廓言葉は難しい(;A´▽`A「女将さんと貴蝶太夫」セリフ落としていきまうす( *´艸`)

「おかさん、ちぃとお話がありいす。」

「どうしたんだい、貴蝶。改まって。とりあえず、お座りな。」

「あい。」

「で、話っていうのは、例の話だろ?」

「築島の若さんからのお申し出、有難うにございんすが、わちきには、決めた方がおざりいす。」

「貴蝶。お前の気持ち、わからないわけではないけれど、築島の若さんは、お前の馴染みの中では一番の大棚の跡取り息子。なのに、幸せを棒に振るような事を。」

「おかさん、わちきの幸せはお金ではござりいせん。確かに、若さんの元に行けば、お金には困りんせん。でも、わちきは、わちきの為に一生懸命にお金を貯めて、わちきだけを愛してくれる彼の方の元にゆく方が幸せなのにござりいす。」

「貴蝶、あたしはね、あんたの幸せだけを望んでるんだ。この見世に一番貢献してくれたあんたが不幸になるのは嫌なんだよ。後生だから、若さんの元に。」

「おかさん、堪忍しておくなまし。おかさんから受けた恩は生涯忘れはいたしんにえ。でも、もう、此だけは譲れないのでおざりいす。もうすぐ約束の三年がきなんす。彼の方の文には近いうちに身請けの金子を持ってきやるとありいした。おかさん、どうか、若さんとの事は許してくんなんしんし。」

「はぁ…言い出したら聞かないのは、此処に来た頃から変わりゃしないね。貴蝶、あんたの幸せは、若さんの元にはないってことなんだね。わかった。若さんの方にはあたしから上手いこと断りをいれておこう。でも、貴蝶。」

「あい…。」

「あんたの幸せを願ってるよ。お前が選んだ道だから、苦労はしても後悔だけはするんじゃないよ。」

「おかさん、ほんに、有難うおざんす。」

「礼なんてよしとくれな。貴蝶。幸せにおなり。あんたらしくね。」

「あい…おかさん。」

「しかし、あんたが居なくなった後を考えると頭が痛いねぇ…。」

「おかさん、心配しなんすな。若紫がおりいす。あれは、期待して大丈夫でおざんす。きぃっと、楊貴楼一の太夫に育ちんす。」

「あんたが言うなら信じよう。若紫か…。良い馴染みをつけてやらなきゃね。」

「あい。おかさん、頼みんしんしたえ。」

「任せときな。」

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ほんとは悲恋にして、貴蝶さんを……。

でも、出来なかった(苦笑)

実際、こんなことはないんやろうけど…幸せにしてあげたくなっちった(;A´▽`A

出来は気にしたら負けだから!

こんなセリフはいかがでせう?

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