見出し画像

あっぱれマーちゃん物語 1

第1話 マーちゃんの事

ここは星が瞬く漆黒の宇宙空間です。でも私達が知っている宇宙とは何かちょっと違います。目の前に見える星、星?たしかに星のようですが、丸くはありません。星型なのです。(ちょっと何言ってんだかわかんない)
絵で表現すれば簡単なんですが、とんがりが6つあります。横から見ると長方形かな?よくよく周りの星を見ると、みんな同じとんがり6つの星なのです。その中でもひとつ輝いている星があります。
ちょっと覗いてみましょう。ズームアップ
おやおや?まるで江戸時代のお城の中のようですね。一段高くなったところに日の丸扇子を頭につけたお殿様のような人が居ますね。でもお殿様にしては若そうです。一段下った傍には、おじいさんらしい人が座って居眠りをしています。あらら、鼻ちょうちんが大きくなったり小さくなったり、ふふふ、穏やかな光景ですね。
「あ〜あ、たいくつじゃのぅ」
若いお殿様が大きなアクビをしました。
すると大きく目を見開いてバタバタと暴れ出しました。その音に気付いた傍にいたおじいさんが目を覚まし、
「何ごとじゃ、キェー」
と腰から光る棒を抜いて、敵を攻撃しました。光る棒は、ブ~ン、ブ~ンと電子音を発しながら触れる物全てを断ち切っていきます。
「若様大丈夫でごさるか」
大きく口を開いた若様は目からなみだを流しながらジタバタ苦しんでいます。
それを見たおじいさんはピタリと動きを止めると今度は笑い出しました。
「若様またアゴを外されましたか」
おじいさんは若様に近づくとアゴに手を当て、エイッと気合とともにアゴを元にもどしました。
「あー死ぬかと思った」
「また大アクビでもなされたのでしょう」
またかと横目で見ながらおじいさんが下って行きました。
「だって爺、たいくつなんだもん」
「たいくつほど幸せなことはありますまい」
「たいくつほどつらいことはないぞ」
「若様、それは贅沢と申す・・・」
「わかった、わかった。もう良い、爺の理屈は耳にタコじゃ」
「それを屁理屈と申しまする」
「モー、よい。でもたいくつじゃのぅ」
この星団は、ロクボウ星団といいます。なんか地球の日本の昔話のようなところがありますが、それはマンガだからですね。
そしてこの星は、あっぱれ星と言います。若様の名前はマーです。ちなみにまだ登場していませんが、お父さまはラーと言い、お母さまはムーと言います。呼び名が短いほど偉い人のようです。先ほどから登場しているおじいさんは、代々お殿様の傍に仕える守り役のツナモと言います。お友達は、ツナモッちゃんとかわいく呼びますが、マー若様は爺と呼んでいます。
お父さまとお母さまは今、宇宙船に乗って長期の団体旅行に出かけています。地球時間で百年くらいの旅行です。何せあっぱれ星団のある宇宙は、地球の3次元からみると上の6次元にあるのです。詳しくお話しすると長くなりますので簡単にお話ししますと、この世は全て波動から出来ていますが、波動が密に高く成るほど次元が高くなります。6次元になると思っただけで現実化します。私達3次元では、思った事を現実化するためには、行動しなければなりません。ですから6次元の世界では、年齢も時間もあまり関係無いのです。何でも思いが叶う世界が羨ましく感じるのは、不便な3次元に居るからです。6次元に慣れてしまうと、たいくつ極まりない日々になっちゃうのです。このマーちゃんのようにね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?