日常 3 勘違い散髪屋さん

3ヶ月前、私は肩までのミドルヘアにしたいと思い美容院に行った話だ。
この美容院は、2ヶ月前にも行った美容院だった。店長さんは30代前半ぐらいで、若い人で実力もあると私は思うぐらい上手だ。(なんか上から目線にしか書けへんから、そう感じたらごめんなさい。)
 
しかし、武勇伝がだいぶ多い、稀にいる、人の話を聞く時は適当、自分の話をする時は熱心にするタイプだった。 それでも自分が思うような髪型にして貰えるならいくらでも聞こうと思ったので、またそこに訪れた。
 
5か月前に行った時、その店長池田さんは、「俺、ジャイアンって呼ばれてるから、そう読んでね」と言って自己紹介をしてくれた。
正直ジャイアンとは、かけ離れた容姿をしていて、そのあだ名は未だに謎だ。 
 池田さんは、とにかく話が尽きない。しかもあまり興味が湧かなく、返答に困る話ばかりだ。

例えば、 「俺、アメリカに1年留学してたんだ〜」
と言っていたので、その話までずっと自分がこの腕前になるまでどれだけ努力してきたかという話の流れだったので、
私は「美容院になるためですか?」と聞いてみると、
「いやいや、バスケでだよ」 と、鼻で笑いながら当たり前でしょ?という顔つきでこちらを鏡越しで見てきた。
 (あ〜怖い怖い、もー、質問しんとこっと)とそう思ったのを鮮明に覚えている。
 まぁ、そうこうしてるうちに次のアピールポイントを話し始めた。
しかし、その時ドライヤーをしていたので、
「俺……だよ〜」
(え?聞こえん聞こえん、頼むからドライヤーの時ぐらい黙っといてくれ)と思いながら私は、聞き返すなり、このくだりを3回した。
ようやくドライヤーの途中をご丁寧に止めて、聞こえやすいように話してくれた。
 「俺、漬物とかお惣菜好きなんだよね、だから周りから見た目と違うからかわいいって言われるんだよ」 
 それ、ドライヤーわざわざ止めてする話か!と思いながら、「そうなんですね」と返答すると、
「そうそう、なんか、いつもかわいいって言われちゃうんだよ、そんなにお惣菜好きなの可愛いのかな〜」 
(もぅ、どうでもいいからはやくドライヤーして帰らしておくれ )
「お惣菜、いいじゃないですか〜」と私は返答しずらい質問に答えると少しムスッとした表情で、ドライヤーをし直した。
これが一回目の美容院に行った話だ

2回目も普通にいつも通り、武勇伝武勇伝武勇伝だった。
しかし、事件は起きた……
私は、いつも通り髪の毛を切って頂いている途中にふと、お惣菜を思い出したのだ。今となるとこれを思い出した自分をしばきたい…
思い出してしまった私は「まだ、お惣菜見に行ってるんですかー?」と質問してしまった。
彼は「え?なんで知ってるの?」
と返答してきたので、この前話していたということを伝えると
 「え?2ヶ月も前に話してたこと…覚えてたの……?」とちょっと怖い顔をして見てきた。
これに関して弁解すると……
         普通に覚えていただけだ 
しかし、そこから池田さんは、急に話さなくなってたまに鏡越しで私を確認して見てくる、そして何か話そうか話さまいかと悩む表情をしながら、私に質問した
  「ねぇねぇ…2ヶ月前切ったのにどうして、また切りに来たの…?」
そこで私は、なんとなく彼が考えていることが推測に過ぎないが、分かってしまった。
 
彼は、自分に好意を持っていると認識してしまったのだ…。 そして、急に意識し始めたのだ。と思っている。 もし違うかったら変な想像してごめんなさいとここで謝っておこう😉
 そして、私は、「次にしたい髪の毛を見つけたからだ」と正直に答えると、「( -ω- `)フッそーなんだ」と少し鼻で笑いながら、私の言葉を信じてないような表情をしていた。
 
 そこから彼は本当に無口になり、勘違いしてる方が、わたし的には楽やなと感じたのは束の間……
  意味不明で訳の分からない行動をし始めたのだ。
 説明がしにくいので、分かりやすいように例えると、よく、ドラマである彼氏が運転席、彼女が助手席に座っていると想像して欲しい、その状態で彼氏が彼女のシートベルトを閉めてあげる想像をして欲しい。あの閉める時に顔が近いとかどうとかという際どいのがポイントなのかな?と思っている。
そんな感じを私が座っている椅子の右側に置いてあるアイロンをとる時、池田はしてきたのだ。
         私は非常に気持ちが悪かった。
なので、必死に後ろによけた。椅子の背もたれが私の重力で少し後ろに倒れギギッとなるぐらいに避けたのだ。
 彼は何がしたかったのかわからないが、後ろから取れたやろと思う。
たまに目が合うと気まづいみたいな表情で、ニコッと笑ってきたりするよりも、圧倒的にそれが1番寒気がした瞬間だった。
 最後に私が乗るバス停の近くまで、夕方の5時に夜が遅いからとご丁寧に送っていただいたのは感謝している。
しかし、もういかんとこ と心の底から思った出来事だった。


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