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『フィルムカメラブーム』で終わらせたくない。

最近は『フィルムカメラブーム』と言われていますが、嬉しくもあり、不安でもある。

私は、時期的に言うと『ブームになりはじめの頃』にフィルム写真を始めている。

誰かの写真を見たわけじゃなく、撮ってみたらすごく素敵だったから。

まるで魔法のようだった。

フィルムが生み出す味わいのある描写が、なんだかとても懐かしい気持ちにしてくれたり、子供の頃を思い出させてくれるようだった。

私は撮れば撮るほどフィルムにのめり込んで行った。

一方で、そう言う人はまだまだ少ない。

『撮ってみたけど、難しかった』

『意外とお金がかかった』

『どんなものを買ったらいいかわからない』

『フィルムを扱うお店がない』

『現像も時間がかかるし、手間だ』

そんな風に、『楽しい』と思う以前に立ちはだかる問題はたくさんある。

私がフィルムを続けられるのは、これらの問題となるものを乗り越えられる条件が揃っていたというのもある。

これは本当に、運が良かったとしか言えなくて。

でも、それは逆にいうと『フィルムで写真を撮る』運命だったのかもしれないとも思うようになった。

写真を始める前は、人はどちらかというと苦手だったし、家にいることが多かった。

でも、写真を始めてから外に出る機会が増えて、友人もたくさんできた。

こんな風に、自分の殻にこもっていた私の人生を変えてくれたフィルムがいつかなくなってしまうかと思うと、本当に胸が締め付けられるような気持ちになる。

『じゃあ、デジタルで撮ればいいんだよ』って思われるかもしれない。

それでも、私はフィルムがある限り、フィルムで撮り続けたい。

『一枚一枚に魂を吹き込むようにシャッターを押す』感覚が芽生えた時から、私の中でモノというものを超えて、生活の一部になっている。

時間を切り取って、保存する。誰かに届けたり、未来の自分へ届ける。

目の前にあるものに対して、シャッターを切るのは私にしかできないことだし、今しかできないことだ。

こんな風に書くととても烏滸がましいかもしれないが、私がたくさん撮っている姿を見て、『フィルムをやってみたい』と思ってくれる人たちを増やしたい。

やっぱりひとりでは、大好きなものを続けようとしてもなかなか難しい。

私は、きっかけとして背中を押す人になりたいと思うし、フィルムでいろんなことをやってみたい。

写真を撮ることは、本当に誰でもできる。

スマホでも撮れる。わざわざお金をかけて撮るのがバカらしいと思うかもしれない。

でも、フィルムにはお金には代えられない魅力がたくさん詰まっているからこそ、一度でいいから試してみて欲しい。

note書いたり、写真集で伝えたり、いろいろしてきたけどこれからは個展も開いて、多くの人にフィルムっていいなって思ってもらえるように改めて頑張ろうって思います。



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