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映画コラム「The Green Mile 」
「グリーンマイル」(1999)
原題「The Green Mile 」
原作:スティーブン・キング
監督:フランク・ダラボン
アメリカ公開1999年
日本公開2000年
主演:トム・ハンクス
マイケル・ダンカン他
「スタンドバイミー」「ショーシャンクの空に」に続き、キング作品の中でも
最も好きな映画です。
あえてストーリーは余り書きませんが、
ネタバレになるので、まだ観てない方は
避けて下さいね。
<(_ _*)>
キング自身が、1997年にこの作品を発表する時に、ネタバレでもなく、ただ、ペーパーブックスで、ラストまで一冊分よりも
毎月発売される連載のように
作品を発行したいとの思いもあり、当時の
読者(私も含め)は、一冊読めば続きは1ヶ月待たなければ読めなかったのです。
私に取って、スティーブン・キング作品のファンだけではなく
非常に「グリーンマイル」は大事な作品でした。
私がYoutubeで選ぶ映像の全てにおいて
数ある同じ映像の中から なるべく一分、一秒でも良いものしか選びません。
その為に何時間もかける場合があります。
時に、選んだ映像が削除されている場合もありますが
この「グリーンマイル」には 絶対にこのシーンしかないのです。
はい。削除されてたのでw1番近い映像を
探しました。
「グリーンマイル」とは、処刑場に行く為に歩く道、この刑務所には「グリーン」の色の廊下になっているから、そう呼ばれた。
マイケル=ジョン・コフィーと言う人物は
不思議な能力を持ち、命を助ける事が出来る。しかし、ふたりの双子の命は間に合わずに、大声で泣いてる所を犯人だと決め付けられ、死刑囚として刑務所に連れて来られる。誰が見ても大男で黒人。
その刑務所の所長がポール(トム・ハンクス) ジョンは彼をボスと呼ぶ。
1920年代半ばの黒人差別は余りにも酷く歴史に残る。
やはり、冤罪にも関わらず見掛けで犯人だと決め付けられたジョン・コフィーと、刑務所の人々との人間模様が描かれています。学校にも行ってなく、無知でもあるが、余りにも純粋な心の持ち主。
優しく不思議な能力も理解出来たボス=ポール達。
ジョンに取り、皮肉な事に刑務所で人間の優しさに初めて触れる。
それでも、その日が訪れる。
冤罪だと判っていても、どうにも出来ない
もどかしさをトム・ハンクスが演じ、
作品はアカデミー音響、効果、作品賞受賞。マイケル・ダンカンは助演男優賞に
ノミネートされました。
最期に観た映画が 1930年代フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの黄金コンビと言われた映画「TOP HAT 」からの「Cheek to Cheek 」のミュージカル・シーン。
ジョン・コフィーに取り、初めて観た映画で流れるシーンが
この「Cheek to Cheek 」
彼にとって、「天使」に見えるこのシーンは
一体、どれだけの苦しみと人間の醜さを
見て生きていたのかが 心打ちます。
天国には この二人(アステア&ロジャース)が天使として居るのなら
天国も悪くない。
むしろ、生きてる世界のほうが「地獄」だったのでしょう。
最後に、何十年間過ぎて自分の年齢が他人より若く歳を取らないトム・ハンクス演じるポール=ボス。
当時、刑務所でジョンに助けられたネズミも生きている。
これを「贖罪」と呼ぶポール。
私は思う。
「贖罪」。
本当に「贖罪」なんだろうか。
他の人々より若く長い人生。
知り合いは皆、神に召されて自分だけが
孤独感になる。
でも、ジョンは孤独と言う「贖罪」を与えたのだろうか?
自分を処刑した人間に孤独と言う「贖罪」を与えたのだろうか?
何か違うと考えてしまう。
むしろ、命を吹き込んだのではないのか。。。?
それはそれで残酷にすら感じるのは
純粋過ぎたジョンの感謝の意味や価値観なのではないのか。。。?
マイケル・クラーク・ダンカン
Michael Clarke Duncan
1957年12月10日 ~2012年9月3日没
この記事は「ジョン・コフィーに捧ぐ」と
題してFC 2に書いたものを2013.4.30の記事と一緒に再編集しました。
椎名 りつ子
2016.3.27
2019.10.15移行
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