Tableauで職業別の就業人口について分析してみた

はじめに

TableauDATASaberに挑戦中です。
Tableauで職業別の就業人口データを分析してみました。
ふと私の職場では男性が多いなと思い、職業ごとに男女比に特徴があるのか調査してみることにしました。

仮説としては、女性の社会進出により女性は就業人口が増加傾向かつ、事務職の割合が少なくなっているのではないかと思います。また、ITブームにより専門職・技術職の就業人口が男女ともに増加傾向にあると思います。

上記仮説を検証するためのVizを作ってみたいと思います。

使用するデータ

e-Statのデータを使用します。様々な切り口のデータがありますが、比較的新しく、男女比と時系列での人口推移がわかるデータを選択しました。

人が見やすいレポート形式にまとめられており、このままではTableauに取り込めないためExcelでデータ加工して使用します。

完成系

完成したVizはこちらです。
年代別の男女ごと就業人口割合と、就業人口の推移を表現しました。


Vizを作ってみてわかったこと

1995年~2020年の間で、男性の職業別人口割合にはほぼ変化は見られませんでしたが、女性の職業選択には変化が確認できました。

女性は「生産工程従事者」が減少傾向、「専門的・技術的職業」が増加傾向でした。「生産工程従事者」は製品の製造・加工や検査工程に携わる人ということなので、おそらく工場などで働く人を指すのではと思いました。時代の変化で結婚しても仕事を続けたい女性が増えたことにより、手に職の専門職志向の女性が増えたのではと推測しました。
一方で「事務従事者」の割合にほぼ変化がなかったことが意外でした。事務職の根強い人気を感じました。

また、イメージ通りではありましたが「建設・採掘従事者」「保安職業従事者」「輸送・機械運転従事者」は女性の割合が極端に少なかったです。

1点気になったこととして、全職業で2015年度の就業人数が急成長していました。全職業で同じ傾向かつ、増え幅も全職業で100%近くとなっておりかなり不自然だと感じました。
また、2020年度以降は人数が横ばいかつ、職業ごとの就業人数割合に変化がないため2015年度以前は2020年度以降よりも分母が少なく、集計方法を変更した可能性があると感じました。

使用した機能

  • 100%棒グラフ

    • 男女別の職業ごとの就業人口割合の時系列変化を追うことで、職業選択の傾向の変化を読み取りたかったため

  • 二重軸

    • 年度別の職業ごと就業人口の棒グラフと、前年比成長率の推移を表す線グラフを二重軸にすることで傾向を読み取りやすくしました


<ボツ案>

  • 積み上げ棒グラフ

    • 職業ごとの男女人口を積み上げ棒グラフで表してみましたが、積み上がっている方のグラフが読み取りづらく、男女比の把握にこの表現方法は適していないと感じました

パッと見で男女どちらが多いのか読み取れない。

工夫したポイント

DATASaberの挑戦を通してVizを作る際は細部の見せ方まで意思を込めることが大事だと学びました。まだまだ直すべきところが多いとは思いますが、見る人への見やすさに配慮して工夫したポイントを記載していきます。

  • カテゴリのならび

    • 上部と下部のグラフでカテゴリの並びが同じになるようにした

    • 視線が左側から動くことを意識し、「分類不能の職業」は認識しづらい一番右側に配置した

  • 情報の取捨選択

    • 100%棒グラフは割合が読み取れれば良いので目盛りのヘッダーを非表示にした

    • 職業カテゴリや男女区分でのフィルターを設定し、一度に表示される情報を絞ることができるようにした

  • 色の設定

    • 職業カテゴリの色設定で「分類不能の職業」を目立たないグレーに変更した

    • 上部のグラフがカラフルなので、下部のグラフは比色味をおさえることで上部の職業カテゴリの割合を目立たせるようにした

おわりに

分析結果としてはあまり意外性はありませんでしたが、データでの裏付けが取れてよかったです。
どのデータの組み合わせで何を読み取れるか、どの見せ方が適しているかを判断することに時間がかかってしまいますが、一旦手を動かして試してみることが大事だと感じました。(今回載せたもの以外にもボツ案が色々ありました)
これからも多くのVizを作成し、より良い分析ができるように成長していきたいです。

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