安野さんの支持者は高所得者が多いという見解から見る安野さんの選挙中の弱さ

被選挙権後はじめての都知事選/有権してはじめての都知事選
ファンから見た安野たかひろ得票率の分析@データ分析する前の推測編

反応は直接twitter @rink_uiまでおねがいします
事実誤認があったので一部修正しております

はじめまして。ゆいです。
大学生です。

安野さんのポスターボランティアを少々してました。

ひじょ〜〜にめんどくさいオタクでして、それはもう思いつく限り安野さんの得票を伸ばせる行為をするために奔走した17日間でしたが、同時に引用で批判して安野さんからいいね貰って困惑したことがございます。

おそらくフォームも含めると1番変更提案の文字数が多い人物だったのではないかなと猛省しております。


ファンにもアンチにも受け入れ難い、また文系でもないのでまとまりのない駄文が続くことを前提にお読みいただければ幸いです。


さて、都知事選後面白い分析がでました。

安野さんはかなり土地ごとに得票率が異なるんですよね。

ここから派生するように

「安野さんの支持者に高所得者が多い」

という意見がでました。
得票率の高い順に、千代田区、文京区、中央区、港区。top5に所得の高いtop3を見事に入れてる訳ですから、そのように言われるのはまぁ自然な流れなのでしょう。

これを元に様々な煽り、批判が行われました。

「多摩地区は〜」

「𓏸𓏸ファンは稼いでいない。」

でもそれは果たして正しいのでしょうか?


個人的な意見としては

安野さんの支持者に高所得者が多いのは真だが、それが有権者の問題ではなく、チーム安野とその支持者の限界だった。

です。



安野さんの施策に関するファン目線の是非

前提として私の考えにあるのが、彼の「政局より政策」に完全に従って投票するのであれば、小池さんか蓮舫さんに入れていた、ということです。

はっきり言ってしまえば、彼の政策は全くもって刺さりませんでした。

大学生となった私に関係のあるといえる政策は93pあってせいぜい3個、課題意識を理解すれば確かに必要だと思える政策がほとんどで、それが私の暮らしに直結して良くなるか?と聞かれると疑問符がありました。

ポスターボランティアになるほどの強烈な支持者ですら取り残されていた、と言えるのでは無いでしょうか。


5年ぶりぐらいに熱心にハマった相手なのもあって、チーム安野よりエゴサしてたと思います。その中で

足立区には関係のなさそうなことが書いてあった

と割と早い段階で書かれていたのが印象的でした。

安野さんのスローガンは「誰も取り残さない東京」でしたが、政策内容に対する説明を聞いてくと、3種類あったように感じます。

・海外に倣う東京の巨大化

・旧体制の問題をテクノロジーを用いた新制度化

・幅広く聞き、意見を取り入れる

要はブロードリスニングを除けば、2つに分けられるのではないか?という考えです。


そして海外に倣う東京に優秀な人材を入れ込むための政策が

「都立インタースクール」

「海外大学の誘致」

なのだから日本人の1%も関係ないんです。

幼稚園、小学校、高校、大学で別々の施策を打ってる所や大学の学びの多様性、高校で大学単位の取得可能なんかは結構気に入ってますが、巡り巡って日本の人材が5年後10年後強くなるよ、という説明を聞くまで「外国人優遇の方なのかな?」というアンチと取られてもおかしくない尖った見方をしていました。


さて、そこで実際に安野さんにアクションを取るか否か、それもまた有権者の自由です。公約を見た上で足切りをする、気に入ってはいてある程度思うことはあるが忙しいのでスマホを置いて別の作業をする、という人の方が多いのは間違いありません。

#TOKYOAI は機能してたでしょうか?途中からファンタグとしての側面が強く、ここからの問題提起が取りにくかったように感じます。次点ではじまったGitHubも厄介で、私は1年のお付き合いのはずなのですが、いまだにGitわからん〜コマンドわからん〜してます。ボランティアに応募したときは「どこまでGitHubでの意見の受付という仕組みが受け入れられるかわかりませんが期待しております。」と自由記述欄に書いたのですが、まさに自分自身が受け入れられてないからそんなことを書いたわけですね。

実際蓋を開けてみればTwitterでつぶやく並に簡単だったのですが、そもそもGitHubというサイトは英語な上に一番最初に目につくのがコード管理部分なのだから(むしろ機能を考えればそれが普通)初見殺しなのは比較的近い界隈の自分でもわかります。

そこで解説動画を作る、という考えもあったのですが声熱にうなされてる中声出しまたはボイスの作成をしなければならず、編集技術もないので頭を抱えてそのまま意見を提出することもなく放置してしまいました。イメージを簡単に覆せるところをしきれなかったのです。

結果民意として最終的に吸い上げられたのは、エンジニア又は公約を見てある程度納得して支援者になった人間が pull requestという機能を使って安野さんが直接見るところまで引っ張り上げることのできた政策のみに終わってしまっていた。というのが私の見解です。

そしてそれは悪いことではなく、本人が意思決定すべきだし、本人は知名度を上げる戦いをしているのだから、これ以上民意の吸い上げに使う時間はなかったのです。


長々と書いてしまいましたがここまでの考えを前提としたファンによる批判の文章、改めてこの時点で意見合わないな、と思いましたらブラワザバックお願いします。

なぜ支持者が中〜高所得者に偏ったか

エンジニア又は公約を見てある程度納得して支援者になった人間が新しくgithubというものを調べて、政策文を考えて提出するということがとんでもないハードルかつ珍しい人間であることは説明しなくても分かるでしょう。まれに#TOKYOAIでつぶやかれたものが、上記に当てはまる人たちによってGithubにもっていくことはありましたが、やはりその人たちによって必要だと思われた、という段階で2段階踏む必要があることから、フィルターが入ってしまっています。

事実pull requestされたことを見ると、もちろん政策についての話もありますが、コードに対する指摘も多く、思ったより政策への指摘が少ないように感じます。

またgoogleフォームでの受付もしていましたが、ツイートすればするほど埋もれていき、公式リンクへの動線も不十分だったことから、「Githubでしか政策を受け付けていない/エンジニア気質を政治に露骨に出している」という印象を植え付けてしまっていたのではないでしょうか。ますますコアファンになる人間がエンジニアに(本人は少数派ほど声に出しことが多く、その分印象に残るため否定するだろうが)偏りを見せてしまっていたのではないでしょうか。

さらに言えば、SF作家としてのファンよりも、なにかしらのエンジニアプログラマーの方からのファンの方が継続的に応援している、というのが肌感触としてあります。

これはChokudai氏等著名人が実際に応援してなくとも触れやすかった(=エンジニア界隈においてクチコミが広がりやすい)広がったあと、すんなり受け入れやすい(=Githubの是非はともかくすでにアカウントをもっている確率が高く、新規参入としてアカウントを作る必要がない)ことからきていると思います。

それだけでも収入の高い人に安野支持者が多いというのは=で繋げられると思います。

安野さんの主張で「今テクノロジーを使う必要がある、IT産業は日本の都市間戦争で重要な役割を果たす」というのがあるように、IT産業は全体として収入が高いです。外資系転職に特化したmicheal page japanの年種調査2022によると、IT分野の平均年収は1113.8万円となっているほどです。口コミが広がりやすい界隈が収入が高ければ全体的な収入が上がるのはそらそうとしか言えないのではないでしょうか。


ただここまでの意見とは異なる口コミの広がり方が一度ありました。港区や文京区に住んでいるママたちからの炎上が起きたのです。彼女たちのTLに一体どうして安野さんの公約が流れたのかは存じ上げませんが全てを読んだ上で、〇〇だけは受け入れられない、という意見が巻き起こりました。〇〇とはなにか、所得制限です。

これはかなりの勢いで広まり、安野でひっかかるだけで20個近くあったように思います。そしてその炎上の中で、実際にgithubにチャレンジしてみようという人間が現れ、「所得制限をしない方が結果的に人件費等の削減になり、安く済む」という実情を知った安野さんは撤廃をし、そのママさんたちは、ちゃんと撤廃したことを情報をキャッチし、ちゃんと広めてくれるような人たちでした。

ここから安野さんたちは「専用垢を作るようなコアファン」「知人だから軽く触れるけどちゃんとファン」の中間層である、「普段は実生活を楽しんでるけどたまに追っかけてくれるライトファン」を所得制限をなくすことによって得たように私は感じていました。この後の緩やかなファンの伸びもここからきているように感じます。

では、所得制限をなくすことで喜ぶ人は誰か?言わずもがな、所得制限に引っかかっていて支援がなかった収入の人たち=高所得者です。

こうして17日間の選挙活動のうち、がっつり心を掴めたのは主にその2つから流入してきた人たちなのですから、あまりIT系の人がおらず、反応したママさん界隈のリア友がリアルで集まる機会の少ない都下、多摩地区への認知が遅れてしまっていたのは当たり前なのです。

認知が遅れてしまっていたから、珍しい声を上げる人間が現れない、そして他の人が代理で声をあげるにしても、当事者と関わってるファンを獲得するのが遅かったのではないかと考えます。私自身の例をあげると問題提起として、「PCを金銭的に持てない人間にこの施策で足りるのか?」ということをしたのですが、私の学校での友人はPCを持っている人しかいません。想像力が働かないので、なら具体的な施策として何が考えられるか?というところはあまりに具体性がなかったのです。当事者でない人間が具体的施策を述べるのは政治家として長年やっていても難しいのではないでしょうか。

安野さんは台湾の事例である「テクノロジーの導入で浮いた時間で取り残された人に話を聞き、そこから改善策を一緒に」ということをたまにおっしゃっていましたが、私からするとそれは傲慢極まりないと感じます。

保育園でアルバイトで入っていますが、書類事務はPCでやったとしても、筆記より時短になるかと言われると人それぞれです。

テクノロジーで欲しいものがあるとしたら、子供の話してること翻訳機(発音がまだおぼつかないので何を言いたいのか察そうとしてもよくわからない)ぐらいで、それより子供が一人泣いたらそれだけで人員が一人なくなるので、子供に平等に扱えない方が問題に感じます。ですが私は本業ではないので、安易に触れることができませんでした。

ひとえに私の力不足であり、そして政策案までもっていけなかった私の想像力の欠如です。ただ、こういうふうに「政策案まではもっていけないが政策として反映してみてほしい課題」が他にも抱えている人はいてもおかしくないです。

台湾という民族も言語も違う国家の成功例だけ見ても仕方がなく、国家という規模だからいろんな意見がでたわけで、どの分野も改善の余地もありながら、意見を吸い上げる対象が偏りを見せていた、結果的に公約は多摩地区の人間にとって魅力的にならず、炎上からの再評価がもう1個2個とつながらなかったのではないでしょうか?そしてそのまま得票に繋がったのではないでしょうか?


安野さんの支持率の分布が著しく場所によって異なるだけで、他の候補者は大きく得票率が前後しているような印象は受けませんでした。なので安野さんよりも〇〇が多いから〇〇は〇〇!というのは早計に感じます。そしてそれは誰が悪いわけではなく、安野さんのやりたいことをあの17日間で最大限頑張った得票のように感じます。(多摩西部には行っていないという指摘もあったが、立川等多摩部には行っており、西部まで行ってもファンになる聴衆を得られていたかというと微妙)

無論本気で都知事になってほしかったのでコラボするなら政治に関わりないところに行くべきではないか?みたいな気持ちやせめて4.8%(7月1日時点で田母神さんの出口調査としてどこからか漏れた数字)ぐらいにはもっていってあげたかったか色々思いますが、彼の健闘は素晴らしいものだったと思います。(30代最大得票数も政治経験のない人間の得票数も更新したみたいだしね!)

ごっぴどく書いて白白しいと言われそうですが、私は彼の見せてくれた未来が好きです。エゴサした時に不意に「安野さんのおかげで未来に希望が持てるからもし彼が当選することがあれば不妊治療をもう一度頑張ってみたい」といった内容の文章を見て、3分ぐらいどの立場かわからない涙がこぼれ落ちたことがあります。
参謀向きでもいいじゃないですか。
政治経験がなくてもいいじゃないですか。
少なくとも私が欲しい政治家は、人民が住みやすいまちにできる政治家であ
り、たった17日間の間で人の心を動かせる施策を届けられたのです。それでこそこの人に託したいと思ってもいいのではないのでしょうか。トップが意思決定してもいいし、トップが参謀気質でそれを精査するタイプの政治でもいいと思うんです。

都政に向き合ったあの公約だから5位に浮上でき、あの公約だから分布が激しい、転じて言えば5位止まりだったのだったという考察で締めさせていただきます。

2024/7/14(追記)
「5位の得票数は高学歴シンパでも低学歴アンチでもなかったという視点。丁寧で面白かった。」というコメントをいただきました。まさに私が書きたかったのはそこで、とある候補者のアンチから安野は高所得者に支持されている、一方で某候補者の支持層は低所得である、というふうに真偽はともかく一度流れると、支持していない人は低所得者であり、低所得者を嘲笑っていいとでも勘違いしてるかのような意見を見かけることになりました。でもそれって正しいムーブでしょうか?
石川五右衛門は金持ちから金銭を盗んでいました。それは罪でありながら、庶民にお金を分け与えることでヒーローとなりました。
前提がだいぶ違うのでたとえとしてはふさわしくないですが、投票においては「自分たちにとって一番利益になる人」の方が理屈を上回るのではないでしょうか。
今回は多摩地区に対する公約の弱さが得票においてばらつきが出た原因である、そして公約の公募をしていながらそうなるのは必然だったという切り口で書きました。
全ての彼の問題を指摘しているとも、彼の全てを理解しているとも思いませんが、とりあえず私のしたかった問題提起はできたと思います。
またタイトルを変更しました。
安野さんの支持者は高所得者が多いという見解について思うこと→安野さんの支持者は高所得者が多いという見解から見る安野さんの選挙中の弱さ
これを書いた時、批難するために書いたのではなく、チーム安野がこんんな記事でも上手いこと糧に次回もっといいマニフェストを作ってくれるという確信があって書いたので、このような文面の方がしっくりくる内容だと思ったから変更しました。

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