映画に見る理想の女性像:戦争映画

早速第一号のエッセーにはは女性が出てきます。私は映画も女性も人並みに好きで、人生を楽しくする重要要素だと思っています。それぞれの国の映画に出てくる女性はそれらの国の男性が思う理想の女性像を描いていると思うので、そう考えて映画の中の女性を見ると楽しいです。日本男性の理想の女性像はあるジャンルの戦争映画によく出ていると思います。これは特攻隊などで戦争に行く格好いい男性と彼の好きな女の人の話で、まーこれでもかというほどたくさんの映画がこのジャンルで作られています。たくさんあるのですが、驚くほどほとんど同じ設定で同じ筋書きなのです。休暇で故郷で休んでいたある若い男性に移動命令が出て、彼女はショックを受けるのですが、そこはお国のためと思い、我慢し、最後に彼が汽車に乗っていくところをそっと涙を拭きながら見送るというものが多いです。なぜこんな同じような映画がたくさん作られてきたのか。答えは簡単で、日本の男性が憧れる女性像がそこにはあるのです。

ここに出てくる女性は年の頃18から23ぐらい。昔の八千草薫や吉永小百合さんなどはいいでしょう。かわいくて、純真で汚れを知らず、おとなしいが朗らかで人思い。映画ではおとなしく近くの工場で軍服などを縫っていることが多い。ここで非常に重要なことは、決して、都知事の小池さんのような、なんか言うとすぐ反論するような女性はダメ、米倉涼子も癖が強すぎてダメで、「女性に対する差別をなくそう!!」などと叫んでデモをするような、またはしそうな人はもっとダメでしょう。生意気になりがちなので、あまり高い教育をうけていそうなひともダメの範疇に入るでしょう。映画の中で「妹にしたい女性No.1」を見て、「こんな女性が世の中にいるんだなー。オレのかみさんとずいぶん違うなー。こんな人と結婚できてたらなんと素晴らしい人生だろう。」などと多くの映画を見ている日本男性は思い、瞬間的にでも現実逃避を試みるのです。

日本の映画プロデユーサーや監督もこのステレオタイプを破って、小池さんのような女優を主役にし,戦場に彼を送らせたら面白いと思いますが。またこのような設定で男性が脱走するというのはどうでしょう。脱走した人もいたと思うのですが、それをテーマにした映画もテレビドキュメンタリーも見たことがありません。私なら脱走は少なくとも考えたでしょうね。記録はすべて当時の政府、軍によって消されたのかもしれません。

このような理想の女性像は古い、中年以上が持っているもので今の若いのは違うと思いたいですが、相変わらずメード喫茶が流行っている、AKB48などのアイドルたちにすごい人気があることを考えると形は少し変わったかもしれませんが、理想像の原型は戦争映画にあるんじゃないかなーなどと思います。前、学生と話していたら、メード喫茶の女性やアイドルは二次元半と言うそうで、うまいこと言うなと思いました。心配なのは男たちが勝手に考える理想的な女性などはほとんどいないので、現実の女性をあきらめ、映画、動画、漫画、ロボット、VR、二次元半などに逃げ込み、架空の世界に自分の住み心地のいい居場所を見つけてしまうことです。これじゃー、少子高齢化の問題一層悪化するよな。

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