見出し画像

旅人

生きていると、いろんな人に出会う。
子供の時は、仲の良い子だけが友達だったし、仲間だった。
大人も普通、仲の良い相手だけが友達で、仲間。普通は。嫌いな人や苦手な人、疑惑のある人は友達なんかにならない。
なぜっていくら自分が平気なふりができても、自分の回りの人、親兄弟やご近所や他ならぬ別の友達が怪訝な顔をしているようでは困るから。

かつて、私を不幸にしていったのではないか、という人がいて、その時その人の本来の姿には気づきもしなかったけれど、かなり後になって正体と結果的にやった疑惑に気づき、一人でだいぶ恨んだ。
そんな人、普通、友達にはなれない。
よしんば疑惑が全部私の勘違いで、私の不幸は私の預かりしらない人が原因だったとしても、やはりその人に疑惑を持ってからつまり近年、鎌を掛ければかつてその場にいたものと同じであろう態度を取った回数は少なくはなく、そのリアクションは確実に当人のやったことなので、まったく傷ついていないわけでもないのだ。
まあ、友達にはなれませんね。ならないほうがいいでしょう。

かくて私はその人を放置する。

人生は旅であり、自分もまた旅人なのだとは、ご本人の昔からの口癖というか、矜持。
でもくどいですが、私はその人、本当に友達にはなりたくないし、なれないのよ。家族と周囲がなんて言うか。私も、その人も。それなのに、自分もその人と同じ旅人のタイプなんだと気づいた時はショックだったな。リアルじゃなくて、脳内が旅人系。

脳内旅人、旅仲間ならたぶん、自分もまわりも悪影響ないのでは。 

そう思ったら、楽になりました。
そこのあなたも旅仲間、ここのきみも旅仲間。ぼくも、わたしも旅仲間。
最近、生活環境に差がある人には、そう思って接するように決めた。もちろん、私が気に入った方だけ。

人生の道を歩いていける、だからきっと、寂しくはない。

そう思いませんか、あなた。

道端の花も違って見える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?