CZ 感想

【はじめに】
人生で初めてnoteというものを使っています。
乙女ゲーム専用アカウントを作るまでずっと鍵垢で壁打ち垂れ流しをしていた人間なのでまともな文を果たして書けるのかとても不安ですが、心に残った作品なので文章に残しておきたいと思います。
完全に自分用なのでキャラの呼び名も統一されていません。私が呼んでいるように書いています。悪しからず。


【第一印象】
キャッチコピーが良すぎる。
ヒロインのためなら自分自身を含めて色々な物を犠牲にできる男が性癖なので、鷹斗さんか理一郎くんのどっちかだろうな〜〜〜と思って始めました。最終的には英兄弟に狂いました。特に英央さん……あの……良すぎ……

【プレイ順】
色々なサイトを参考にし、理一郎くん→寅之助→円→央さん→終夜→鷹斗の順でやりました。個別の感想もこの順で書いていきます。

【全体の感想】
何かを選ぶには何かを取りこぼさなければならない。どちらも好きな人なのにどちらかを選ばないといけないため、どのエンドを迎えても切なさを感じました。
撫子が事故に遭う世界線、いわゆる壊れた世界の彼らの境遇がとても辛く、どうにかして幸せになってもらいたくて壊れた世界エンドを基本的には望みましたが、そうなると元の世界(現代)の彼らがこれから苦しむことになり………どうすればいいのか本当に分からない。何がハッビーエンドで何がハッピーエンドじゃないかが個人に委ねられているように思いました。
そしてとにかくストーリーがめちゃくちゃ良かったです。最初は、乙女ゲームの攻略相手が小学生ってどうなんだろう?と思っていましたが、小学生パートがあるからこその良さがありましたね。彼らと撫子が共に過ごした全てに意味がありました。
乙女ゲームにおける作業が苦手なので1人目2人目あたりはちょっと攻略に時間がかかりましたが、3人目あたりからは慣れてサクサク進みました。課題スキップ機能もとてもありがたかったです。


【個別の感想】

・理一郎くん
加納理一郎さんは最高の幼馴染男です。小学生時代あんなにツンだったのがこう成長するんですか…!?ずっと撫子のことを想っていた男はやっぱ違ぇな……となりました。優勝。
小学生パートで特に好きだったのが、撫子は鷹斗のことを好きだと勘違いしていたところ。不機嫌なところがとても可愛かったです。
理一郎くんのイメソンの"味方でいる どんな時も 絶対に"がどんどん低くなっていくのが、覚悟の重みを感じられて好きです。
理一郎くんの物語を進める度、これは本当に1人目にプレイして良かったのか…?別のルートで理一郎くんは……理一郎くんは………と考えると頭がおかしくなりそうでしたが今となっては1人目にやって良かったなと思っています。どのルートでも撫子のために奔走していたであろう理一郎くん、愛があまりにも深い。詰めの甘さや不器用なところも含めて愛おしい人だと思いました。文句なしで言うことがない。幼馴染男界のナンバーワンです。語るまでもなく全てが最高でした。
そしてはじまりの記憶の理一郎くんがあまりにも辛すぎた。はじまりの記憶を最後に持ってこようって言った人、あまりにも人の心がなさすぎる。理一郎くんが幸せになれない世界なんて、いらない。


・寅之助
寅之助については正直上手く解釈ができていないと思います。個人的にCZの中で鷹斗の次に解釈が難しいです。どうして?と聞かれると上手く理由は答えられないのですが…なのでこう……薄目で見て頂けると幸いです。

寅之助は執着がとても強いです。1度自分のものにしたならばもう二度と手放さない獣のような部分を持ちつつ、しかし撫子が帰りたいと言えば手放してやる部分もあり。と思いきや、"あの"現代エンドなんですよね……
血塗れた手で撫子の頭を撫でながら発する「オレはお前のモンだ。」お互いに自分は相手のものだと言い合うシーンでめちゃくちゃ萌えていたので、この言葉がこんなに悲しい意味を持つことになるとは思いませんでした。そういう生き方しかできない西園寺寅之助という存在が悲しくも彼らしく。現代の寅之助もこうなる可能性を保持しているのが良いですね。とても。
それはそうとて寅之助√の撫子、最高でした。「私のモノになって、寅之助」がマジでめちゃくちゃ良くて……撫子……好きだ…………
撫子が寅之助の手綱を握っているものの結構な頻度で振り回されているのがめちゃくちゃ良いですね。完全に「ふーん、エッチじゃん」状態です。

でも理一郎くんのベッドの上で撫子となんやかんやしたのはマジで殴られた方がいい。本当に。


・円
ここから情緒がめちゃくちゃになりました。
壊れた世界での初見の円の面影のなさ。撫子も言っていましたが可愛かった円はどこへ???? と思うじゃないですか。ちゃんといるんですよね、小学生時代の円が。飄々としているビショップから円の弱い部分が見える度に好きになりました。こんなん好きにならんわけない………
そして撫子を政府から連れ出すことを踏み出せない円の背中を押す央さん。円のために厳しいこともちゃんと言えるお兄さんな央さんがいました。小学生パートを思い出して目頭が熱くなりました。英兄弟、愛おしい……

加えて壊れた世界エンドの3人で暮らすようになってからの円が良すぎる。

"こんな生意気で意地っ張りで可愛げのない人、央には似合いません"
"央にはもっとおしとやかな人が似合います。この人を選ぶなんて趣味が悪いです"
"僕は趣味が悪くなったんです。あなたみたいな人、好きになるのはぼくだけで十分です"
"言っておきますけど央。この人だけは渡しませんので"

なんなんですかねこれ。英円マジで…マジで………こうやって意地悪を言う甘え方しかできないの……年下〜〜ッ
大人になっても一人称が「ぼく」で撫子のことを「撫子さん」って呼んでるの、めっちゃ"癖(ヘキ)"です。ありがとう。推しカプです。

央√で円が政府に戻ったの、かなり衝撃だったのですが、ボーナストラックの壊れた世界エンド後の物語やイメソンを聴いて頭を抱えることになりました。ずっとこんな想いを抱えていたんですか…?英円、ヤバすぎる。
そして某エンドの、最後ですと言いつつ「レイン先輩」と呼ぶシーン。小学生時代は人間味が薄いように感じていましたが、全てを終えて振り返ってみると円はめちゃくちゃ人間でしたね。作中でも幾度となく言われていましたが、とても真面目な人だと思います。


・央さん
最推しです。正直寅之助ルートで情報屋さんが出てきたときから好きだった…………央さんが攻略対象であることに感謝。というか発売当時攻略対象じゃなかったのが正気を疑うレベル。移植してくれて本当に良かった。ありがとうございます。
それにしてもマジで全てがずるいですね。央さんは。完璧なスパダリだと思ってます。丁寧語とタメ語が混ざるあたりもめちゃくちゃ好きです。

私が英央さんに完全に落ちた文がありまして、それが

"……だって、君が助けてって言ったから"

です。自分自身も政府に見つかってはいけない立場で、有心会を敵に回すわけにもいかないのに、それでも1人の女の子が「助けて」と言ったから。めちゃくちゃ強いわけでもめちゃくちゃ賢いわけでもない。でも絶対に、何があっても助けに来てくれる。英央さんの"正義"が私はとても好きです。誰が何を言おうと、英央さんはヒーローです。
英央という存在を語る上で"ヒーロー"という単語は外せないものだと思っています。彼は小学生の時も、壊れた世界でも紛れもなく撫子のヒーローでした。彼自身言っていたように、世界を救うようなヒーローではないかもしれない。それでも、一人の女の子の心をどこでだって守り続けてくれる、最高のヒーローだと思います。いつかそれについて1本noteを上げたいと思っています。詳しくはそこでまた。

壊れた世界エンドで、1度現代に戻って央くん(小学生)が送り出してくれるのがとても好きです。自分だって撫子のことが好きなのに、それでも背中を押してくれる央くんは優しいを体現化したような存在だと思います。

あと撫子ちゃん↔央 って呼び合ってるのめちゃくちゃ、めちゃくちゃ良いです。天才。ありがとうございます。


・終夜
終夜もまたとても優しい人でした。同じ優しいでも央さんとはかなりベクトルが違った優しさだと思います。自己犠牲の優しさというか。献身さに近いかもしれません。でもそれがどこか悲しくて。もっと自分のことを大事にしてくれと何度思ったことか。でもそれこそが時田終夜の本質なのかもしれないですね。
それにしても弱っていく終夜を見るのがあまりにも苦しくて……壊れた世界エンドを迎えたあとはちょっと天を仰ぎました。なんでこんなことする?優しい人に不幸が降り注ぐの辛すぎる。CZにおけるオルロックなん??? ボーナストラックで壊れた世界エンド後の物語があって良かったです。本当に。
そしてはじまりの記憶を見てもう一度天を仰ぎました。あまりにも辛い…………幸せになってくれ……いや、俺が幸せにします……(誰?)

終夜のルートは記憶に関してのお話が多かったですね。現代エンドの図書館でのシーンが好きです。

"終夜がいれば大丈夫"
"私も、そなたがいれば大丈夫だ"

どちらかが忘れてもどちらかが覚えているから大丈夫だと、記憶を補い合う2人をとても素敵だと思いました。


・鷹斗
序盤の鷹斗は、絶妙な気持ち悪さ(褒め言葉)がありました。撫子が「元の世界に帰してよ!」って言ってるのに全部ガン無視して告白してくる海棠鷹斗さん、怖すぎる。君に会えて嬉しい、ずっと君に会いたかったんだ…じゃないんですよ。
鷹斗は撫子の幸せよりも撫子の安全を優先していましたが、そういうところが傲慢さの現れなのかなと。勿論撫子の幸せを望んでいないわけではない。でも、それが撫子自身に危険を引き寄せるのならば、好きな女の子の望みを退けてでも安全を優先する。それは全て鷹斗自身のためでした。
その鷹斗に危険が迫り、撫子の安全のために逃がそうとしたら今度は撫子が鷹斗の傍を離れないと言う。いや〜〜九楼撫子さん、あまりにも最高すぎる。もう撫子がメインヒーローでいいよ。
そして現代エンド。どのルートも現代エンドは苦しかったですが、鷹斗√は特にそれを感じました。撫子のことを本当に愛しているからこその自分勝手な行動。しかしそれが彼の守り方の1つで。別世界の自分に嫉妬までしていたのに最終的にその自分に撫子の未来を託しました。
その後壊れた世界の撫子が目を覚ましたのが本当に本当に……本当に良かったねと………(泣)
でも撫子を勝手に攫ったことに対して理一郎くんにちゃんと謝ってください。10発くらい殴られた方がいいよ。


鷹斗√を終えて、"キング"に対して可哀想でどうしようもないけど放っておけない人、というような印象を受けました。彼には天才ゆえの悲しい傲慢さがありました。もしかしたら理一郎以上に不器用な人だったのかもしれないな、とまで。プレイしていて1番印象が変わったキャラクターです。

"願わくば 壊れかけた主 側に添って安らぎを与えたい"

円が円√以外で鷹斗の傍にいることを選んでいたのは、罪悪感や贖いだけではなかったのではないかなと思います。


【まとめ】
個々への感想が結構簡潔になりましたがこのあたりで。当初はこうして感想をまとめるつもりもなかったのですが、CZへの想いが日に日に増していったためまとめてみました。思い出しながらなのであやふやなところもあって恥ずかしいですがせっかくなので公開させて頂きます。


【最後に】
CLOCK ZEROは私の乙女ゲーム人生(といってもまだ本数は全然ですが)においてとても大きな存在となりました。制作に携わった方々、CZをプレイするきっかけになって下さった方、そしてここまで目を通して下さった皆様に、深く感謝申し上げます。
普段はあまり文を書かないのでおそらくとても読みにくかったと思います。解釈も微妙な部分が多々あったかと思いますが、お付き合い頂きましてありがとうございました。今後も何かしら書いていくと思うのでご縁があれば。





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