2024/07/15 日記

阪神と巨人のOB戦の中継があった。
錚々たるレジェンドたちの名が連なったメモリアルスタメンのあと、実際に守備につく(≒比較的若い)スタメンの発表があった。


「1番ショート鳥谷」


この響きだけで湧いた。

1番ショート鳥谷。


大好きな言葉だ。

私が野球を見始めたのは小学生のときであり、最初に好きになった選手は赤星憲広だと薄ら記憶している。子供は足の速い人が好きだから。

そのまま大人になり、私はパワーヒッター型よりも俊足好打タイプを好むようになってしまった。もっといえば、多少打撃に目をつぶることにはなっても、守備職人であればよいというタイプを好きになるようになった。むしろ打撃を期待されるも守備難であるタイプにはヘイトを貯めていた。往々にして阪神タイガースで主砲は育ちにくく、結果としては打撃も奮わないただの守備難になりがちだったというのもある。

人生で1番好きなのは、そして明確にこの人のファン、と名乗れるようになったのは、大和(現・横浜DeNAベイスターズ)である。

大和、上本、俊介、荒木。

当時の阪神タイガースは赤星憲広の面影を追いかけたのもあり、一定世代に俊足タイプが随分と多かったと思う。
彼らが代走から守備固めに使われ、そして時としてはスタメンに抜擢されるようになる頃、そして私が大学生になり、球場に行くという行為への距離的金銭的ハードルが下がった頃、それは大体2015年前後の話になる。

私にとっての1番印象の深い阪神タイガースは、その頃のメンバーである。

今は随分と若返りに成功したが、当時はまだ40代でも活躍が当たり前で、30代でも若手の方と言われるくらいのチームだった。
鳥谷、福留、能見、糸井、西岡。
後に若返りを目指す方針のチームと決裂をすることになるが、ベテランである彼らの存在は欠かせられない。

ゴメス、マートン、メッセンジャー、呉昇桓。

泡沫の助っ人たち、スタンリッジやブラゼルといったやや時期を前後する助っ人たちもあれど、やはりこの4人は強い思い出である。



今日のOB戦のスタメン発表は、1番ショート鳥谷から始まった。続いて、2番セカンド西岡。
鳥谷敬と西岡剛の二遊間。
これだけで胸がいっぱいになった。

狩野恵輔があげていたインスタのストーリーには、鳥谷、福留、狩野、俊介、今成、西岡、岩田、藤川球児とまさに「あの頃」の面々が並んでいた。


元々今日はレイトショーでウマ娘の映画でも見に行こうかと思っていたが、デーゲームを見届け急遽OB戦を見ることにした。

自分の記憶の中の当時のスターたちがまた縦縞を着て野球をしている姿を見逃す手はない。
懐古厨と言われてもいい。

嬉しかった。

こうして自分の知る時代のことを取り上げられてエモーショナルとセンチメンタルに盛り上がっていくことは、危うさを秘めている。20世紀少年から私は学んでいる。
老害行為と言われても仕方ないことだ。

それはそれとして、やはり嬉しいものは嬉しい。


5回で終わってしまったのが残念だ。
ずっと鳥谷敬の応援歌をテレビの前で歌っていたが、応援歌がフルで流れる前に打席が終わってしまって、2打席ほどで打撃出番が終わってしまっていた。
また、途中から俊介は守備の交代で出場していたが、打席がなかった。
今成や柴田講平に打席があったのに、俊介にない、俊介の応援歌が歌えないのが残念すぎる。

動けるレジェンドたちも、動けるとはいえだいぶお年を召した方々で、またイベント自体が今日のデーゲームの余興である故に、長くやるのも大変なのだろうけれど、もう少し見たかった。


俊足好打の走る稲妻
さあ行け俊介 今駆け抜けろ

 
改めてみると、足が速いことに特化した応援歌だな。

 

部屋に飾っているユニフォーム


楽しいイベントを見たという気持ちで終えるつもりが、また現行のチームの方で首脳陣が訳の分からないやりくりをしようとしているニュースをみて、気分が萎えてしまった。


明日は才木浩人が先発だが、もうそこに福留や糸井はいないという事実を噛み締めて、援護があることを願おう。
才木浩人に勝ちがつきますように。

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