あとがきという名の、気付きと言い訳と感謝。

小説「ラナンキュラスの花言葉を教えて」お読みいただいた方々、ありがとうございました。

普段、あとがきって書かないんですけど、長い言い訳みたいなものを書きました。

投稿前にも言いましたし、投稿中にも何度かコメント欄にも書きましたが、私はこの小説に納得していません。何度も何度も書き直して、めちゃくちゃ迷走して、推敲して、して、したけど、もう、これ以上何をしたらおもしろくなるのか全然わからなくて、終わらせました。

何を迷走していたのかというのは、まず、一人称か三人称か、で何度も書き直しました。そもそも、私は一人称のほうが書きやすいのですが、一人称は、語り手が知らないことは書けないのですよね。当たり前なんですけど。そうすると、今回の作品で難しいところが出てくる。じゃ、三人称にするか、と思って全部書き直す。でも、そもそも三人称が苦手だから、三人称の視点がぶれる。いわゆる神様視点の三人称というのが苦手。書きにくい。
そんなわけで、妥協案として、章によって視点をわける一人称になりました。

あとは、今回書きたかったのは、本当はミステリーだったんです。でも、いわゆるミステリーの分野の中で私が一番好きなのは「本格」と呼ばれる分野です。緻密な論理性が大好きなんです。もちろん、本格が書けるとは思っていません。でも、ミステリーの論理性……少しでも、ほんの少しでも書けたら、と思いましたが、難しすぎました。もちろんストーリーのおもしろさも全然足りない。くわえて論理性が足りない。つっこみどころ満載。私が、読者だったら「これは、ミステリーじゃなくて、ただ人が死ぬヒューマンドラマみたいなものだろ」と言ってしまいます……。ええ、みなさまも思ってらっしゃるでしょう。自分が一番わかっているので、大丈夫です。

でも、ヒューマンドラマにするには、感動が足りない。ミステリーにするには論理性もストーリーのおもしろさも足りない。一人称と三人称を行ったり来たりしたツケで、途中に変な三人称が混じる。奇抜なトリックすらない。ほんとに……迷走してます。

そんなものをみなさまに読ませるのか!というお怒りの声がありましたら、謝ります。ごめんなさい。

でも、書いていたときは、一生懸命書いたんです。アマチュア物書きの合言葉「駄作を書く勇気!駄作を載せる勇気!」を胸に、迷走しながらも、みなさまにお読みいただくに至りました。

長々と、言い訳です。
書きながら、勉強になったことも多かったですし、自分の得意不得意もわかりましたし、書いて良かったと思っています。

あこは最後まで私の相棒でしたし、結衣のことは抱きしめてあげたいと思っています。馬場のことは一発殴りたいし、さとみには「別れなさい」と言ってあげたい。手嶋には、「君にも良いところはあるよ」と言ってあげたいし、伊達には「クールに決めてんじゃねーよ」と言ってやりたい。迷走した分、登場人物たちとは仲良くなりました。

最後までお読みいただいた方々、本当にありがとうございました。今度はもっとおもしろい作品を投稿できるよう、頑張ります。これからも、よろしくお願いします😊

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