プライベート

離乳食を家事代行にお願いする方法、準備編

さて、離乳食の外注法ですが・・・
その前に、準備というか、まあ、心構え的なものをお伝えします。

大前提として・・・

全ての責任を持つのは親です!

代行さんは、離乳食を作るという、彼らからすると非常にリスクの高いことを引き受けてくださっています。

(断られる場合もあると思います)

なので、初めから、全ての責任を自分が持つことをしっかりアピールしていきましょう。



いつ頃から始めるか、

食材は何を使うか、

特にアレルギーを起こしやすい食材はいつから始めるか、

どんな形態(ペースト、マッシュ、ポタージュ、刻み・・・)にしてもらうか。

味付けは、私はお任せしましたが、

気になる人や指示が上手く出せる人は、味付けの指定までしてもいいと思います。

こう言った、レシピに関わることの他に、

親は責任を持つ以上、ある程度離乳食の安全について、

あらかじめ知っておく必要があります。

このノートでは、離乳食の安全管理について、

知っておきたいことをまとめてみました。

もちろんこのノートシリーズでは、

最後に私が外注した離乳食の時期もメニューも(代行さんからもらえればレシピも)全てお伝えします!

けれど、それを真似する方も、

こちらの準備編には・・・必ず目を通すようにしてくださいね!

では、さっそく始めていきましょう!

1.食中毒に対する基本的な知識を知ろう!


この外注では、

①外注さんに料理を作ってもらう
②わたし達親が刻んだり、小分けにして冷凍する
③親が解凍する
④子供の口に運ぶ

の計4回、食中毒の原因になるばい菌に気を付けなければいけない瞬間があります。

なぜ、この4回かというと・・・

「生ぬるい温度になる瞬間」があるからです!

食中毒の原因となるばい菌が悪さをするのは、この生ぬるい温度になる瞬間です。

なので、食中毒を一番しっかり予防しやすいのは、

親が火をしっかり通した熱々の料理を作って、冷めた瞬間に食べさせること。

それに比べると、外注さんに料理を作ってもらうのは、正直リスクが高くなります。

わたし達は、このリスクをしっかり理解した上で、全ての責任を自分たち親が持つ気持ちでやらなければいけません・・・。

こんな事を書くと、脅しになってしまうかもしれませんが、

食中毒は、しっかり知識を持つことで、かなり予防することが可能です!

食中毒について知っておかなければならないことは、3つあります。

(1)全ての菌が食中毒を起こすわけではない

例えば、外注さんや親の手についてる、いわゆる「雑菌」。

これを赤ちゃんが食べても、食中毒にはなりません。

食中毒を起こす菌は、ほんの数種類なんです。

(大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、カンピロバクター、ノロウイルス・・・)

こういう菌は、お肉・たまご・お魚・生野菜などの食材にちょっとだけ住んでいて、

料理がなまぬるい温度になった時に増殖し、悪さをするようになってきます。

(2)食べ物以外にも注意

菌が増殖するのは、食べ物の中だけではありません。

まな板やおはし、料理を運ぶスプーン、それから料理をしている人の手などにも注意です。


なぜなら、そこも生ぬるい温度なので、菌が増殖するからです。

(3)ほとんどの菌は熱で死ぬ

ここまで恐ろしい話をしてしまいましたが・・・

基本的には、この菌、加熱すれば死にます。

一番しぶといノロウイルスでも、85-90℃で90秒以上とのことなので、

基本的には、煮れば大丈夫!

豆腐みたいなそのままでも食べられる食材も、一応、煮ときましょう!

ただし!!

この世には、スーパー頑丈なシェルターを持っており、煮ても焼いても生き残る、

ガチでヤバい菌がいます。

2つ。覚えておいてください。

ボツリヌス菌と、セレウス菌です。

ボツリヌス菌ははちみつにいます。


セレウス菌はかなりレアケースですが、お米や麺の常温放置で湧いてきます。

特にボツリヌス菌は、呼吸が止まるタイプのやばい食中毒を起こすので、

1歳未満の赤ちゃんにはちみつは絶対絶対!食べさせないでください(煮ても焼いても殺せないため)。

他の食べ物もですが、特に炭水化物の常温放置には気を付けましょう!

2.食物アレルギーに対する基本的な知識を知ろう

さっきの食中毒のお話に比べると、お話が少し、複雑になってきます。

というのもですね…。

赤ちゃんの離乳食、なにをいつから食べさせれば食物アレルギーを予防できるの?というのは、

2018年12月現在、まだ結論が出ていません。

「●●かも」「●●の可能性がある」という研究結果はいっぱい出ていますが、

完全に結論が出ていないんです…

なので親としては、ある程度自分で決めていかなければいけません。

一応、わたし自身が出した結論は、最後にお示しします。

では、基本の知識に移っていきましょう!

(1) アレルギーとはなにか、をざっくり知っておこう

アレルギーは、ざっくり言うと「人間の身体のバグ」です。

この「バグ」によって、食べ物のような無害なものに対して、身体が過剰反応を示してしまいます。

Twitterでなんてことないツイートに、無茶苦茶キレて罵詈雑言を浴びせるクソリプのような反応を想像して頂ければと思います笑

人間の身体は、産まれたときからばい菌やウイルスを、やっつけるように出来ているのですが、

一方で、赤ちゃんの身体は離乳食を食べることによって、「これ(食べ物)はやっつける必要がない」ということを学んでいきます。


アトピーや湿疹のひどい子の場合、食べる前に食べ物の成分が皮膚にくっついてしまう。

これによって、クソリプのような過剰反応が食べ物に起こってしまうんですね。

アレルギーはめちゃくちゃ難しい分野なので、

自分の力ではこれが精いっぱいですが、

なんとなーく、ご理解いただけると嬉しいです。

(2)アレルギーを起こしやすい食べ物がある!

2種類に分けて、覚えておいてください。

アレルギーを起こしやすい食べ物→

たまご、牛乳、小麦

重いアレルギーを起こす食べ物→

エビ・カニ、そば、ピーナッツ

これらの食材は、例え代行さんに作ってもらったとしても、

子どもの口に入る瞬間を意識して頂く必要があります。


(3) じゃあ、いつ始めればいいの!?

ここが問題でして・・・

世の育児本や離乳食レシピを見てみると、

たまごや牛乳や小麦に気を付けているご家庭は、かなり多いみたいです。

1歳になる前は、離乳食にたまごや小麦、牛乳を使わないようにしている人もいます。

特にアレルギーを起こしやすい食べ物をいつから始めればいいかは決まってません。

ただ、決まってないながらも、

現在アレルギーの専門の医師や研究者は、

「いかに余計な食事制限を赤ちゃんや子供にさせないか」ということについて

ものっすごい研究をやっています。

いくつかの研究では、

「ヘタに制限するより、むしろ初期離乳食から色々な食材食わせた方がアレルギー起こしづらいかも」

という結果が出てます!

わたし自身は、今回色々な論文や教科書を調べ、専門家の意見を聞いて、

生後5か月→大豆デビュー

生後6か月→果物、ヨーグルト、小麦デビュー

生後7か月→卵黄、牛乳デビュー

生後8か月→卵白デビュー

生後9か月→エビ・カニデビュー

(生後11か月時点でそば・ピーナッツは未)

を選択しました!

正直、一般的にされている離乳食プランよりも、

かなり早いデビューだと思います。

さっきも言ったとおり、超最新の研究データレベルでもまだ結論が出ていない(ただ、早い方がむしろ良いかも?という結果はあり)ので、

最終的には親が決めるしかないのです。

アレルギーについて色々な情報を知りたい場合は、

こちらのブログ→

小児アレルギー科医の備忘録

などをご参考ください!

食中毒とアレルギーについて基本的な知識を知っておくことは、

離乳食を代行さんに頼む上で、

絶対!必須!!です。

逆に言えば、この知識を持っていれば、代行さん・自分たちがお互い安心してやっていくことができます。

次回はいよいよ、実際の流れです!

参考文献:
金井美恵子ら. セレウス菌食中毒について. 学校給食. 2015: 66(3); 54-55.
東京福祉保健局. 食品衛生の窓. http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/bachiru.html(2018年12月4日アクセス)
岡本康子. 大量調理施設衛生管理マニュアル. 臨床栄養. 2015: 126(6); 792-794.
金井美恵子. 野菜による腸管出血性大腸菌について. 学校給食. 2018: 69(8); 54-55.
海老澤 元宏. 症例を通して学ぶ年代別食物アレルギーのすべて. 2013. 南山堂. 東京
吉原 重美. いま知っておきたい食物アレルギーケースファイル30. 2017. 診断と治療社. 東京
Hua MC et al. Introduction of various allergenic foods during infancy reduces risk of IgE sensitization at 12 months of age: a birth cohort study. Pediatr Res. 2017: 82(5); 733-740.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?