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迷いこまない

セラピーの基本概念、さまざまあることでしょう。
どんなものでもその基本概念は、

「人間とはいったいどういうものであるか」

という理解をあらわしてるんじゃないでしょうか。
その中で私の提供しているメソッドはとても広くとらえていて、気に入っています。これがなかなか理解が難しく、一言で説明を、と求められても無力感しか感じません。

世にすでにあるものでいうと、ヴェーダ哲学の中のアドヴァイタヴェーダンタがもっとも近しいものかと思います。欧米ではノンデュアリティといわれるものですね。(ネオ・アドヴァイタがどうとか、細かい議論はここでは省略します。)

これはなにを説いているかというと、ゴールはおいおい触れていくとして、とっかかりとしては、

「小我は真我ではなく、また実在しないものである」

ということを理解することに尽きるかと思います。
これを哲学的に知ることはさほど難しくはなく(もちろん人によりますが)、あぁ、そうですよね、といったレベルのお話かと思います。

でもなかなか面白いなぁと思うのは、アドヴァイタヴェーダンタの理解がここに尽きる、という認識で終わってしまう方が多いことです。単なるとっかかりにすぎないのに。そもそもコンセプトを聞いてわかる程度のことだったら何千年も人々の考察のテーマになってないのです。

でもそこまでがアドヴァイタの教えだと思ったら
「この世界は幻想なのよね」
「ヴァーチャルリアリティと同じよね」
で「私は理解した」ととらえて教え始めたりします(苦笑)

そして「しょせん幻想なのだから自分の好きに生きる」とか、「世の中のさまざまはすべて幻想なのだから無視してもよい」「とらわれのない私ってステキ」とふしぎな方向に進んでいく。

もう一つのパターンは
「私」という感覚をなくすことを求め夢中になってしまうことです。
「いつまでも『私』がなくならないんです」という質問をどれだけ聞いたことでしょう。これは早々に諦めることをお勧めします。

あ、あとこれもありますね。
修行して、瞑想して、クリーンイーティングをして、霊性の高い私になって真我に近づく。

ほかにもあるかなぁ。

こういうところで足踏みをする前に、「小我が幻想、で、その先は?」と探求を深めていくことをお勧めします。適切な疑問をもつスキルは、磨いておくといいですね。なんでも「あーそーなんだーーー」「すてきなおはなしー!」で素直に済まさない、ちょっと性格的に難あり(笑)ぐらいのほうが上手に深められると思います。



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