見出し画像

Experimental Theater「結合男子」感想

Experimental Theater「結合男子」を見てきました。様々な感想が行き交っているのは視界に入っていたので、感想を書くか迷ったのですが、個人の感想だし、自分が感じたことを書けば良いよねの気持ちで書きたいと思います。ちなみに、全肯定ではないかもしれませんが、基本的にポジティブな感想です。今後、続きも見てみたいなぁと思っています。違う感想を持っている方もいるかもしれませんが、ご自身と異なる感想や意見は受け入れ難いというタイプの方はこの先を読むのはお勧めしません。


■結合男子の話
とりあえず予習の気持ちで原作のゲームをやり始めたら、シンプルに玖苑さんが好きなタイプのキャラすぎました。楽しくなって、朔と栄都のルートをやった後に、玖苑さんのルートをいくつかやったので、大まかなストーリーは理解してる(はず!)状態での観劇です。全ルートやりきるところまではいけませんでしたが、勢い余って、コミカライズとノベライズは事前に読みました。名探偵玖苑というワードが気になりすぎた結果です。

そんな感じで、玖苑さんが刺さってしまい、更に、ゲームをやりながら、玖苑さんの喋り方が荒牧慶彦すぎる、まだ荒牧さんの玖苑さんを見てないのにもう見たことある気がする...!などと散々騒いでいたので、もはや見る前からテンションがおかしかった人の感想文です。ネタバレあり。おそらく私は、この舞台を楽しめる条件が割と揃った状態で見た人なんじゃないかなと思っています。

■全体の話
九慈さんが出るということで、横浜あたりまでやるのかなとは思っていたけれど、知っているやりとりと初めて見るやりとりが混在していて面白かったです。私が中途半端にゲームをやってるから余計にかもしれませんが。
全員に見せ場をつくりつつ、2時間ちょっとにまとめるのがかなり難しい原作だと思うのですが、それぞれにちゃんと見せ場があり、話も綺麗にまとまっていて面白かったと思います。単体で見ると、もうひと盛り上がり欲しかったかもなぁという気はしますが、そもそもゲームだと、ここはまだまだ序盤なので...丁寧にやるとこうなるかなという印象。やはりラストまで見たい気持ちはあるので続いてくれるといいなと思います。

私は、荒牧さんのことを2.5次元が上手い人だと認識していて、原作やキャラクター、それを好きなファンを大事にしてくれるイメージを持っているので、そういう人がプロデューサーとしても関わる2.5次元舞台がどういうものになるのかを楽しみにしていました。
若いキャストさんが多いので、もちろんスキルの差はあるし、いろんなご意見や感想があるだろうなというのは理解できましたが、個人的には、若いキャストさんたちも含めて、そのキャラらしさみたいなものが感じられたなという印象です。初めましてのキャストさんも結構いるので、役が合っているという言い方が正しいのかは分かりませんが、まっすぐ芝居をしていて、その中にちゃんとそのキャラらしさが感じられる、そういう印象を受けました。キャラがその場にいる!と感じられるのが2.5次元の醍醐味だと思っているので、そういう意味では、楽しかったし面白かったと思います。まだまだ原作を齧った程度なので、この辺りは原作ファンの方の印象も聞いてみたいなぁと思いますが…!
初日は配信で視聴だったので、初日の状況は完全には分かりませんが、私が現地で見たときには音響などはそこまで気になりませんでした。スキルの差に関しても、個人的には許容範囲内。若手の育成というのは最初から言われていたし、トップランナーばかりを集めたタイプの作品でないことは明白だったので。東京公演後半に現地で見た印象としては、人気作品でも、初期はこんな感じだったねって作品は結構ありそうな気がするけどな...?くらいの感じでした。集中が切れそうな場面がなかった訳ではないですが...ベテラン組の登場場面が適度に混ざっていることもあり、全体としては楽しめたと思います。
スキル面の引っかかりとか演出との相性とかで没入できない人もいるかもしれないというのは理解はできるので、それぞれの感想はそれぞれの感じたことで良いと思いますし、私の感想も、私は割と楽しめたよという個人の感想です。前述のとおり、私はもともと楽しめる条件が多かったですし、個々の状況や好みでも感想は変わるだろうなと思います。楽しめたよという私の中の感想も残しておきたいなと思ったので書いています。

動ける・踊れるキャストさんが多いので、アクションやダンスは見ていてとても楽しかったです。強いメンバーがしっかり強く見えるアクションやダンスなのが面白いなぁと思いました。
お歌はもう少し歌詞が聞き取れると嬉しいなぁとは思いましたが、耳に残る曲が多くて、終演後も頭の中に流れていたりしました。(座席位置によるのか、何か変化があったのか、はたまた私の耳が慣れたのか、徐々に聞き取りやすくなっていた気はします。)しかし、玖苑さんのお歌が、一番明瞭に歌詞が聞き取れるので、結果的に玖苑さんオンステージのあの曲が一番きちんと歌詞を聞き取れている状態になっているのは正直めちゃくちゃ面白いです。オンステージ含めた細かい好きだった場面の話はあとで触れたいと思います。

■好きだった場面の話
ここからは、ざっくりと好きだったところの話をしたいと思います。

一番最初。てっきりゲームのスタート地点から始まるものと思っていたので、過去の戦いのお話から始まったのには、おお!と思いました。厳しい戦いの最中にあるというのが伝わる部分で、凄く好きでした。

オープニング。防衛本部に仲間が増えていく感じで順番に出てくるところがとても好きです。四季くんと一那のダンスは最高すぎてめちゃくちゃ見てしまいました。純壱位4人のパートも好き。そしてラスボス感満載の歌うま九慈さんも良い。

選択肢を選んで巻き戻す部分。ゲームでも、え!ここの選択肢間違うとそうなるの!?と思ったところだったので笑ってしまいました。巻き戻す流れがまさかの日替わり当番制で毎回楽しかったです。

玖苑さんオンステージ。マイクを持って歌い出した瞬間、大はしゃぎしてしまいました。自由すぎるけど玖苑さんなら許されると思うので面白すぎました。

分子術。分子術の訓練という名の玖苑さんの自由時間。オンステージ以上に自由で、こちらも毎回めちゃくちゃ笑っていました。一那や四季くんが絡まれてるのを見るのがとても楽しいです。一那と四季くんの分子術が固定なのもとても楽しかったです。

レグルス戦。お兄さんたちが七瀬を助ける姿がとても好きです。一那の「七瀬!あんたは栄都の言葉でしか動かないのか!」のところがめちゃくちゃ好きでした。新体操のリボンは面白すぎたけれど、リボンの扱いがやたら上手いことについては、まぁ荒牧さんだし…でなぜか納得してしまいました。

九慈戦。純壱位の年長組が率先して斬りこんでいく様子や朔を庇う様子に、純壱位の強さが感じられてとても良かったです。玖苑さんが動きを止めて他の2人で攻撃とか連携が見られるのも良い。あと、最初気づかなかったのですが、一那が姿を消す前に十六夜さんとアイコンタクトしてます?よね??そこやバックスタブ前の「今だ!」から、一那の単独行動ではなく作戦としてのバックスタブなんだと分かる感じも、おお!となりました。そして、玖苑さんも十六夜さんも戦いにくそうな武器なのにめちゃくちゃ乱戦しているの凄い…総力戦感が楽しかったです。

エンディング。突然ラップが始まって吃驚しましたが、一那のお歌が聞けて嬉しかったです。そして、まさかの歌わない四季くんは面白かったです。ラストの当番制のペアでのダンスもいろんなペアが見られて楽しかったです。

■キャラやキャストの話

ゲームをやり切れてないので、キャラの理解はまだまだ浅いと思いますが、現時点の私の印象をもとに、それぞれに感じたことや好きだったところの話をしたいと思います。

源 朔/高橋 祐理さん
何度か出演作を見ているけれど、こういう役を見るのは初めてな気がします。朔の生真面目な感じや頑固な感じがよく出ているなぁと感じました。ちょっと肩に力が入っている気もするけれど、それも朔っぽいなという印象。モルに関するアドリブ、毎日変えてるのかしら。そういう頑張りも良いなと思いました。自由時間にも結構無茶ぶりされているのに頑張っていてハートが強い。動きがキレキレなので、ダンスやアクションもカッコよかったです。栄都や六花より動ける感じが出ていたのが好きでした。朔の過去のエピソードがもう少しあると主人公感が増したかなという気はしました。

安酸 栄都/高野 渉聖さん
明るく元気で、栄都っぽいな!という印象でした。少年漫画に出てきそうな明るく元気なムードメーカー、ああいう雰囲気って狙って出すのは結構難しいのではと思っているのですが、自然な感じで、明るく優しい雰囲気が伝わってきたところが好きでした。スキル面はまだこれから伸びていく段階なのかなと思いますが、経験を積んで人気者になっていく方なのかもと思っているので、今後も結合男子が続いていくなら、栄都と一緒に成長していくのを見てみたいなと勝手に思ったりしました。あと、お兄さんと喋り方?雰囲気?が似てるなと感じることが多々あり色んな意味で見ていて楽しかったです。

鍛炭 六花/高梨 怜さん
実はゲームをやっていた際には、そこまで刺さってはいなかったのですが、舞台の六花ちゃんがめちゃくちゃ可愛くて、ゲームの六花ちゃんのルートも頑張ろうという気持ちになりました。あわあわしてるのも可愛い...一那と六花ちゃんのお当番回を見たのですが、ラストのダンスで侑くんの横で一生懸命踊ってるのがめちゃくちゃ可愛かったです。声や話し方の雰囲気も原作と似てるなぁと思いました。個人的に、七瀬に「いいですよね鍛炭さん」と言われて「どうぞ」と答えるところの低音がとても好きです。凄く六花ちゃんっぽい!と感じました。アドリブは苦手そうだけれど、そもそも日替わりが多いうえに玖苑さんの自由時間まである今作は結構大変だと思うので、慣れていってくれると良いなぁと思いました。

宇緑 四季/早乙女 友貴さん
四季くん、玖苑さんに次いで好きなキャラなのでめちゃくちゃ楽しみにしていました。早乙女友貴さんは先日の三國志ぶりですが、全然違う雰囲気の役なので、どんな感じになるんだろうとワクワクしてました。思った以上に四季くんの抑揚で喋っていて、おお、四季くんだと感じた場面が結構ありました。買い物に誘われて、はいはい、してくれる四季くんがとても好きです。年下に優しい四季くんとても良い。三國志の後だからか、割と省エネモード?という気もしますが、ダンスやアクションの動きはさすがにカッコよくて、一那との分子術はめちゃくちゃテンション上がりました。あと、「お前には関係ないだろ」「どうやって強くなるんだよ」とか「俺の呼吸に合わせろ!」「だったらひとりで死ねよ!」あたりで、ぶわっとパワーが増す感じがめちゃくちゃ楽しかったです。四季くんのエピソードももっと見たい。あと完全に個人的な願望により、玖苑さんに振り回される四季くんをもっと見たいので、玖苑さんの自由時間にどんどん巻き込まれて欲しい。

凍硝 七瀬/西山 蓮都さん
六花ちゃん同様、ゲームではそこまで刺さってなかったのですが、可愛い生き物すぎて、可愛い可愛い!!となっています。仁武さんとの分子術も可愛かったし、一那とふたりで待ってるときのやりとりも可愛くて好きです。栄都にいさまにくっついていくのも可愛い。可愛いしか言っていない。とりあえず可愛いです。

浮石 三宙/北出 流星さん
三宙めちゃくちゃ頑張ってる!という印象。台詞多めだし、ダンスもアクションもがっつりあるし、媒人の盛り上げもやってくれるし、四季くんの分まで歌も歌ってくれる…!とても頑張っている…!!チャラっとした雰囲気と、実は真面目だったり仲間思いだったりする感じのバランスが良くて、個人的にはかなり自分の中の三宙のイメージに近い三宙でした。ちょいちょい気になるところもあったのですが、どんどん良くなっていて、若い子の成長って凄いの気持ちで見ていました。

鐵 仁武/磯野 大さん
とにかく台詞が多い仁武さん。独特の単語がたくさん入った説明台詞をしっかり話してくれていて、殺陣もカッコよくて安心感がありました。荒牧さんが割と身長高めなので、それよりしっかり大きいのがバランスが良くてよかった。あと日替わり部分でちょいちょいお茶目な感じも出ていて楽しかったです。

舎利弗 玖苑/荒牧 慶彦さん
荒牧さん、玖苑さん役めちゃくちゃ似合いそうだし、得意そう、なんなら見たことある気がしてきた…と見る前から幻覚を見ていましたが、想像どおりの舎利弗玖苑さんが出てきて個人的には大満足です。喋り方や表情、雰囲気が凄く玖苑さんで見ていてとても楽しかったです。玖苑さんがああいうキャラだからというのもありますが、色んな意味で楽しそうだったのも良かったです。原作ゲームでも独特のBGMとともに登場する玖苑さん、舞台でも玖苑さんのターンのときにはサンバ?みたいな独特のBGMが流れているのも面白かったです。あと、初日配信を見た際に、朔と三宙の仲裁に入ってぎゅーするところの台詞が、あまりにもゲームまんまの抑揚だったので、そこでも大はしゃぎしました。現地で見た際には少し変化してましたが、芝居のなかでのそういう変化も楽しくて好きです。朔をぎゅーしたまま三宙のところまで移動していた玖苑さんはお強くて最高でした。

塩水流 一那/福澤 侑さん
ビジュアルも声も喋り方も凄く一那!って思いました。あのビジュアルが似合うの凄い。ダンスはもちろん素晴らしくカッコよかったです。七瀬とふたりきりの場面や玖苑さんに絡まれるところなどで、ちょいちょい可愛い部分も見えて良かったです。あのキャラをなんとか維持した状態で、あわあわしている六花ちゃんを助けつつ、日替わりのお当番をこなしていて強いと思いました。

清硫 十六夜/武子 直輝さん
さすがに十六夜さんをやるにはちょっと若いのでは?とか、身長足りないのでは??と勝手に心配していたのですが、下駄で玖苑さんより大きくなるくらいに身長を盛ってくれていたお陰で、そこまで違和感を感じずに見られました。ちょっとおちゃらけモードが強めでしたが「気安く言うねぇ」とか「花でも供えに行くのか」とかトーンを落として喋るところが凄く十六夜さんっぽさを感じて良かったです。お顔も派手めで目力が強い印象があったので、イメージと合うのかな?と思っていたのですが、現地で見たら、なるほど!確かに実際にいたらこういう感じなのかも!と思えて楽しかったです。仁武さんと一緒に説明パートを担ってくれていて安心感がありました。

天空王 九慈/吉高 志音さん
出番はそこまで多くないけれど、お歌がとても上手くて存在感があり、ラスボス感があってとても良かったです。レグルス戦の後だけだと出番とても少ないけれどどうなるのかなと思っていたので、回想や媒人の記憶の部分で出てきて、なるほどー!!となりました。この先があるなら、もう少し九慈さんも見たいなぁと思います。

ここから先の展開はどのペアを選ぶかでかなり変わってくると思うので、つくるの難しそうだなとは思うのですが、この先の展開も見たい(なんなら色んなペアで見たい…!)と思ったので、今後も続いていってくれたらいいなぁと思いました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?