夜が来るまで

休日の午後、陽の当たる窓
心地いい風が吹く頃
ベランダの洗濯物も
楽しそうにゆらゆら揺れてる
頭をかく猫、トラックの背中
こちらを見て首をかしげる
ふわふわの雲食べられそうだ
手を伸ばして空を仰ぐ

青い、青い、青い空が
淡い、淡い色に変わる時まで
それまで、悟らせないで
全部、全部、全部

忘れたいこと、叶えたいこと
日々の呼吸で、吐き出せないこと
それでも今日を、偽らなくちゃ
いつも通りに過ごさなくちゃ、ね

休日の夜、暗くなる部屋
そよ風がちょっと寒いころ
ベランダの洗濯物も暗がりでゆらゆら揺れてる
耳を塞ぐ手と、ベッドの隙間
心地よいふりをするけど
真っ暗な空食べられそうだ
目を逸らして夜を過ごす

浅い、浅い、浅い夢に
このまま、このまま落ちてしまえば
どれだけどれだけ苦しまないの
ずっと、ずっと、ずっと

忘れたいこと、思い出す度
日々の呼吸で落ち着けないほど
それでも今日を乗り切らなくちゃ
いつも通りに、ってなんだっけな

忘れたいこと、忘れないまま
日々の呼吸に閉じ込めたまま
このまま今日を生きてかなくちゃ
いつもみたいに目を濡らして

忘れないこと、叶わないこと
日々の呼吸じゃ吐き出せないもの
そのままにして、夜を過ごすの
いつも通りに生きていくの、ね

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