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obuse|家庭から出るごみを減らすには?私たちの活動と町の家庭ごみの組成調査まとめ!

近年世界的な問題となっているごみ問題。このままのスピードでごみが増え続ければ、処分が追い付かなくなり地球環境は悪くなる一方だと言われています。
今回調査を実施した長野県小布施町は、2018年(平成30年)のデータによると、一人当たりのごみの排出量は全国平均より少ないものの、リサイクル率は若干低く改善の余地が見られます。リサイクル分別項目の物が可燃ごみに混じってはいないか、そして、今後どうやってごみを減らしていけば良いのか。そのヒントを得るために、まずは町民がどのようなごみを出しているのか組成調査を行いました。

調査内容
▶︎場所
長野県北部にある信州小布施町内、ランダムにサンプリングした6か所のゴミ捨て場
▶︎調査サンプル
350袋・合計1,530㎏の可燃ごみ
▶︎実施期間
5日間(2021/9/18,21-24)
▶︎調査目的
燃やしているごみの中に資源がどのくらい混じっているかを把握する。主にどのようなごみが出されているのかを調査。


家庭ごみの大半が「有機系廃棄物」


調査を行った結果、町内で出されているごみの大部分である40%ほどが有機系資源でした。有機系廃棄物には、生ごみ、枝や落ち葉、雑草などが含まれます。これらのゴミには資源化項目がないので、焼却処分されます。
次に調査対象の可燃ごみに、紙やプラスチックの容器・包装等の本来分別すべき資源が30%ほど混入していました。缶やガラス瓶、トレイやペットボトルの混入率は非常に低く、町内の方々がきちんと分別に取り組んでいる点が見られました。紙やプラスチックの容器も資源回収やスーパー店頭に持ち込むことでリサイクルが可能になります。

結果を踏まえてここから出来る取り組み

ごみの組成調査を踏まえて、町内のごみを減らす為にできることを紹介します。もうすでに積極的に取り組んでいる方も、これからできることを探している方もぜひ参考にしてみてください。

資源項目のないごみは一工夫してみよう!
まず、家庭ごみの大半を占める有機系廃棄物について。生ごみや雑草類などは、資源化項目がないため、リサイクルに出すことはできません。そのため、各家庭での取り組みが重要になってきます。生ごみが少なくなるように食べきる工夫をしたり、可能な限り水気をしぼり、乾かしてから燃えるごみに出すようにしましょう。この一工夫だけでも、焼却する際に使うエネルギー資源の節約になります。


リサイクルを意識しよう!
調査をした際に、わずかながら可燃ごみに混ざっていた「リサイクル可能な資源」。特に注目したいのが、新聞や雑誌・雑紙、容器包装関係のプラスチック類です。これらは全てリサイクル対象で、個人がしっかりと分別をすることで別の物へと生まれ変わります。分別せずに可燃ごみに出してしまうと、燃やされてしまい資源を失うだけでなく、二酸化炭素の排出の要因となってしまいます。
特に見逃しがちな製品は、トイレットペーパーの芯やお菓子の包装です。可燃ごみに入れてしまう前に少し立ち止まってみましょう。今後、生ごみや紙類、容器包装プラスチックの分別方法も分かりやすくシェアしていく予定です!


「たった1度だけ」を見直そう!
可燃ごみを調査したときに気になった「使い捨ての物」たち。例えば割り箸、使い捨てスプーン、紙コップ、紙皿、ティッシュ等が例に挙げられます。これらの使い捨て製品は、リサイクル対象外なので、焼却、もしくは埋め立て処分せざるを得ません。
これらの使い捨て問題は、マイ箸やマイ容器の利用、キャンプなど外で食事をする際には食器類を持っていくなど、工夫をすることで大きく減らすことができます。使い捨ての製品はイベントや外食の際に便利かもしれませんが、たった1回使っただけでごみとなってしまうということを覚えておきましょう。

私たちの活動と町のごみ調査【まとめ】

今回のごみの組成調査で、家庭から出るごみの多くが有機系廃棄物だということが分かりました。有機系廃棄物の量は、コンポストや日干しなどを活用することで大きく減らすことができます。他にもリサイクルできるはずの物がごみに混ざっていたり、使い捨ての製品が見られたりと、まだまだ改善点はありそうです!
リサイクルに関しては、分別方法が良く分からない人も多いと思います。今後分別の重要ポイントをまとめた情報なども発信していこうと考えているので、ぜひ参考にしてみてください。
今回は、町内外の協力メンバーによって組成調査を実施することができました。実際に家庭ごみを見つめることで、分別への意識も上がっていくと思います。回収してくれる人、リサイクルを行ってくれる人への感謝の気持ちを忘れず、ごみ問題に町全体で取り組んでいきましょう。

実際の調査の様子
1袋ずつ開封し、分別しました

▼ 本調査の詳細は、小布施町の町報にも掲載しています。


▼ 当記事は、知人のしほさんにご協力いただき作成出来ました☺️

旅と自然が大好きなフリーライター。自転車とテントで四国一周、パプアニューギニアでダイビング、台湾でヒッチハイクなど、楽しみを追求し続けています。


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