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東京入管激励アクション - 2018年12月29日(土)/東京都港区

2018年12月29日(土)、東京都港区の品川埠頭にある東京入国管理局前で行なわれた「SYI(収容者友人有志一同)」呼びかけの『東京入管激励アクション』の記録

 入国管理局(入管)が年末休みとなり、正月明けまで被収容者は外部の人に会うことができなくなったので、被収容者の激励と東京入管に対する抗議が行われた。


【動画】

東京入管激励アクション - 2018.12.29 東京都港区(8分16秒)


【写真】

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 今回このアクションを呼びかけた「SYI (収容者友人有志一同:Immigration Detainee's Friends)」のブログから『SYIは何に抗議しているか』を以下に引用する。

SYI(収容者友人有志一同)は、2009年末から、日本の入国管理制度における外国人へのさまざまな人権侵害に抗議する活動を続けています。とくに、あらゆるかたちの入管収容に反対しています。

日本の入管は、ビザ(在留資格)がないという理由だけで、外国人を、入管独自の収容所に、無期限に閉じ込めてしまいます。家族であれば、生計をかせぐ父親だけを収容して、母親と子供は外部に放置するのが一般的です。難民として逃げて来た人を空港で拘束し、収容所に送ることすら、少なくありません。入管の「収容センター」は、実質的には強制収容所です。裁判もなしに拘束された被収容者は、プライバシーの配慮もなく、数人(多ければ約10人)でひとつの部屋に押し込まれます。自由に窓を開け気温を調節したり外気を吸ったりすることすらできず、就寝時には毛布しか与えられません。定時に起床、定時に食事、定時に自由時間、という具合に、まるで刑務所のように、一日の生活時間を管理されます。公衆電話か郵便を使う他には、外部と連絡をとることすら許されず、面会者ともガラス越しでしか話せません。病気や怪我を負っても、所内の医者はきちんと診断もせず痛み止めや睡眠薬などを処方するだけであり、外部の病院で治療を受けるには数週間から一、二ヶ月以上も待たされ、しかも腰縄をつけたまま受診させられます。人権の「じ」の字もありません。

そんな入管問題への社会的な関心が高まるよう、SYIは広報や集会などを催すとともに、定期的に入管収容所に出かけ、収容者と面会し、所内の諸問題について責任ある人に抗議をしています。
https://pinkydra.exblog.jp/21736218/


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 私は茨城県牛久市の牛久入管前や品川埠頭の東京入管前に行って、施設の中から発せられる声や音を聞き、中にいる人の姿を目にしてからというもの、収容されている人々のことが頭から離れず、普通に生活してても彼らのことをたびたび思い出すようになった。
 多くの人に、これは問題だと認識してもらうことが必要と思い、可能な限り足を運び現場の記録を行うことに努めている。
 この問題は大きな問題で、間違いなく私たちの問題です。日本政府および法務省・入国管理局は直ちに非人道的な外国人の扱いを見直すべきだ。


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 300mmで撮影した写真を最大トリミング。窓に設置されている網をつかみながら外を眺めていた方が着ていたTシャツの「LIVE」の文字が心に残っている。


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 東京入管は上空、あるいは地図の上から見ると十字の形をしている。被収容者は建物の中心部にある塔の上部の窓からその姿を見ることができた。上の写真は西側から声を届けているところ。


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 北側には10階建ての集合住宅(写真左)がある。なんとなく入管と似ている雰囲気があるが、「東京入国管理局職員宿舎」とのこと。


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 東側。被収容者の女性が「ありがとう」「I LOVE YOU」という声をあげ、投げキッスのジェスチャーをしてくれた。


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 上の階には女性たち、下の階に男性たちの姿が見えた。施設内では夫婦や母子であっても、男女別々に収容されているそうだ。


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 午後2時から約2時間かけて建物の4面に対して激励および抗議が行われた。品川埠頭は埋立地なので海風が冷たく、特に北側は日当たりも悪くて凍えた。海風にさらされるたびに、入管施設の中の人は寒くないだろうか、そんなことばかり気になった。


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 今回のアクションとは関係ないのだが、施設正面(南側)のガラス張りの階段に布団がたくさん干してあるのが見えた。これで少しでも気持ちよく眠れているといいなと、干している布団にも入管という組織にも明るい光が必要だなと思った。

 入管前に行くと無力感を強く感じる。目の前にいる今現在自由を奪われている人々に対して自分は何もできないという気持ちを抱いてしまう。しかしながら、無力に思える私たちにも力があることを忘れてはいけない。
 被収容者を励まし入管に抗議するために集まることには間違いなく意味がある。入管に対する意思表示、存在している意見の可視化としてのデモは絶対に必要で、その数が増えればそれが圧力になると思う。

 この問題に注目する人が多ければ、ひどい待遇も改善されることになるのではないだろうか。
 そんなことを考え、私は可能な限り入管前に足を運ぶようにしている。
「入管」について考えてほしいし、知ってほしいし、行動してほしく思っている。

全国各地のデモや抗議などを自腹で記録しています。サポート頂けますと活動資金になります。よろしくお願いします。