アマレット

あまーいあまーい人生でした
あさーい海を彷徨うだけで
にがーいにがーい雨を浴びて
ながーい旅へ進むのです

比べられることに慣れてた
褒められる度にぎこちなくて
けなされる毎に朽ちていった
甘い果実は苦くなった
哀れみだけを真に受けてた
点と点を繋いでいった
可哀想な子と思われてた
でもそれがとても苦しかったの

大きな世界の真ん中に私はいなくて
仲間にもなれなくて
小さな部屋の住みこっで
大きくなってた 大人になってたの

あまーいあまーい人生の中で
にがーいにがーい雨を浴びて
ぬるーい夜に息を潜めて
あさーい海に身を沈めてた

嫌われてることに慣れてた
自分の弱さを隠してきた
睨まれることを受け入れてた
自分の疚しさを知っていた
孤独の文字と仲良くなった
受け入れる人なんていなくて
私のことを許せなくて
いつの間にか夜の中にいた

大きな世界の真ん中に私はいなくて
どこにもいなくて
小さな部屋に閉じこもって
大きくなってた 私になってたの

大きな世界の真ん中に私はいなくて
仲間になれないまーまで
小さな部屋のすみっこにいたよ
扉はずっと空いていたのに

転ばないように前を見て
大人になってく私をみて
盃を持って祝杯を
ほろ苦い人生に、乾杯

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