見出し画像

フリーレンに会いたい

『葬送のフリーレン』の主人公であり,エルフ。寿命が1000年以上もある種族の1人,フリーレン。魔法使い。彼女は世界に散らばっている様々な魔法を集め,生きている。

フリーレンに会いたい。

彼女を魅力的にしているのは,膨大な知識や経験からなる冷静さ,達観している姿勢と,たまに見せる好奇心由来の子ども心を持ち合わせているからだろう。

「魔法」というものに(外発的か内発的かはともかくとして)魅せられ,魔法を集めることに静かな熱を燃やしている。

フリーレンの生き様は,世の研究者が見習うべき姿だと,勝手に思っている。
魔導書(魔法が載っている書)を集めるためなら,たとえミミックの罠かもしれないリスクを冒しながらも(宝箱を前に判断が鈍っているだけかもしれないが)宝箱を開けていく(そしてミミックにひっかかる)。

研究とは人類の知見を広げていくものという意味の上では,フリーレンの魔法集めは研究とは言えない。しかし,フリーレンを見て研究者の匂いを感じ取ったのは,魔法を集めるという執着心,魔法を「楽しんで」集める様,やってみること,好奇心等々からだ。

研究は,その分野において知り尽くしている必要があり,その上で自分の知見を述べていくものであるが,その中では,一見ばかげた事でも試してみるというのはかなり重要な事で,そこからの偶発的な発見が人類の叡智を積み立てているという事もできる。また,その分野に興味を持っていると研究にも身が入る(もはや研究しているという状態すら意識していないかもしれない)。好奇心も必要だ。「試してみる」とも繋がるかもしれないが,「どうなるんだろう」という気持ちは研究においては必要な要素であり,時に素朴概念との齟齬を明らかにする。

フリーレンに会いたい。

彼女は既に人間の寿命の何倍も何十倍も生きている。僕はアニメ版でしか『葬送のフリーレン』を見た事が無いが,「フリーレン」のあの余裕のある静かな声はなんだろうか。実際にエルフが声を当てているのか。フリーレンに対する解像感がすごい。

フリーレンはリーダー気質でありながらも,好奇心のままに動くこともあり,周りを困らせるタイプでもある。それでも周りに人が集まるのは,フリーレンの静かな熱意が伝播し周りの人に影響を与えたからではないか。それは,その多くはヒンメルから受け取ったものなのだろうか。

フリーレンに会いたい。

会って,活力をもらいたい。




サポートは全てカレー系統の食べ物に回されます