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自分の仕事に誇りを持ちたい

※この記事は9月に下書きしていたものです。コンセプトは変わりそうだけど、根底にあるものは同じかな…という振り返りの意を込めての公開。


今日の午後、2階の小部屋でPCに向かいnoteを書いていた。

誰かに伝えたいのかどうか、アウトプット目的のnote。
内容は、先日今学んでいるアロマの先生からのお知らせメールを見て、ある書籍を買うかどうか悩んでいるというものだ。

アロマ、精油の知識についての知識が膨大に掲載されたその書籍を販売している会社がこの9月で書籍の販売をやめるのだという。
その本のリンクが張られていた。
高価な本だが、アロマセラピーに携わる人であれば持っておいて損はないとそのメールには書かれている。
購入するとその先生にいくらかのマージンが入るとか、そういう話ではなくただ純粋に、必要な人に届いてほしいという先生の願いが感じられた。

しかし、確かにその本は高価だった。
ウェブ上で試し読みができるので、ちらりと除けばなるほど高価なのもうなずける情報量が見て取れる。
しかし高い。
そして内容がかなり高度だ。
ピヨピヨの私には猫に小判の代物ではないのか、そう思った。
先生のメールには「今は難しく感じても、学びが進めばわかることが増えてきます」と書かれている。そう…そうだよな、でもな…。

私はかつて、スピリチュアルにハマっていた時にたくさんのお金を使った。あろうことか、娘のために貯めていた預金からすら持ち出していた。(後から返しました…)
○○をやれば、金運もよくなってお金も戻るから。
必要なお金は必ず戻ってくるから。
○○のセラピストになれば、今より稼げるから。

そんな言い訳を自分にし続けていたが、もちろんそんな日は来なかった。
セミナーや怪しげなヒーリングに投じたお金は講師の美味しい食事や服になり、私はファッションと自分に対する憎悪を抱えたままスピ沼を渡り歩いた。

そんな過去の日々がよみがえる。
今、私がしようとしていることは同じではないのか?
その思いをアウトプットすべく、noteに書き連ねた。こんなこと書いたらドン引きされるだろうなあとか、離れる人もいるだろうなあと思いながら。

その時、窓の外で轟音が鳴り響いた。
奇しくも今日は世界的に有名な、年に一度のレースが開催されている。我が家はその会場の近所なので、朝から空を行きかうヘリの音がしていた。にしては近すぎる。
何だろうと思い、ベランダに出ると娘が1階から駆け上がってきた。
「ブ、ブルーインパルス!!」
「えっ!?」
そういえば、そんなことを市報かニュースかで聞いたような気もする。
空はもぬけの殻だったが、下を見ると近所の人たちが外へ出てきていた。
慌てて1階へ降り、外へ出ると今度は飛行機が飛んでいる。また慌てて2階へ上がり、ベランダに出た。
「……!!」
電線が邪魔しているが、ブルーインパルスの機体がまさに目の前を飛んでいるのが見える。
複数の機体はそれぞれのルートに分かれ、五つの輪を作り始めた。(サクラというらしい)
わああ……と見上げるしかなかった。おそらく、この住宅街に住む人の多くがここに住んでてラッキーと思ったことだろう。レースの日、この辺り夕方は大渋滞になるがそれも致し方ないと思うほどには。

何分ぐらいベランダにいただろう。
娘がツイッターを見て「もう終わったみたい」と教えてくれる。すごかったねえと言いながら、私はまたPCの前に戻った。

戻ったが、もう何も出てこなかった。
ブルーインパルスに圧倒されて、何かもういいやとなってしまった。
1階に降り、洗濯物を取り入れて畳んだ後、またツイッターを見る。(ツイ廃)
ガールズたちが服についてやり取りをしている様子が流れてきた。
「買う言い訳も、買わない言い訳もたくさん思いつく」
あっ……そうだそれだなあと思った。
これからアロマの勉強をするにあたり、知識が必要なのは確かだし私も一時期はナードジャパンの学校でアロマインストラクターを取ろうかと思ったことがある。アロマセラピーが好きだし、楽しいし提供したいと思うのでもっと知識を深めたいと思ったからだ。
ただ、思う所あって今はアロマアナリーゼという手法を学んでいる。今の先生とは考え方も似ていて、学ぶところが多くあった。その先生が勧めてくれているし、私もこれからの学びにしたい。これは買う言い訳だ。

買わない言い訳としては、これまでと同じ繰り返しになり無駄金になるのでは、ということ。言っては何だが、介護職はそんなに稼ぎがよくないし貯金もめちゃくちゃできているわけではない。夜勤をしたらその手当を貯金に回すとかも考えるが、親のこと(父が認知症で母と二人暮らし)や自分の体調を考えると夜勤は難しい。てか無理である。
そしてやはりどうしても過去の自分への不信感がぬぐい切れない。
自分への投資は無駄にならないとは言うけれど、私はどれだけ無駄にしてきただろう。金運がよくなるエネルギーとか、何かいろいろそういうのに使ってきて結局自分が苦しくなるだけだったのに。
また同じことするの?アロマだっていつまで続くかわかんないでしょ??

って思ってたけれど、私はもうこの本をお迎えした方がいいと心の奥で分かっていた。今のファッションコンセプトが決まる前、私はコンセプト職業に「アロマセラピスト」と書いていたのだ。
それはムーンプランナーに書き込んだのだけれど、するっとその言葉が出たことに驚いた。でも精油を調香するのは楽しいし、職場でアロマ石鹸を作ってもらい、出来上がった石鹸の袋を開けて利用者が「わあ、いい匂い」と喜んでくれるのが嬉しかった。
友達に合いそうな香りを考え、ブレンドするのが楽しかったし、喜んでもらえて嬉しかった。
だからこそ。
今でも、高齢者に適さない精油とかそうした知識は頭に入っている。
でももっと、きちんと学んで裏付けをしたい。
今私はちょうどその勉強をしているところで、先生もそれを応援してくれている。
また、自分がスクールで購入した協会の精油事典だけでは情報が足らないことも、先生から聞いていたし自分でもそうだなあと思っていたのだ。

ブルーインパルスが見せた景色に圧倒された私は、買わない言い訳をもう忘れていた。それでもやっぱり注文ボタンを押すときには手が震えそうになったけど、いつかこの本が本当に必要になった時には恐らく倍以上の値段がついて今以上に買いにくくなることは想定できる。
(実際メルカリなどではかなり高額になっていた)

レースアップブーツを買うならプチプラで納得できるものを探そう。
そう思いながら、注文確定ボタンを押した。

その夜(というか今夜)、洗濯物を干しながらも若干後悔は押し寄せてきた。後悔というか、ほんとにいいの?という問い。
あんな専門書を購入してしまったら、本当にアロマセラピストを目指す道に踏み込んでしまうよ。
今でも自分の持てる知識を駆使してブレンドオイルを考えているけど、もっと、さらに。
小さなお店で、やってきたお客さんに深い知識を以て精油やブレンドを提案するような。
その道を歩き出すよ…?

すると、「誇りある仕事をしたい」という言葉が浮かんできた。
今の仕事が悪いわけではない。
でも、人生100年時代の半分を過ぎてしまった私。
誇りある仕事をする。
その言葉でつかえていた何かがサーっと抜けていった。
ああそうだ、だから私はアロマアナリーゼを学び始めたんだ。
前から気になっていたけど、なかなか踏み出せなくて。
でも、自問自答ファッションを知って、自分を少しずつ知ることができた。
そして、「本とアロマテラピーのお店をやっているクラシカルな森の魔法使い」のコンセプトが生まれた。
神戸の街なかで撮影してもらった私の姿を見て、街へ出てきた魔法使いだと言ってもらえるほどになじんだコンセプト。
これは、私のコンセプト活動であり人生を変えていく一歩。
その先に何が待っているかわからない。
でも、誇りある仕事をする、私はその一歩を間違いなく踏み出したのだ。

アロマの先生はこういってくれた。
「あなたはもう自分のアロマの世界観をある程度築けている。アロマアナリーゼを学び、さらに独自の世界を広げていくことができる」
その世界がきっと、私だけの「森の魔法使い」なのだろう。

こんなにも、世界を広げてくれたあきやさんとムーンプランナー、自問自答ファッションとガールズに心から感謝したい。

いつもありがとうございます。

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