ライスの日記 これでも優しいつもり

こんにちはm(_ _)m

まさかの本日二回目日記

貴女のランチボックスに潜んでいる漢、ライスです

さて、タイトルにある通り今回はちょっとだけ優しいエピソードを引っ提げて…

ソロモンよ!私は帰って来たぁああ!!

そう、文字通り私はたった今家に帰って来た

どこに行ってたかと言うとランチをしに行っていた

私の家の近所にパスタとドルチェ(デザート)の専門店がある

マスターが一人でやっている小ぢんまりした店で店内はテーブル7つの全20席だ

店内はカフェテイストなデザインでそこそこお洒落っぽく作られている

何より近所で歩いて2分程で着くから私には利便性が高くていい

まぁ、実際私が通うには別な理由があって…『この店の正体が未だ掴めていないから』というのもそこはかと無く魅力的なんだろう

どういう意味かと言うと『ここのマスターの経歴がよくわからない』という事だ

料理の味は優しく味でわかるが前菜もスープも全て仕込んでいる

野菜も季節の野菜を使い目利きもしっかり出来ている

ドルチェも手仕込みでこちらも優しい味で飽きない

メニューは全て日替わりで毎日黒板に書いて外に出している

これだけ見るとどこかいい料理店で修行したのかな?とも思えるのだがあながちそうとも言い切れない部分もある

例えば、一度は私のパスタだけブラックペッパーをかけ忘れてボケた味になっていた事もあるし、お会計の際に釣り銭が無く自分でコンビニに行って崩して来た事もある

プロなら間違いなくこんな初歩的なミスは犯さない

店内もお洒落なんだが謎があり、壁にコーヒーの絵が描いてあり、周りに『CAFE LATTE』や『ESPRESSO』と言う文字があるがこの店にエスプレッソなど無い

そもそもエスプレッソマシーンが無い

ついでに言うと同じ壁に『Kilimanjaro』と『Blue Mountain』という文字が見えるがこの店で使っている豆は一種類しかない

多分私の舌と鼻がおかしくなければグァテマラをメインにしたブレンドのはずだ

けどまぁ、メニューとしてではなくデザインとしてなんだろうな…と見なかった事にしている

でもパスタとドルチェは美味しい

不思議な店である

さて、ここまで書けばきっと誰しも『キッチンで修行した人だからホール業務に疎いからなんじゃないの?』と思うだろう

実際私もそう思いたいのだが、レストラン業界というのはそんなに容易い商売ではない

『ホールだけ』『キッチンだけ』で上に行けるほど甘くはないのだ

きちんと全体の業務をある程度は把握し、全てを通して見る能力が必要となる。それがレストランというものなのだ

そしてだからこそ私はここのマスターの経歴を不思議に思いついつい定期的に足を運んでいるという訳だ

さて、そんなパスタ専門店に今日も行ってきたのだが

今日は写真を撮って見た


前菜

画像1

バルサミコソースのサラダ、焼きとうもろこし、生ハム、メランツァーネ(ナス)の低温オリーブ油煮、生クリームとパセリを効かせたマッシュポテト、それと『にんじんのシリシリ』だ

シリシリ?

ちなみにシリシリとは沖縄の料理である

そりゃ私は天下無双の尻好きを自認しているが何故にここに異色のシリシリが…?

謎だが美味しいからまぁ良しとしよう…


パスタ

画像2

新ゴボウと生ソーセージ(サルシッチャ)のトマトソース

パスタは自家製のリングイネ、もちもちした食感とソースとの絡みの相性もよく非常に良い

ソースの中にも小さめの笹がきゴボウが入っていた

全体的に歯応えがよく上のフライドバーダック(揚げゴボウ)の香りが小憎たらしい演出が悔しいけどたまらない

サルシッチャの肉の香りが少し強すぎた感があるからもう一工夫で100点あげてもいい

フォカッチャ(パン)はローズマリーの香りが出ていて文句無しでおいしい!


ここまでは文句無しだった

最後に出て来たドルチェ


こちらをご覧下さい


画像3


レアチーズケーキなんだけどさ…

案外これやらかしてる所多いんだけどこれの間違いに気付くだろうか…?



正解は…



ケーキの向きが左右逆なのだ


本来三角の形をしたケーキは頂点が左に向かないといけないのだ

何故って?

右手でケーキフォークを持って切るときに頂点が右を向いてたら切りにくいからである

テーブルマナーとは基本的に右利きをベースに考えられていて人間の手は内側に力が入るようになっている、つまり外側には力を入れにくい

そして三角のケーキとは頂点から食べるのがマナーである

さて、ではフォークを持ったつもりで頂点から食べるフリをして欲しい

どうだろうか?頂点が右向きより左の方が切りやすくない?

ついでに言うとケーキフォークは正面から見て左端が平たくなっているだろう、これはケーキを切るためにそうなっているのだ

以上の結論としてやはりこのケーキの向きは間違っているのだ

ちなみにケーキ自体は美味しいのだ

めちゃくちゃ美味しかった

ソースに絡めたら最高に美味しかった

それだけにこのミスは致命的なのだ

例えばこれをインスタにあげたとしてこの左右逆に盛り付けてある事によりその店のレベルが本来のポテンシャルより下がって見える

少なくともテーブルマナーのわかる人ならそう思う

せっかく美味しいのにこれでは勿体ないのだ

幸い、今日この店に最初に入ったのは私で当然最初に店を出るのも私になる

他のお客さんのテーブルにデザートが出て無いのを確認し、ケーキを食べ終え直ぐ様レジへ

お会計を済ませた後、マスターにそっと耳打ちする…

~ここからコソコソ話~

ライス『ケーキの向きっていつも右側を頂点にしてますか?』

マスター『はい…?どうかしましたか?』

ライス『失礼ながらケーキの向きが左右逆です。左向きに頂点を置くのがマナーとしては正しいです』

マスター『え?そうなんですか?』

ライス『右手にフォークを持って食べる動きをしてみればわかります』

サッ…サッ…

右に左に動きを試してみるマスター

マスター『あ…本当ですね…』

ライス『お気をつけて』

颯爽と背を向け出入口へ向かう私、追いかけてきたマスター

マスター『すみません、ありがとうございます』

ライス『いえいえ、せっかく美味しいんだから勿体なくて失礼しました、また来ます(*^^*)』


意外と知ってるようで知らない常識もあるだろう

けどこのケーキの向きってある程度ちゃんとしたレストランだと初歩中の初歩なんだよね…

これでまたこの店に対する謎が深まった

一体どんな経歴の持ち主なのか是非一度ゆっくりお話を伺ってみたい

そう思った昼下がりだった…



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