものはなく、総合力で勝負するタイプ。バックエンドスターターとして育つには球速の成長が必要か。入団時の評価は低いながらも、毎年成長を見せている。三振奪取能力も高い数値をマークし続けているため、今後の成長に期待している。

長くなったためここで一区切りにする。
後編もそのうち作りたい。

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