身体障がい者と視覚障がい者は分かり合えない?

2024年度となったので、今回は少し真面目な内容について書こうと思う。
身体障がい者と視覚障がい者が分かり合えない、これは、心が通じ合えないという意味ではなく、ハード面でのことである。
代表的な例として挙げられるのは、点字ブロック(特に鉄道駅構内)ではないだろうか。
ひと昔前に比べ、凹凸度合いの少ない点字ブロックが敷設されているが、それでも私のように足元が悪く、転びやすい人にとっては、ごく僅かな段差ですら、バリアとなってしまうのである。
私自身小さいころから幾度となく点字ブロックに足を取られ転倒するということを経験してきている。幼いころは、点字ブロックに躓いてけがをするたびに、「邪魔くさい」と思っていた。
そんな私も今でこそ大人になり、サービス介助士の資格を取ったことで、点字ブロックの重要性についても理解しているが、今でもたまに躓きそうになることがある。
私のように歩けるが足が不自由という人のみならず、車いす利用者や杖歩行者などにも、同じようなことが言える。車いす利用者であればキャスター(前側の小さいタイヤのこと)が引っかかってしまうことがあるし、杖歩行者は杖を点字ブロックに取られてしまったり、足元が悪いため足を引っかっけてしまったりということがある。視覚障がい者にとっては命綱ともいえる点字ブロックだが、身体障がい者にとってはバリアになってしまうのだ。
一方にとっては必要不可欠なものであっても、もう一方にとっては危険に繋がるものとなってしまう。分かり合えないとは、つまりそういうことである。

 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?