ウルトラマンを見たことない女がシン・ウルトラマンを見た結果号泣した話

この度、念願の『シン・ウルトラマン』を鑑賞してきました!
Twitterにもちょっと感想を書いたんですけど、まだ見てない方もいるだろうし、何書いてもネタバレになっちゃいそうなのでこっちに思ったことを制限することなく書こうと思います

なお、私は今まで一度もウルトラマンを見たことがなくて、皆さんのように知識があるわけじゃないので細かいことは分からないし、解釈も間違ってるかもしれないです。そのへんはご容赦ください。


※ガッツリネタバレありです。まだ見てない方は読まないでください。





キャストについて

斎藤工がウルトラマンで大正解。
斎藤工がウルトラマンに見えて、ウルトラマンが斎藤工に見える瞬間があったのでキャスティングはこれ以外考えられないレベルでハマってた。
なんか似てるよね…?どっちがどっちに寄せてるのか分からんけど似てる。斎藤工がウルトラマンの容姿をもって生まれてきたのかもしれん。運命じゃん。

そして圧倒的に"人外"演技が上手い。
たぶんなんですけど、ウルトラマンと融合してから一回も瞬きしてない…よね…?
外星人が一生懸命"人間"っぽく振る舞おうとしている感じがすごく出ていた。
広辞苑とかいろんな本をめっちゃ読み込んで、知識をつけて。
でも明らかに人間じゃない。こんな演技できる人はなかなかいないよな〜と思います。

そして人外演技といえばメフィラスですよ。
山本耕史も優勝してる。
ウルトラマンが人間になり切れてなくてちょっと浮いてる外星人だとすれば、メフィラスは人間にめちゃくちゃ馴染んでるけど明らかに人間じゃないヤバい空気感を纏った外星人。この対比が良い。(メフィラスは普通に瞬きしてたし)

ウルトラマンとメフィラスが居酒屋で飲みながら地球や人類のことを語るシーンがとても良い…
割り勘で、ってなったシーンは後の"引き分けエンド"の伏線だったりするんでしょうか。ただお金がなかっただけかもしれんけど。

いつか設定そのままでウルトラマン斎藤工とメフィラス山本耕史の飲み歩き特番やってください。需要あります。そのときは割り勘でお願いします。


ウルトラマンはなぜこんなに人間が好きになったのか?

人類との融合の理由を問われたウルトラマンは、子どもを守るために自らの命を犠牲にした神永を理解したいからだ、と答えます。

"個"として存在できる力を持ってる外星人に対して、人間は1人だと弱い。だから"群れ"でお互いを補い合いながら生きている。
ウルトラマンは"群れ"ることがない生命体であるが故に、神永の行動は理解不能であり、それこそが人間に興味をもったきっかけなのでしょう。

神永が本を読み漁っているシーン、あれは"ちょっと気になる"人間という生命体のことをもっと知りたいという好奇心から来ているのかも?
そして知れば知るほど面白くて、好きになってしまう。私らオタクが沼にハマる手順と一緒やないか(謎の共感)。

ある記事で『ウルトラマンは人間推し』って文章をみて、ものすごく腑に落ちた。それだわ。だから守りたかった。シンプルだけどこれ以上ないくらい強い理由だと思う。

映画終盤、勝てないと分かっていながらゼットンに立ち向かうウルトラマンの選択は、神永という人間と融合したからこその判断だったのだろうと思いました。
無謀だと分かっていながらも、行動せずにはいられない。ウルトラマンの中に芽生えた"人間らしさ"が刺さったし、人間ってこういうところあるよなぁって客観視している感じが面白かった。

地球の存亡をかけた決断を迫られたとき、田村班長が当たり前のように神永の命を優先するシーンは泣いた。ここに人間の良心が全部出てた。
『目的のために手段を選ばない』というのは、人間は本能的にできない、してはいけないとわかっている。
今の世界情勢と思わず重ねちゃって胸が熱くなりました。各国のお偉いさんはこの映画見たらどう思うんですかね…


そしてここから人間とウルトラマンがお互いを受け入れて危機に立ち向かっていく。
『人間を信じて最後まで抗う、それが私の意志だ』
『ウルトラマンは万能の神ではない。君たちと同じ、命を持つ生命体だ。僕は君たち人類のすべてに期待する』

人間の知恵、そしてウルトラマンのパワーをもって地球を守る。
これ見て泣かずにいられるかよ…

気づいたらめっちゃウルトラマンのこと応援してた。今まで一度も見たことないのに。何の思い入れもないのに。
勝ってほしい。そして生きて帰ってきてほしい。
私の拙い語彙力じゃ表現しきれないとてつもなく強い感情が湧き出てくる。

ウルトラマン、大好きだわ。


最後に

これは映画です。創作物です。
でもそれ以上の価値があると私は思いました。
人間がどうあるべきか。善とは、悪とは何なのか。
自分たちとは異なる個体に出会ったとき、どのように意思疎通をはかり、共存していくのか。

コロナ禍で公開が今年まで延期になりましたが、今公開されることに特別な意義があると感じました。

このような素晴らしい作品を世に届けてくださった制作陣、キャストの方々、関係各所の皆様、本当にありがとうございました。
とっても楽しかったです!!!



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