久しぶりの再会で気持ちを思い出してしまった

12月16日、私はとある女性と食事に行った。中学時代に入院していたときに知り合い、共に手術にリハビリと苦楽を乗り越えてきた。
当時は同世代の友達含め、皆で一緒にいることが多かった。思い返せばその頃から、彼女のことが好きだったのかもしれない。
数ヶ月経って退院して以降も、年に数回連絡を取り合って遊ぶ仲は変わらないまま時間が過ぎていった。
自分が大学生だったときに、彼女に告白したことがあったが、ごめんねと言われてしまった。その言葉に私は、彼女とは友達止まりで終わるのかと思っていた。
そんなときから7年が経ち、久しぶりに再会し、一緒に食事をしてカフェでお茶をするというデートをした。久しぶりだったこともあり、話は尽きることがなかった。仕事のことや家族のことなどたくさん話し、いとこや兄弟が結婚した話などをしていた。
食事をしたあとカフェに入り話していたときにも、彼女の弟の話であったり、恋愛に関わるような話が多かった中で、ふと、彼女が私に学生時代の話をしだした。そう、私が彼女に告白したときの話だ。私はそんな昔の話をされると思っていなかったので、すごくドキドキしていた。あのときの言葉で彼女のことは諦めていたこともあり、つい最近マッチングアプリで知り合った女性と会ったりもしていた、そんなさなかだったからだ。
彼女はそれから、あのときは自分に恋愛をしている余裕がないと思って断ってしまったと話してくれた。確かに彼女は学生時代就職活動で苦労していたことも知っていた。更に聞くと仕事も契約社員からのスタートで不安定で、やっと来年度から正社員になれるとのことだった。だから仕事で精一杯であのときはごめんねと言ったということだった。
その言葉を聞いて、私が自分が頼りなくて振られたのではなかったということが分かった。私としては当時学生と社会人で付き合うことにも抵抗はなかったが、あのときの彼女がどんな気持ちだったのかを知ることができた。
また、彼女には私と同い年の弟がいるのだが、長年付き合っている彼女がいるらしく、そろそろ結婚して身を固めたら?などと弟に話しているということを聞いた。そういう彼女に私はこう、冗談交じりで言った。弟にそれを言っているなら、私も同い年なのだからと。
そして私は学生時代からもし彼女と付き合っていたとしたらもう結婚してると思うと、特に深い意味はなく話した。
そして翌日、彼女はその言葉が気になったのか、電話をかけてきた。私は彼女と話す中で、昔とは状況が変わったけど、中学のときにも告白して、大学のときにもう一度告白するってことは、それだけ彼女のことが好きだったと話した。今でこそ社会人になりいろいろと経験してきたが、彼女は初恋の相手であることに違いないし、大切な人なのである。しかし今は、マッチングアプリで出会った女性にも惹かれているところがある、それはどうなるかわからないが、今は何とも言えないと伝えた。正直、複雑な気分である。彼女自身も、入院していたときから私が彼女を思っていたことにも気づいていたようで、先日の再会から、再び彼女への気持ちを思い出してしまった。人を好きになるということの素晴らしさを、改めて実感することができた出来事であった。


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