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クルーズ船会社の救助法

クルーズ船のコロナ問題はとっくに解決したのかと思いましたら、まだまだあるみたいですね。なんかワグナーの「さまよえるオランダ人」を思い出してしまいます。今回のコロナショックでクルーズ船会社の株価は暴力的に暴落し、まだ下落が続いています。このような会社は大変だと思いますが、多分どうにかしようと会議が本社でしょっちゅう開かれていることでしょう。この記事ではそのような会議を勝手に想像したものを載せます。

会社再生本部長:今日皆さんに集まっていただいたのは、会社始まって以来の危機をどう乗り切るかという大問題を議論するためです。先ず株式担当の方から。

株式担当:モーだめですよ。毎日のように10%以上下落しています。まだうちの株を持っている人なり組織は以下のように分類できます。

①インターネット、テレビ、ラジオ、新聞などが全く届かないところにいて世の中のことが全然わかっていない。英語でいう"You must have been living in Mars.”(あんたは火星にでも住んでいたんじゃないか。)というような人たちです。

②自虐的になっている。マゾ的な傾向がみられ、精神的に少しおかしくなっている。

③会社の従業員に対し下心がある。

④非常に安く買ったので、再建してどっかに売っぱらおうと思っている。

部長:わかりました。なんか会社を立て直らせるアイデアはないかな。

営業部 1:どうでしょう、宣伝として、「1週間分買えば、2週間以上タダになる可能性大。」というのは。船が足止めされれば、その間の費用はどっかの政府が出してくれると思いますが。

営業部 2:いいですね。そうなるとどこか寄港できるところを探してさまようことになりますが、船内でコンテストをしてはどうでしょう。いつ、どこに寄港できるかを用意した紙に書いてもらうのです。場所を当てた人は本社の株100株を差し上げる。場所と日にちを当てた人には株と船内での豪華ディナー券を2枚差し上げる。期限は1週間にして、1週間たってもまださまよっていたら、また同じことをやる。これは受けますよ。

企画部:それもいいですが、今回の貴重な経験を生かしたものを考えています。乗務員も経験を積んだので、彼ら、彼女らに看護の特訓を受けてもらい、看護師資格をどっか簡単に取れる国でとってもらう。船もこの際、病院船に改造する。「豪華船の雰囲気で、経験豊かなスタッフによる介護。」と宣伝する。ついでにいろいろなところを回る。これは値段が少し高くても金持ちでコロナにやられた人には喜ばれますよ。現在、医療施設、看護師が世界中圧倒的に不足しているので、世界中から喜ばれ、会社のイメージアップにもなり、株価も上がる。一石(隻)3鳥ぐらいですかね。

営業部 2:そこから新しいアイデアが浮かんだのですが。日本ではいわゆる夜働く女性がどこも店が閉まってしまって大変だそうです。そこで、彼女たちに簡単な看護師資格を取ってもらい、改造した病院船で働いてもらう。普通の看護師と違い、彼女たちは接待には慣れていますから、人気が出るのでは。

営業部 1:うわー!いいな、いいな。なんか刺激されてそこのところを拡張するアイデアが出てきました。うちの船にはたくさんいろいろなサイズのパーティー用の部屋があります。これらを「日本の料亭ルーム」、「キャバクラルーム」、「ナイトクラブルーム」などに改造するのです。ある程度成功したら、ほかの国からも集めて「ベリーダンスの夕べ」、「パリのナイトクラブルーム」など、などいくらでもあるでしょう。乗客は毎晩いろいろなエンタメが楽しめ、家で監禁され、ごろごろしているよりずっといいと思うでしょう。このようなところで働いている女性たちはシングルマザーも多いと思うので、託児所的なものもつくるのです。これらは雇用に困った女性たち、彼女たちの子供を助けるというので、各国政府から援助金も出るでしょうし、すっごく歓迎されると確信しています。

会社再生本部長:なかなかいいアイデアがたくさん出てきましたね。具体化にもっていくよう詰めていきましょう。

このように今のクルーズ船会社の危機は革命的なアイデアをもって臨まなければいけないでしょう。


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