莉琴(りこと)

文章教室をきっかけにエッセイ執筆を本格的に始めました🐉5人のリレーエッセイ当番日以外もこちらへ投稿中💫 ◎5人のリレーエッセイ→ https://note.com/ha_kk_ou/

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現世は助手席の車窓から

わたしは自分の手足をつかっての移動、つまり歩くことや車の運転を縁遠く感じている。 歩くことはとにかく億劫で仕方ない。それはもう暑い、寒い、雨というような外的要因は一切関係なく、歩くことそれ自体が億劫なのだ。 徒歩1,2分のスーパーへ行くことすら相当気合いを入れないとできない。引越しをするときも駅歩5分以上の物件は候補に上がらない。 何万年も前の大昔か、はたまた地球以外の惑星にいたときか…大きなシャボン玉のような空飛ぶ乗りものに乗ったり、瞬間テレポートしたりした経験があるから

    • 「かわいい」の必要性

      3、4cmくらいの小さくてかわいいものが好きでついつい買ってしまう。 それはガチャガチャの指人形やクラフト市で売られているガラスや陶器の一輪挿しなど、ジャンル問わず、かわいいと思うものすべてだ。 只、一輪挿しに売り場で見たサンプルのようにちょっとした野草を飾ろうと買っても、いざ道端の小花を見ると(せっかくここで咲いているのに手折ったらかわいそうだな)と思ってしまい、結局ちいさな一輪挿しばかりが収納棚にコロコロと増えていく。 かわいいものが増えて置き場がないんだよねと会社で

      • 便利グッズでクリボー打尽

        いわゆる便利グッズというものを敬遠していた。 例えば、お米を研いで水を流すときに米粒が流れないようにするストッパー、味噌汁を作るときに味噌の量を測るマドラーなどだ。 限定的な場面でしか使わないものが多く、モノを増やしたくないため、買うまいと思っていた。”丁寧な暮らし”をする人の家にはなさそうだし。 ところが、酷暑でキッチンにいるだけで汗が止まらない。小型扇風機を最大風力にしても立っているだけでつらい。 少しでも調理時間を減らそうと久しぶりに千切りスライサーを使ったら、その便

        • ひたすら食べ続けた豆からのギフト

          今年は空前の豆ブームである。 但し、わたしの中だけでだが、春から飽きずに季節の豆を食べ続けている。 それは春のそら豆から始まった。 豆類は鞘で守られて育つが、中でも飛び抜けて大切に守られているのはそら豆だろう。 鞘を割ってふっかふかの綿布団の上でゆったり過ごす姿を見ると「邪魔してごめんね」と、つい思ってしまう。 『そら豆の鞘は雑巾のように両手で絞ると割りやすい』と聞き試してみたが、デストロイ感がすごすぎて一回でやめてしまった。 「茹でるより焼く方が栄養が逃げなくていいです

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        現世は助手席の車窓から

          好んだり、選んだりしたことがない時間

          わたしは、ひとり行動が苦手だ。 買いものと喫茶店へ行くのは大丈夫。 目的のものを買ったり、コーヒーを飲んで本を読んだりすればいいからすんなりできる。 ひとり外食となると、やや怪しくなる。 買いものの途中で空腹になってサクッと食べるなら、やむを得ないからギリギリ大丈夫。 それでも正直、気は進まない。 ひとり黙々と食べていると、味やおいしさが半分透明になったように感じてしまう。 そして、ひとり旅。 即答で無理だ。 知らない土地へ一人きりで出かけるなんて心細いし、なにより淋しす

          好んだり、選んだりしたことがない時間