TAKOくんへの感想

アンビエントって不思議なジャンルじゃん?
音の中でアーティストがどれだけ自由になれて、どれだけ自分の心に素直に、気持ちを離さずに音を重ねて、どれだけ自分に対して自然な音楽であるか、がすごく大事だと思うのよ。
音楽的な文法とか決まり事から抜け出せるジャンルだと思ってて。
「よくある曲の形」になんかしなくてもいいし、ビルドとかドロップとかじゃない、空間そのものを作る音楽。
本当は「アンビエント」とかのカテゴライズもしたくないくらい自由でいて欲しい音楽なのね。

Cube3のTAKOくんはその創り出した空間がものすごく大きくてビックリしたんよ。技術とかじゃなく(技術もだけど)(たぶん)、世界観として大きなもの。
「視点が高い音楽だなー」って私が感じるのは、その音楽的空間の広がりが巨大過ぎて宇宙から地球を見てるような気持ちになるからなんだけど、これは言葉じゃなかなか伝えられないんだけど…

いわゆるリバーブとかハコ鳴りとか、音程の高低差で感じるスケールの問題とはまた違ってて、なんていうか、音の色とか動きとか形とか光り方とか、そこで見える風景なんだよね。
これは音に形が見える人には分かってもらえるかもしれなくもないかもしれない可能性が微レ存。

私はLooperの技術的難易度がわからないから、「技術がすごいとか流行りの音が〜とかじゃなくて、そんな事どうでもいいくらい没頭したいわ」って思った。

わかるかしら。

んで、私が何が見えたかと言うと、

1曲目は世界観の導入というか、うまーく作られた人工の森。そのゲートって感じ。

2曲目は風景としては深海と森を合わせたみたいな、海の中の森とか森の中の海みたいなふしぎな自然のイメージ。
そこを大きな魚が空を飛ぶみたいに泳いでる。
電波すぎるけど、めちゃくちゃ綺麗な風景だった。

3曲目はそんなふしぎな風景がもっと高い位置から見られる透明な飛行船?に乗ってる気持ち。
どんどん視点が離れて遠くなっていくけど、ちゃんと全ての風景が見渡せて、ズームしても繊細に見える、みたいな気持ち。

もしかしてTAKOくんは言葉よりもアウトプットした音の方が雄弁なんじゃないかな。もっと感情的に揺らめいたり止まったり生き物のようになれそう、って思った。
Loopstation的にそれが効果的なのかは分からないけど。

ナショジオかBBCにそっくりそのまま買われろと思ったよ。
壮大な映像に使われるべき。
はやく音源ください。また聴きたい。

おわり。

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