麻雀AI Suphx牌譜検討 〜Suphxをインストールしていく〜part6

それではやっていきましょう。

今回はSuphxの“読み”について触れたいと思います。

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東2局

おなじみの字牌選択ですが、ションパイの発かと思いきや

東切り

ダブ東は先に切るということですかね。

まあいいでしょう。

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順目進んで1pつもって何切るかというところで

打2p

主にタンヤオですね。

9p切り、中切りという選択もありますが、私も12pのターツを落としたいところです。

地味だけど、僕のイメージの“コンピューター”には選択が難しそうに感じました。

2pからなのは下家に1pがアンパイだからでしょうか。

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同じ局、順目は進んで、北をツモってきたところで、

打7p

少し受け気味ですね。いいバランスだと思います。

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東3局

微妙な余剰牌選択だが、

打3sのツモ切り

2sが2枚切れですね。8mでも良さそうですが、西は役牌なので1sの対子を固定していきます。

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ここからが問題の“読み”の場面です。

下家が発をポンして打3s、8pポンして打2s

14s受けのリャンメンターツを外しています。

周りを見ると14sはかなり良さそうなターツに見えますね。

これ以上のリャンメンターツはあるのかって感じですね。

こういう時、下家の仕掛けをどのように評価しているか気になりますね。

トイトイか、それともドラや赤入りのターツが残っているのかな、もしくはピンズのホンイツもあるかもしれないというところですが、どちらにしても結構良さそうです。

3s2s切って8pポンなので、トイトイの可能性が高いのかなと私には見えます。

もしくは中とかが頭で、ドラか赤入りのターツが待ち。

その後の捨て牌によってはホンイツも警戒していきたいかなと。

(詳しく説明すると長くなるので省略します。)

その中で8sツモ

これは迷いますね。私なら受け気味に86s切りそうですが、

Suphxは打3p

シンプルに攻めます。3pはトイトイには刺さらなそうです。

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上家の7sをチーして打2m

西バックの聴牌とりです。

この辺の押し引きは難しいですよね。

単純な25mには刺さらなそうですね。

ドラ入りのカン2mはどうでしょうか?32s切って8pポンしてカン2m?うーんといった感じですね。

どこまでいわゆる“読み”が駆使されているのでしょうか?

2副露に対しては降り気味な場面も見てきたので、3s2s切りから“読めて”いるのかもしれないと思ってしまいます。

今回は苦しい安い聴牌からおしてますからね。

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順目は進んで、不要なドラ1mツモ

これは流石に降り

ちなみに下家の手は

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こんな感じでした。まあいいでしょう。

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続いて次局、白が対子って、

打9s

役牌対子によりホンイツを見ていきます。

マンガンになるのは強いですね。

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積極的に仕掛けていきます。

形は苦しいですが、ホンイツに向かいます。

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御馴染みの余剰牌選択ですが、

ここは打発

これは白とっておきたいですよね。

打1mかと思いましたが、まだ2巡目でアンパイの発を切っていきます。

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白を対子にしてリーチ

ションパイぽいっと切るときも多いSuphxですが、使い分けていますね。

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続いて次局、上家が1pチー打6p

ここで打2s

まだ下家には大丈夫っぽくて自分の手は上がりが見えそうです。

ドラを先に切っていきます。

下家の仕掛けは、チー打6pからの打4sなので123の三色じゃなくて、役牌バックか役牌アンコなのかなという印象を受ける仕掛けです。(ここも詳細な説明は省略。どうしても聞きたい人がいればコメントしてもらえれば説明します。)

その辺の“読み”は働いているのかどうなのか?

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オーラス

形は苦しいですが、白をポン

対面はマンツモ条件なので、脇に任せる選択もありますが、これはとりあえず鳴いていきます。

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オーラス2本場、発が対子ったところで、

打赤5p

打点は全く要らない点数状況です。

南か中が対子ったらかなり強そうです。現状カン2mも悪くなさそう。

地味ですが、いい1打に見えます。

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発をポンして

打7m

カン2m固定して中を残します。

この辺のバランスを学んでいきたいですね。


今回はここまでです。

今回は読みについて触れました。

さて私たちは読みをどのように働かせるのでしょうか?

私たちは捨て牌の意味を考えます。

先ほどの例で言うと強そうなリャンメンターツを払っている、ということはそれはどういう意味だろう?

それは手役絡みではないかとか、どうしてその牌を切ったのか理由を考えます。
AIは“意味”を考えるわけではありません。

ただ捨て牌の濃淡で、どれくらい切りたい牌が当たる確率が高いか、点数はどれくらいかを“学習“することはできるのではないかと思います。


ここでSuphxの特上卓の成績を見てみましょう。

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安定段位は8.7段で、2000戦以上で2位の成績です。3000戦を超えるとトップですね。

“読み“というのは基本的に押し引きの精度を高めるものです。

もちろん麻雀において一番重要なのは牌効率ですが、この成績を残すには精度が高い押し引きが必要です。

人間でいうある程度の“読み”ができないと、これほどの成績は難しいのではないかと思いますがどうでしょうか。

鳳凰卓だともっと成績に直結しそうですよね。


私は“読み”ができるできないにかかわらず、AIの一番の強みはミスをしないことだと思っています。

人間はミスをして明らかに損な選択をすることが、どうしてもあります。

このSuphxの高い成績は、やはりミスを減らすことの大切さを感じますがどうでしょうか。

まずは回線切れとかから、なくしていきたいですね。


読みについてはこれからも取り上げていきたいですね。

それではまた

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