バイクでのコーナリングのポイント6

コーナリングのアプローチから立ち上がりまで、タイヤのグリップを引き出すことが課題になります。

バイクは、タイヤの接地面だけが大地に接して止まったり曲ったりしていますよね。

タイヤは、エンジンのパワーによって生まれる前進方向の回転力とブレーキによって生まれる前進方向とは逆方の力を力を路面に伝える大変重要なパーツです。

タイヤのグリップ力は、路面状態と、そのタイヤ個々によって決まっています。

同じ種類のタイヤでも、新しいか古いか、トレッドが残っているか減っているかで変わってきますよね。

競技では、タイヤの能力をいかに引き出すかが課題になります。

タイヤのグリップ力は、タイヤを上から押し付ける力と、横へ移動させる力によって生まれます。

バイクに乗っているときは、荷重をかけるとか加重を抜くと言われているのが上から押し付ける力で、スロットル操作で加速したり、ブレーキで減速するのが横へ移動させる力です。

限界の有るグリップ力を、いかに使い切るかがライテクの真髄になります。

グランプリのトップライダーは、グリップ力を使い切って走ることが出来る人種です。

現在の市販車についているタイヤは、すばらしいグリップ力をもっていて、コーナリングでそのすべてを引き出すのは、かなりの腕前がないと無理だそうです。

でも、同じスピードでも転倒する人がいるのは、なぜでしょうか?

それは、グリップ力の引き出し方をミスっているからなんですね。

グリップには、加重が関係しているのですが、それを一気に掛けると限界を超えてしまいスリップするからですね。その後は、体が固まってしまいバイクの自立性を邪魔してこけたり、ぶつかったりします。

なぜ、超えるはずの無いタイヤのグリップ力を超えるのかを考えましょう。

タイヤのグリップで支える力を、たとえとしてロープの支える力で考えて見ましょう。

ロープの切れる限界の力は、100キロだとします。100キロの力で引っ張ると切れてしまいます。

あなたの体重が60キロなら切れることはないですね。でも、あなたがロープにぶら下がっているだけなら切れないですが、ロープにぶら下がりながらジャンプのようなことをするとあっけなく切れることでしょう。


これは、体重計に乗りその上で踏みつけるようにしたり、ジャンプすると簡単に、一瞬100キロを超えてしまうことでわかると思います。


バイクに乗って、コーナーに侵入するときにブレーキを一気に握ると、体重計でジャンプした状態と同じことが起こるため厳禁です。

コーナーの侵入でブレーキを掛けるときは、フロントフォークのストローク分を沈めるまで(一瞬ですけどね)は控えめで、沈み込んでから本格的に掛ける。また、掛け方も徐々に力を入れるようにすることが大切なんです。

コーナーの侵入出のブレーキングは、徐々に握りこむことです。100の力を掛けるのに、一瞬でしているんだけど一瞬の中には、初心者とグランプリライダーの違いが凝縮しています。

感覚で理解するように訓練してみてください。

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