安定志向保守的楽観主義破滅願望



安定思考こそが正しい道

転職先決定

転職先が決まった。面接で完全にやらかし、己に対するあまりの失望感で人生観が変わった(色々落ち着いたら文章に纏めたい)程だったので全ッ然期待していなかった。のに、まさかのまさかで受かってしまった。第一志望ではないのだが、なんと第二志望に内定をいただいた。ちなみに第一志望を第一に志望しすぎるがあまり第二志望以降はめちゃめちゃ適当に書いていたため、「予想外のとこになっちゃったな…」とちょっと慄いた。

上司に退職の話をする

転職先が決まったら、次にすることは上司に退職の意思を伝えることである。ということで、上司にアポを入れた。この時点で心臓が窮屈。アポを無視されたらマジで無理と思い、退勤後に追いでメッセージを追加した。何て言えばいいんだろう。叱責されたらどうしよう。拒否されたらどうしよう。大丈夫労働契約も読んだし法律も調べたしチクチク言葉を言われても耐えれば辞められるんだから。と、自分に言い聞かせて時を待つ。結論から言うと、全く叱責されたりなんてことはなく、しっかりと話を聞いて話をしてくれた。最後に「話してくれてありがとう」と言われ、ふっと心の凧糸がほどけるのを感じた。しかし、肝心の退職自体はなんというか…拒否はされていない。私の意思を尊重するという姿勢は確実に示されて、それはすごくありがたいのだけど、私の転職先に難色を示された。もう少しよく考えてみて、色々な人の意見を聞いて、それで年明けにまた話してって。

難色を示される理由

難色を示される理由はいくつかあると思っていて、
①私に辞めて欲しくないから。
②そもそも私が前向き100%という態度ではなかったから。
③上司が保守的な方だから&転職先が保守的とは正反対だから。

①はよくある「引き留め」で、私のようなペーペーを引き留めて頂くなんぞすみません…という気持ち。驕ってすみません…
②はその、第一希望しか視界に無かったから戸惑った。絶対落ちたと思って気持ちを切り替えていたから戸惑った。友達や家族と頻繫に会えなくなることがさみしかった。転職先は行ったことがある場所だけど、あそこで「暮らす」ことを考えていなかったのでどうなるのか想像できなくて戸惑った。あとは、突如退職することで会社に迷惑をかけることへの引け目から、「私もこの会社を辞めるなんて気が進まないのですが折角の機会なので行こうかと…」という態度が(私にとって)悪く働いてしまっている気がする。正直戸惑いがあったのは事実だから、その時点では仕方ない。

考えさせられたのは③。上司は物凄く優秀な人で、かつ自他ともに認める保守的な人。めちゃめちゃ優秀な大学を卒業し、誰もが知る有名企業に勤め、アメリカにも赴任経験があり、仕事人間だが確かに尊敬できる柔軟な発想力があって、性格も明るく気さくで、もちろん妻子持ち。欠点を探すのが難しいような人だ。だからこそなのか、安定した人生設計というものを重視している。転職先についても「その仕事に将来性はあるの?」とか「安定を捨てることはお勧めしない」とか「目標無しに『○○に住みたい』という気持ちだけで行動するのはいいと思わない」とか「派遣社員から正社員に戻るのはかなり大変だよ」とか、色々言われた。別に言われたことは悪いことでは無くて、寧ろありがたいアドバイスだと感じる。私は影響されやすい人間なので、その時はまんまと「たしかになぁ…」と思わされたのだが、冷静になってひとりで考えてみると、そもそもがあまりに私の思考と違い過ぎることに気づいた。

安定志向VS破滅願望

私は人生、何とでもなると思っている。不安症なくせして変に楽観主義なのだ。自分に自信がないくせして、自己肯定感(?)は高め。
特に30歳までは何しててもいいと思っている(逆に言えばあと4年しか猶予が残されていないと思っていることになるのだけど、まぁ30歳になった時はその時で「何とでもなる」と思うのだろう)。
「人生何とでもなる」と思ったきっかけは20歳で行ったワーホリである。海外で日本人と関わるのは甘えなどという意識高い意見があるが、語学力を伸ばすためならば大正解だと思う。しかし私には、ワーホリ先で色々な日本人と出会えたことが大きな財産の一つになった。

もう日本で働くのは絶対に嫌!と飛びだしてきた25歳、
特に海外に興味があるとかではないけど、ワーホリできる年齢の内にいろんな経験しておきたいと思って来た27歳、
世界中をワーホリ&バックパッカーで旅している国際カップル、
英語への苦手意識克服のために学生ビザで学びに来た36歳、
当時の私の憧れの職業でキャリアがあり、先輩として色々教えてくれた28歳、
友達に誘われたからという軽すぎるノリで来たバーテンダーの20歳、、、
みんな年齢はなんとなくだけど、とにかく私はこんな日本人たちに出会ったことで「社会人だろうが『日本で離職期間を作らずに働き続ける』をしなくても楽しく生きていけるんだ!」と知ってしまった。たまに「日本社会から逃げて、戻ってきたところで何も評価されないしまともな職になんて戻れないぞ」と言う声を見聞きするが、少なくとも私が出会った日本人はみんな帰国後普通に働いており、職に困っている人はいない。もちろんそれぞれに「給料が下がった」「希望の職じゃない」とか不満はあるかもしれないけど、いや完璧な仕事なんてないから十中八九あるけど、それでも傍から見るに自分で稼いで嫌なことも楽しいことも含めて生活している。つまり、別になんら変わったことはないのだ。特別不幸な生活が待ってるなんてそんなことはないのだ。そのことを事実として知ってしまっている。
だったらさ、別に「海外で大したスキルも得られない仕事を2年間する」程度、日本での社会復帰という点において大したマイナスにならなくないか?ワーホリに比べたらメリットしかなくない?スキルは置いといても「日本の正式な機関で働いている」という職歴はつくし、給料もらえるし。デメリットは期間が決まっていることくらい。
そう、私は30歳までにどちらにせよ退職して海外に行くことを決めていた。自分の中で。世界放浪して、トルコに住んで、資金のためにどこかの国で2度目のワーホリすることも真面目に考えていた。この計画の上位互換ともいえる機会を享受できて、これを逃す理由があるか?あるわけがない。それでも何かと気が重くなるのは、先述の通り現職場への罪悪感と個人的な戸惑いゆえである。戸惑いの方は「どちらにせよ」って感じなのでそこまで大きな問題ではないが、現職場の退職に係るあれこれそれが心の重荷過ぎる…。これも進むための痛みだと割り切り、結局のところ「進む」しかない。会社の責任は誰かが取るけど、私の人生の責任なんてのは自分以外の誰も取ってくれないのだ。

長くなったうえに脱線したが、こんな理由で私はかなり「人生何とでもなる」思考である。対して件の上司は先述の通りめちゃめちゃ保守的なタイプで、この思考で成功してきた人である。上司の話を聞いていると、私は楽観的というかむしろ破滅願望があるのか…?と思わされてしまった。上司のいう「将来性のない、安心度に欠ける、安定を捨てるような真似」を選ぼうとしているなんて、自分ってだいぶどうかしているのでは?
ていうか、今回転職を試みたのも、海外放浪を本気で計画していたのも事実だが、そもそももっと小さくて根源的な願望のひとつに「ずっと同じ会社にい続けたくない」というものがある。定年まで40年間、その間に転勤したり業務内容が変わったり、色々な変化があるであろうことは想像できる。今の生活・今の業務が40年続くわけではないのは分かっている。でも私は基本的に生き急いでいるから、「変化が私の腕の中に飛び込んでくるまで」待つということができない。今手の中にある安定を捨ててまで、己で変化を得に行くことを優先してしまう。こういうところが長期的にものを考えられない、将来を見据えた合理的な判断ができない、その時の己の願望(それも将来性や有用性とかない)に従いたがる、上司からしたら「大丈夫なのかこの子」とシンプル心配になってしまう要素なのだととてもよくわかる。
でもでも、それでも「上司の言う通り、安定を取ろう」とは全く思わなかった。軋轢を生みたくなくて「○○(上司)さんの仰ることももっともだと思います~」とか言ったけど。そういう曖昧な態度が良くなかったと少し反省している。

やること

・曖昧な態度を辞め、自分の意思はすでに固まっていることを上司に伝える。人事と先輩にもお伝えいただくようお願いする(早め目であればあるほど迷惑はかけないと思うので)。これは年明け早々か29日かな
・会社とは別に、諸々やることやる(やることその1はやることを洗い出すこと)。引越し含め、早めにスケジュールを確定させないといけないことを逃さないこと!

「人は2000連休を与えられるとどうなるのか?」

めっちゃ面白かった。図書館の予約めっちゃ待った甲斐があった。頭がいい人なのだなととても思った。「社会と関わること」そして関わらないことによる心・身体・思考・行動への影響がとても興味深かった。私も相当引き籠り(家から出ないというのもあるけど、そもそもの人との関わりへの姿勢が)なので、内側へ向かう思考とそれに相互作用するされる行動と心と身体は共感もあり、学びもあり、驚きもあり、困惑もあった。それが面白かった。精神的引き籠りの人にはブッ刺さると思うのでめちゃめちゃおすすめしたい。そうでない人には全然響かなそうな本。


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