写真歴1年の私がフィルム写真を撮り続ける理由
街に流れるクリスマスソングを聴くと、なんだか少し寂しい気持ちになる。
『あぁ、今年ももう終わりですね』なんて、会う人会う人と言葉を交わす。
焦る気持ちもありながらも、年の瀬へと近づくこのソワソワすらも、嫌いではないと思いながらも。
『まだ今年のうちにやっておきたいことってなんだろう。』なんて、手帳を開いて次の初めに書いている『Wish List』を眺める。
『どうせ叶わない願いだってあるし、書けるだけ書いておこう。』
いざ、書き出してみると意外と思いつかないことに気付く。
私はいつも、何かうまくいかないことがあると自分の中にあるぐちゃぐちゃしたものの状態が知りたくて、手帳に書き出すことにしている。だから、私の手帳はとても人に見せられるほど綺麗なものではない。
どうせ、自分しか見ないのだからとしょうもない願いもたくさん書いた。
気持ちや感情という目に見えないものを書き出すことで形にするというものが、無意識のうちに好きだったのかもしれない。
だから、写真を撮るということも自然と好きになっていった。
『あなたが写真を撮ったら、きっと面白いと思う』
私にきっかけをくれた大切な人がくれた言葉。
最初はその意味がわからなかったけど。
写真を撮っていると、『なんで、デジタルじゃないの?』と言われることが多々ある。
普通に考えたら、デジタルの方が圧倒的に有利だ。
それでも私は、フィルムが好き。
写りはもちろんだけど、フィルム写真という一つ一つの工程が私にとって『自分と向き合う』作業なのだ。
日記を書くように、手帳を開いてお気に入りの万年筆に好きなインクを入れて。
そういう所作が、フィルムカメラは似ている気がする。
フィルムを選ぶ、カメラに装填する、撮るために1.2枚シャッターを切る、ようやく撮影ができる。
目の前にあるものを対して、どんな感情を抱いているのか。
なぜ、それを撮りたいと思ったのか。
それを撮ることで、どんなことをまた考えるのか。
一枚一枚が、自分の心との対話のように。
『すごいね』とか『上手だね』って言ってもらえることは本当に嬉しくて、ありがたいことです。
でも、それ以上に嬉しいのは『写真が好きです』と言ってもらうこと。
私の中にある見えない感情が具現化した『写真』を好きだと言ってもらえること。
写真を撮り続けて、自分のいろんな思いを写真として切り取って。
一年前に手帳に書いた、私の願い。
□写真家になる!
自分を信じて、好きを貫いていく。
2年目の私も、そうありますように。
そんな願いを込めて1周年のフォトブック『Round.』を作りました。
日々の感情を写真にして、好きなものばかりセレクトしたこのフォトブックは私にとって宝石箱のようになりました。
私の写真を好きだと言ってくれる人の元へ届けたい。
これをきっかけに、手に取ってくれた方が『自分の好き』を見つめ直す機会になりますように。
https://koyamarinco.official.ec/
りんこ
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