花様年華の話をさせてくれ①-花様年華~WINGS考察-

こんにちは。花様年華(a.k.a BTS Universe, BU) の話をします。

私がBTSのおたくをするに至る過程でとどめを刺した花様年華。いやビックヒットエンターテイメントさん頭おかしいよね。おたくがこっそりやるべき死ネタ有りの相互依存系鬱世界線二次創作(文字の並びがヤバい)を公式で本人たち使ってやっちゃうんだもんね。

ということで(?)今更の話ばかりですが、自分の頭の整理用に花様年華の解釈?を書いていきたいと思います。この世にはすでにすごくたくさんの分かりやすいちゃんとした解説・解釈・考察があるし私もそれらを読んでわかったこと考えたことが多いので、目新しいことはほぼないと思いますw 
一応最初に書いておくと、LINEマンガの花様年華 Save meや、花様年華notes1,2(小説?)のネタバレゴリゴリにしますのでご留意願います、、。(逆に、Lyric BookやBUのスマホゲーム等は未履修でお届けします→結局後からどちらも履修しましたが、このnoteを書いた時点では未履修でした。当時の手触りを残すためあえて(?)大幅改定はしないでおきます、、w)

一気に書こうと思ってたんだけど一生終わんなそうなのでいったんWINGSまででアップします!笑

以下、今回の目次です

【花様年華とは?】

何をいまさら、、という感じですが、ここで言う花様年華とは、アルバム花様年華シリーズ~WINGSシリーズ~Love yourselfシリーズ(以下LYS)~Map of the soulシリーズ(以下MOTS)と続く?BTSのMV等で展開されているBTS Universe,BUのストーリーのことです。(花様年華以前の学校3部作と言われるものにも伏線散りばめられているらしいが、キリがないので割愛!)わたしは漫画や小説に倣って花様年華と呼んでいます。
公式のストーリーだし、役名?は本人たちの本名ですがあくまでフィクションです(ここ大事)。が、ところどころ絶対わざとだろ!っていう本人たちに寄せた設定が隠れていてビッヒくん性格悪~~~い!となるわけですね、、。メタ解釈を強要してくる、、。

【花様年華の前提】

花様年華の世界線(というか、アルバム花様年華が出たころまでのBTSのコンセプト)の大前提は「学校・大人はクソである」ということかと思います。
そんな世界線で育った7人は、大人たちとうまくいかずそれぞれ傷を負っています。そして、中学・高校での遅刻での罰則にて7人は出会い、仲良くなって、互いのことを「やっと見つけた自分の居場所」と感じるようになります。この7人一緒に授業をさぼってたりして安らぎを感じていた時代が、彼らの「花様年華=the most beautiful moment in life」なわけですね。
しかし、そんな時代は長くは続かず、(主にソクジンの父親への恐怖心からくる裏切りによって)7人はバラバラになってしまいます。そしてソクジンはアメリカ留学へ。
2年後、アメリカから帰国したソクジンは、残りの6人が不幸になっている世界と直面します。I NEED UのMVの世界ですね。リンク張りますが、本国では19禁になったやや過激めなやつなのでご注意を、、(そこまでグロとかではないとは思いますが!)

ザクっと説明すると、ユンギ焼身自殺、ホソクは持病の過眠症による事故で入院からの院内事故で重体、ナムジュンはバイト先で客を殴って留置所行き、ジミンは精神病院入院中に入水自殺、テヒョンはDVを受けていた父親を刺殺して逮捕、ジョングクは飛び降り自殺(文字にすると改めて地獄だな???)
そんなところに(?)謎の生き物(のちに’オッドアイの猫’とわかるやつです)から「時間を巻き戻すことができればあらゆる失敗や過ちをすべて正してみんなを救うことができると思うか?」と問いかけられたソクジンはタイムリープを開始します。
個人的にポイントかな~と思うのは、「みんなを救うためのタイムリープ」を一応ソクジンは自ら選んでいるということですね。まあ明確に問いかけにYESと答えたわけでもないし、タイムリープできると分かっていたわけじゃないから成り行き&巻き込まれ感も強いけど、自分自身には特段不幸は起こっていないけど、みんなを救うことを選んだんだなソクジン、、。やっぱり学生時代の自分の行動で7人がバラバラになった罪悪感と、7人でいることで自分の居場所ができた安らぎを忘れられなかったのかな、、。

【ソクジンの失敗とSave me組、I'm fine組】

こうして(?)始まったソクジンのタイムリープですが若干制約事項があります。
①戻れるのは22/04/11のみ(ナムジュンが客を殴った日)
⇒それ以前には戻れないし、タイムリープ中に4/11以後の日付で失敗した場合も必ず4/11からやり直し。(=7人がバラバラになった原因の学生時代のソクジンの過ちや、7人が抱える傷の原因の幼少期の出来事とかには手出しできないし、4/11以降失敗した時点までの省略も不可。
②7人のうちだれか一人でも不幸になると、ソクジンの意思とは関係なく4/11に戻る。
ソクジンが6人の救済を諦めてもタイムリープは終了できない。
(これ十分不幸では、、というタイミングでもタイムリープが発生しない場合もあるので基準は謎ですが、とりあえず誰かが死んだりすると必ず4/11に戻ってしまいます)
③最初のタイムリープ時点でソクジンが把握している不幸はナムジュンの逮捕、ジョングクの転落死、ユンギの自殺、テヒョンの父親殺しのみ(ジミン、消息不明、ホソクの事故は知られていない?)

以上の状況下で、ソクジンは7人を救うタイムリープを開始します。
が、案外うまくいきません。この辺はLINEマンガに描かれていますが、ザクっと説明するとソクジン自身で救うことができる3人と、ソクジンでは救えない3人がいるんですね。
この辺は花様年華時点の話なので、引き合いに出すのは本当はおかしいんですけど、LYSのポスターを使ってSave me組(ソクジンでは救えない3人)とI'm fine組(ソクジンが救える3人)としたいと思います。

画像1

画像2

画像3

※これらのポスターで光の中にいる3人がI'm fine組、気持ち暗いところにいる3人がSave me組です。(ナムテテのは明るさ的には微妙だけど素直に文字の読める方に従っての分類します)

<I'm fine組>

I'm fineに分類したナムジュン、ジョングク、ホソクですが、彼らはソクジンでも救うことができる(=物理的にきっかけを取り除いてあげれば不幸から脱せる)希死念慮の薄い3人です。
実際に、Lineマンガの時点でも、その後のループでも、この3人のことはソクジンが自らの行動で救っています。notes1でも「相手や状況が原因である場合はそれを変えてあげれば救うことができる」的な気づきを得ていますね。

ナムジュン-INUの世界線で彼が殴ってしまう失礼な客の来客時に自ら割って入り、事件を阻止。
⇒ナムジュンはたまたまイライラが重なって客を殴ってしまったけれど、常に暴力的なわけではなく、この事件さえ起こさなければ一旦はクリア。
ジョングク-飛び降りるビルの屋上にナムジュンと二人で駆けつけ、飛び降りを止める。
⇒ジョングクも「めちゃくちゃ死にたい」とかではなく、自分の好きな高いところに上った時に思わず、、という感じなので、その瞬間にとめる人がいれば一旦はクリア。
ホソク-母に似た人を追いかけ階段から転落するタイミングでジミンに声をかけさせ事故を防ぐ。
⇒過眠症(を装うミュンヒハウゼン症候群)の根本的な解決はできないものの、自分から落ちたわけではないので、致命的な事故自体は物理で防げる。

それぞれ根本的な悩み・苦しみの解決自体はできないものの、ループが発生するような不幸については、ソクジンの手で物理的に防げるのがI'm fine組と整理します。

<Save me組>

さて、問題はSave me組のユンギ、ジミン、テヒョンです。不幸の原因が相手や状況だけではなく、彼ら自身の内部にあるので難しいひとたち。
彼らについても、ソクジンは自ら物理での救出を試みますが、うまくいきません。これが主にLINEマンガで描かれているソクジンの失敗ですね。

ユンギ-火事(ユンギの放火による焼身自殺)の現場から救うも、「どうして死なせてくれなかったんだ、この世のほうが地獄なのに」とののしられる。
⇒一度救ったとしても、再度自殺の可能性が高い(精神は救えていない)ため失敗。4/11へ再ループ。
ジミン-ナムジュン、ホソク、テヒョンらの介入もあり、精神病院から脱走させようとするが、ジミンの母親に見つかり失敗。結果、「外に出ることができない」「僕の人生は止まってしまっている」という思いを強めたジミンは病院にて入水自殺(未遂)。
⇒中途半端に希望を見せるのではなく、「病院でおとなしくしていることが一番」と思っているジミンの気持ちの開放が必要であるため失敗。4/11へ再ループ。
(また、この時点でソクジンは他メンバーの介入を嫌がっており、ジミン脱出の失敗も相まってどんどん無計画=未来がわからないことや他メンバーの介入によるバタフライエフェクトへの嫌悪感を強めているような気もします。この辺は後述するMOTS期につながるかなーと。)
テヒョン-事件の現場に自ら止めに入るも、刺し違えてられてしまい失敗(LINEマンガ時点)。4/11へ再ループ。
⇒その後のRUNやprologueのMVでもテヒョンの救出には失敗していますね。7人で訪れた海で飛び降り自殺を図ります。
(テヒョンの飛び降りルートよくわかんなくてすごい考えているんだけど、現時点では事件は止められた?としても父親を殺したいと思ってしまった罪悪感から飛び降り自殺かな?と思ってます。テヒョンの解釈一番難しい;;;;)

こちらもMV貼っときますね。

【ペアによる救済とEuphoria】

このような失敗を重ねるうちに、ソクジンは自分ひとりで6人を救うのは無理だ!と判断します。
「自らと同じ傷を持つもの同士にしかお互いは救えない」から失敗するのだ、と考えたソクジンは、鏡合わせのような二人でペアを組ませ、お互いを救わせることにします。というか、私的にはI'm fine組によるSave me組の救済だな、、と思うんだけどね。I'm fine組の負担がデカすぎて新たな地獄の始まり始まり~~という感じ。

<ジミンxホソク-トラウマ組->

個人的に一番希望があるかな?と思うペアですね~。このペア結構好き。
幼少期の遠足で見た「何か」のトラウマから発作が起こってしまう(それを一家の恥に思う両親よって精神病院に閉じ込められている)ジミンと、幼少期に母親から捨てられたことによりミュンヒハウゼン症候群を発症し、睡眠薬を自分で飲んで過眠症を装っているホソク。この二人の共通する傷は「過去のトラウマ」と言えると思います。
そもそも、この二人はホソクの過眠症による転倒事故での入院と、ジミンの院内でのけがによる外科病棟への一時転院が重なったことにより、たまたま(ソクジンの助けなしで)同室になり再会します(メタ的な視点をぶっこむとやっぱりホプミンは永遠のルームメイトだよ~~~~!となるわけで、、笑)。
精神病院にいることにも慣れて、自らそこから出ようという気持ちを失っていた(絶望への適応、諦めの境地という感じ。死ぬ気力もなさそう)ジミンですが、ここで再会したホソクに「ここから出よう」と言われたことにより脱出を考えるようになり(「おかしいのはお前だけじゃない、みんなどこかしらおかしいだろ」、的な話を交わして、自分に自信を持ったこともあり)、他メンバーの力も借りて病院からの脱出に成功します。ジミンの入水自殺(希死念慮)は精神病院=誰の(両親も含む)目にも止まらず止まってしまった人生からの脱出だと思うので、病院から出て、他の6人との交流が始まった時点でいったんなくなると考えられるかなーと(トラウマの克服という課題は残ってるけど)。
そしてその後しばらくホソクの一人暮らしの部屋に居候するわけですが(ジミンを病院に閉じ込めたのは両親なので)、ここの二人のシーン良いよね~(気になる人はnote1読んでほしい)。めちゃくちゃ雑にまとめるけど、二人で過ごすうちにどちらも自分と少し向き合って、ホソクはジミンに自分の過眠症が嘘であることを打ち明けるし、ジミンは家に帰って両親と対話することを決意する。二人でいたから少し前進できた、そんなペアかなあ、と思ってます。

<ユンギxジョングク-自己否定組->

花様年華で一番しんどい!一番深い沼!ヤンコチペア!!!!!
この二人は幼少期の経験から、自分は取るに足らない人間だと思っている、「生きるのは死ぬよりつらい」二人組ですね。
ユンギは小さい時に母親が焼身自殺をしていますが、その際に「自分の存在では母の死を止められない」という思いから消防隊員に「中には誰もいません」と母がいることを知りながら答えたという過去があります。だから「誰の生きる理由にもなれないし、なりたくない」「人生が重い」と感じています。(「誰かの生きる理由になってしまい、自分のせいで他人が傷つくのが怖い」と言い換えることもできる気がする)
ジョングクも幼少期に「人生が重い」と語っていた父が家を出ていった過去があり、「自分は父が人生を頑張る理由になれなかった」と自分の価値を否定しています。(今は母の再婚相手とその連れ子たちと暮らしており、家に居場所がないと感じていることも大きいのかな?)一方で、一度だけ実の父からもらった誕生日カードを大切にしていることから、ユンギとは異なり「誰か(父など)の生きる理由になりたい」という思いを捨てていないようにも思えます(しんどいポイント)。
学生時代7人で行った海で、ジョングクから「兄さんも人生が重いですか?」と聞いたことにより、この二人は自分たちが似た傷を持っていることに自覚的なようです。学校のアジトでもユンギがピアノを弾く傍らでジョングクが昼寝をするのがお決まりだったっぽいし。
学生時代から二人がよく一緒にいたことを覚えていたソクジンは、「ジョングクならユンギの自殺を本当の意味で救えるのでは」と考え、ジョングクをユンギのもとに向かわせます。(家に居場所がなく街をさまよっては不良に殴られていたジョングクの救済も兼ねているんだろうけど)。そしてあらたな地獄が始まる。
というのも、花様年華のユンギ、相当闇が深いというか面倒くさいというか。ジョングクが自分のもとに来ること自体は拒否らないんですが、ジョングクの言うことを聞くわけではない。そしてひたすら酒を飲み荒れている。notes1にサラっと「ジョングクがそんなユンギを見限り、見限られたユンギが焼身自殺するも死にきれず、ジョングクも自分を責め続けるループがあった」って書かれているんですがこの世の地獄じゃん??と、、。
そもそもなんでユンギがそんなに死にたがっているのか、なんですが、たぶん根源はピアノ=音楽への思いなんですよね。ユンギの母親もピアノを弾いており、小さい時は母親から時には体罰交じりで厳しくピアノを教えられていたユンギ。でもそんな母は前述の通りユンギの幼少期に焼身自殺をしているので、父親からは「音楽なんてやっていると母親みたいに気が触れるぞ」みたいなことを言われ続けており、それに高校を退学になった(実はソクジンのせいで)も重なって大荒れしているわけですね。(メタ解釈的な話をぶっこむと、実際のユンギさんデビュー前両親から音楽活動を反対されていたそうで、どうしても少し重ねてしまう;;;;)楽しいことなんか許されることがないはずの、母親の自殺を止められず、それどころか見殺しにした自分に唯一訪れた楽しい時間・居場所が7人で過ごした学生時代だったのに、それすら退学によって奪われてしまったと。そして自殺してしまった母のことや、母から受けた体罰を思い起こさせるピアノなんて弾きたくないし、父親からも反対されているのに、どうしたってピアノが好きで、ピアノのない人生は無理。全てから逃れるには死ぬしかない、みたいな。
何回かのつらいつらいループ(ジョングクの失敗、RUNのMVに二人の喧嘩シーンとか映ってるけど表情が本当につらい)を経て、ついにユンギの自殺をジョングクは止めるわけですが、この辺の詳細(どういう説得をしたか)は何にも書かれていないんですよね~~。私の解釈としては、ユンギはたぶん自分の死にたさ以上に、他人を傷つけたくないという気持ちが強い(責任を取りたくないとも言う)(小声)のかな?という気がしていて、(もちろん記憶には残っていないけど)これまでのループで自分が自殺するとジョングクが傷つくという学びがあってかな、、と思っています。実際序盤のループで部屋に小鳥がいるから(小鳥が巻き添えになるから)放火を思いとどまったり、学生時代の海でも「自分みたいに指が傷だらけになるからやめろ」と爪を噛むジョングクを注意したりしてますね。まあこの優しさがユンギの面倒くささの根源でもあるんだろうけど、、勝手なのかやさしいのかどっちかにして!!!!
notes2で火事から救済されたユンギの退院後のジョングクとユンギの会話が載っているんですけどこれはもう情緒が大変になります。
ユンギ「死なないよ、死んだほうがマシだけど」ジョングク「そうですね死んだほうがマシですね」
ジョングク「僕が兄さんを追いかけまわすの好きでやっていると思っているんですか?兄さんのことなんてちっとも心配していないですよ、自分のことのほうが心配です。それでもどうして追い掛け回すのかわかりますか?~中略~兄さんのピアノが好きだからです。僕は一日に何度も死にたくなるんです。でも兄さんのピアノを聞くと生きようって思う。~続く~」
ユンギが一番怖がっているのは、トラウマの根源である音楽を続けたい自分の気持ちを抱えることと、誰かの生きる理由になってしまうことだと思うんだけど、そこに真正面からぶつかってくるジョングク。だから衝突もするけど、でもジョングクを傷つけるわけにはいかないから結果ユンギは生きるしかない。は~~~~しんど~~~~~(語彙の消失)

<テヒョンxナムジュン-外部要因組->

個人的には一番解釈が難しい、ナムテテペア。共通する傷は「家族という負担=外部要因」かなあ、と思っています。
ナムジュンは体の弱い父と家族の貧困を学生時代から背負わされて一家の大黒柱をやっていて、テヒョンの家ではアル中、DVの父に耐えかねた母親が出て行っており、テヒョンと姉で父親に面倒を見ている状態。はやく大人になるしかなかった二人ともいえるかなあ。子供に戻れる居場所が学生時代に7人で一緒にいたときのみだった、的な、、。
ナムジュンの不幸はバイト先のガソスタでついうっかり失礼な客を殴って留置所行きという比較的シンプルなものだからソクジンの介入でサクッと回避されたけど、本当の闇は「家族を捨ててしまった罪悪感と外部要因から自由になりたい気持ち」と「周りが期待するような自分でいなきゃいけないという気持ち」の葛藤な気がするな。学生時代からテヒョンになつかれていて、なんとなくテヒョンが家で殴られていることとか問題を抱えていることには気づいているけれど、「自分から話してくれるまでは~」と正当化して自分から悩みを聞いたりはしない。たぶん聞いたらつい自分が背負ってしまうことを知っているから。また、ナムジュンは花様年華の7人の中で唯一?生命への執着があるように思うので(よく「生き残らなければならない」と書いているので)、学生時代に引っ越した田舎の村で知り合った”テヒョン”のあっけない死により、家族を置いて7人で過ごした街に帰ることを選びます。この時点で、「相手の期待に添いすぎるとがんじがらめになって死んでしまう」という教訓を得ているから、テヒョンに頼られることを避けているように見える。
一方のテヒョン。いまだに姉と二人でアル中の父親の面倒を見ながら、日常的に殴られており、姉からは「私の代わりに殴られたら許さない」とかばうことを許されてません。母には捨てられたけど、姉には見捨ててもらえず、自分もまた父を見捨てることができないそんなある種中途半端な状態です。日々フラストレーションを抱えて、街中に落書きをしては警察のお世話になっていて(何を書いているかはわからない、書くべきものを探している)、全てを投げ出して自分の責任だけを取ればいい居場所作りたいと思っているのかなあ、とか思っています。(落書きで捕まることは唯一自分だけの責任を自分だけで背負える、他人に背負ってもらうことも背負わされることもない行動かな、と)
INUの世界線ではある日姉が父に殴られているのを見て、思わず父親を刺し殺してしまうのがテヒョンの不幸ですが、その後に電話したナムジュンが電話に出てくれないこともまたテヒョンの不幸です。テヒョンはずーっとナムジュンになついているので、ナムジュンだけは自分をわかってくれる、居場所を提供してくれると思っているのに、前述のようにナムジュンはテヒョンに頼られることを避けているんだよな;;;;
最終的に(?)ホソクが事件の場に居合わせることで、テヒョンの不幸=父親を殺してしまうことは回避されるわけだけど、ソクジンではだめでホソクが止められた理由がわかんなくって~!!!なんか納得感のある解釈を知っている人がいたら教えてほしい!ホソクじゃなくてナムジュンならわかるのよ???Euphoriaの世界線とソクジンの失敗を分けた要因は何??
このように(?)境遇が似てるし助け合うべきなのに、すれ違い続けているのがナムテテかなあ。テヒョンがナムジュンのこと慕っていてかなり理想を見ているのがつらいよね。あと二人とも不幸の根源がどうしようもない「生まれた家の事情」ってのが結構きつい。自分だけでは解決できないじゃん、、、、、。

<不幸の回避と海への旅行>

以上が、6人の不幸の回避です。それぞれ根本の解決はできていないんだけど、いったんINUでの不幸からは救われた状態。一旦のハッピーエンドがEuphoriaのMVですね。ソクジンもまた7人そろってうれしそう。

Euphoria自体はLYSの曲だけど、ここまでが花様年華期と言えるかなーと思います。お互いに頼りあい、支えあい、不幸を回避した時期。まさにSave meの歌詞みたいな、、。あとは、バンタンの初期コンセプト通り、「理不尽な大人・学校へ立ち向かう」ために若者同士が助け合っている話、という見方もできるかなあ。(これは後述しますが、WINGS、LYSのリリース時にバンタンを取り巻く環境が変わっていくことの影響もあって、この後の物語の流れもだんだん全体テーマがアップデートされて行っている感じがする)

(Save meのMVはそこまで花様年華のモチーフっぽくないけど、珍しくジンヒョンがセンターなあたりはやっぱり関係しているよな~と思います)

そして多分4/11~5/22の7人に起こる出来事(=ソクジンの行動とそれに影響された6人の行動)はこのEuphoriaのループでいったん確定と言って良いと思います。ソクジンは4/11からしかやり直せないから今後も4/11-5/22のループは発生するけど、基本の流れは変わらない。この後のループでは必ずそれぞれの不幸が回避され、5/22には7人で海に行く。
繰り返しになりますが、いったん不幸は回避したものの、7人とも自分の傷、闇ときちんと向き合ったわけではなく根本解決はしていない、というところがポイントかなあ。支えあっているといえば聞こえがいいけど、だからこそ、互いに依存し合うしかない状態
そして、ようやく一旦のハッピーエンドにたどり着いたオタクを地獄に落とすひとことがEuphoriaのMVのエンドロール終わりにぶち込まれるわけですね、、(「ヒョン、僕たちに隠していることがあるんじゃないですか?」)

【ペア組み換えの誘惑とWINGS】

話の流れとしてはこの後LYS期に入るわけですが、リリース順に従って、WINGSの話をしたいと思います。
WINGSシリーズのテーマは、「Boy meets Evil」です。

公式からも、ヘルマン・ヘッセのデミアンを下地にしていると発表されています(読めてないですが;;→後日読みましたが難しくてよくわかりませんでしたw)が、デミアンもまた、少年が別の少年(ペア?)と出会い、「暗い世界」に出会い誘惑を受けるって話のようです。
デミアン読めていないこともあり、全然考察は進められていないんだけど、それぞれのソロ曲にショートフィルムが作成されていて、これらすべてに花様年華のモチーフがあり、WINGSは花様年華の7人が誘惑に合う話というとらえ方ができます。(実際の出来事=ループというより、深層心理の世界の話っぽいけど)
そしてその過程でペアの組み換えが起こっています。これはソクジンが意図したものか、実際に発生したループの一つなのか、は私には判断つきません、、、が、なんとなくソクジンの意図ではなく、本人たちの選択かな?という気がします。

何故ペアの組み換えが誘惑(Evilとの出会い)になるのか、という点ですが、私としては「向き合うべき自分自身の傷、闇」から目をそらすことができるから、と解釈しています。
というのも、前述の花様年華のペアは「同じ傷を持つ者同士」で組まされているからです。この組み方だと、より深く分かり合うことができる(だからこそ行動を予測して救うことができる)一方で、自分の弱さや駄目さとも向き合わざるを得ない、言い訳のできないペアでもあるからです。しかも各ペアところどころ傷を負った結果取っている行動が真逆だったりするんですよね~~つらい~~~
ジミンxホソク:過去(トラウマ)を忘れたいジミンと、過去(母)を忘れたくない、思い出にすがりつくホソク
ユンギxジョングク:誰かの生きる理由に一度でもなってみたいジョングクと、誰の生きる意味にもなりたくないユンギ
テヒョンxナムジュン:家族を捨てられないし捨ててもらえないテヒョンと家族を捨ててしまったナムジュン

ペアとして行動することは自分のできなかったこと、やりたいこと、やってしまったことに直面することでもあるのかなーと。

そこで、誘惑として提示されるのが以下のペア組み換えです。(これらがペアになっていることは、各ソロ曲のShort filmの最後のロゴの重なりでわかります)
Short film、一応順番があるので、最初のジョングクのBeginだけ貼っておきますね~

WINGSについては検討がぜんっぜん足りてないのでかなり無理やり感が強い&浅いんですけど、以下各ペアの解釈です。

<ユンギxジミン>

ユンギとジミンのペアは「自分の問題から逃げ出す」ペアだとおもいます。
まずジミンが傷を乗り越えるために本来すべきことは「自分の過去のトラウマに向き合う(=果樹園の訪問)」だと思います。花様年華での本来のペアでは、自ら自分の傷に向き合いミュンヒハウゼン症候群を乗り越えたホソクと一緒にいることになる(そして良くも悪くもおまえは特殊ではない、ということをホソクから言われる)ので、ジミン自身も自らのトラウマと向き合うように仕向けられるわけですね。
一方、WINGSでのペアであるユンギは「自分以外の人間に傷ついてほしくない」という気持ちを強く持っているので、トラウマから目をそらそうとするジミンの手助けをしてくれる相手になります。実際に学生時代にジミンのトラウマを知らない他の5人が「果樹園に行こう」と提案した際にジミンの異変に気が付き果樹園行きに反対してくれるのはユンギですね。
逆に、ユンギが必要としていることは「自分の音楽=やりたいことへの思いと向き合う」ことかと思います。本来のペアのジョングクは「兄さんのピアノが僕の生きる希望」的なことを言ってくるので、一緒にいる限りピアノから逃げることができません。が、ジミンは良くも悪くもユンギのピアノに特に興味はないし、本人も特にやりたいこと(ユンギにとってのピアノ)がないので、やりたいことから逃げ出すことに罪悪感を感じずにいれる相手なのかな、と思います。
よって、ジミンもユンギも二人でいることで、向き合うべき問題から逃げ出すことができる、そんな誘惑をしあうペアと解釈しました。

<テヒョンxホソク>

テヒョンとホソクは「問題をすり替える」誘惑のペアかな、と思います。
ホソクの問題は、「母親に捨てられた」という過去から抜け出せない=母親を諦められないことです。現実をある程度受け入れて、自分の人生を歩き始めることが解決かな、と思います。本来のペアでもジミンから良い影響(過去から抜け出そうとお互いに応援しあう関係性?)を得てはいますが、一方で「過去を忘れよう」とするジミンに対して、母の記憶を忘れないように、記憶に縋り付いている自分との差を感じてつらくなる瞬間もあるのかなあ、と。
そんなホソクなので、「母から捨てられた」という共通点を持ち、その結果「父から殴られながらも父の面倒を見ざるを得ない」テヒョンと一緒にいることで、「自分はまだましだ」という思いを得ることができるのかなあ、と思います。母を諦める、現実を受け入れるということからいったん目をそらさせてくれる存在と言える気がします。
テヒョンはテヒョンで、母に捨てられた際の記憶がある(あえて追いかけなかった)ことからホソクとは違い自分は今の状況を選んだ、と考えられること、少なくとも自分には姉と父(家族)がいる優越感をホソクに対しては感じられるのかな、、と。テヒョンの場合は問題が本人の外にあるのでそもそも解決が難しいんだけど、「自分はまだましだ」と思うことで、現状から目をそらせるそんなペアなのかな、と思いました。

<ジョングクxナムジュン>

ジョングクxナムジュンペアも難しいな~と思ったんだけど(たぶん私ナムジュンへの解釈が浅い)「諦める」誘惑のペアかな、と思います。
ナムジュンの本来すべきことは、どうしようもない家族の問題に向き合い、受け入れること、また頼られると助けてしまう自分と向き合うこと(結果としてテヒョンを避けることをやめること)です。だからこそ、テヒョンと離れる(代わりにジョングクと一緒にいる)こと=家族の問題と向き合うことから諦める第一歩になるような気がします。ジョングクは花様年華ではI'm fine組でむしろユンギを助ける側なので、必要以上にナムジュンによりかかってくることはありません。また、ジョングクはジョングクで家族との問題を抱えていますが、ナムジュンとは逆に「家族に必要とされない(必要とされたい)」状態なので、頼られてがんじがらめでも、家族から必要とされている自分に、ナムジュンは優越感を覚えることができるのかな、と。
ジョングクのほうは、「自分の生きる理由や居場所を見つけること」がすべきことです。ジョングクは家に居場所がないと感じていて、だからこそ7人で一緒にいることを「やっと本当の家族ができた」ように感じたりしているわけです。でも、この7人を自分の家族と錯覚していること自体が、自らが抱えている問題からの逃避なのかな、とも思います。そして、花様年華のペアはユンギですが、ユンギにはピアノという生きる理由があるのに、それから逃げ出そうとするユンギといるのはジョングクにとってつらいんじゃないかな、、と。WINGSのペアのナムジュンは、「生き残らなければならない」といつも言っているように、生きる理由を必要としないタイプに見えます。なので、ナムジュンと一緒にいれば、「居場所、生きる理由を見つける」という自分のタスクを諦めることができるのかな、と。

以上がWINGSにおけるペア組み換え(誘惑)の意味の解釈でした。やっぱりもうちょっとShort filmとかと向き合わないとダメだな、、。WINGSほんと難しい、、、。

【LYS期(=自立の時代)への転換とSpring Day】

こんな感じで(?)本来とは違うペアを組むことによって、自分の向き合うべき問題から逃げ出した彼らですが、たぶん結局うまくいかないんだよね(雑か???)。それでやっぱり自分と向き合わないと&自分の問題は自分で解決しないと、という教訓があって、LYS期へ続いていくんだと思います。
また、WINGSを介してのLYS期への転換という意味で大きな意味を持つのが、現実世界でのBTSの躍進だと思います。BTSはWINGSの時期に世界的にブレイクした、と言って良いと思うんだけど、結果として代弁すべき相手が韓国の若者から、世界のファンに変わったと思う。ここで初期コンセプトである「若者を大人や学校の理不尽から守る」が「世界の立場の弱い人々を代弁する」に転換されていくような気がします。(欧米に出ていくにあたって、彼らが黄色人種=マイノリティであることへの風当たりの強さを感じる瞬間があったのかな、とか勝手に想像する)
そして、その立場の弱い人々の代弁、の象徴的な作品がSpring Dayだと思います。(WINGSのリパッケージであるYOU NEVER WALK ALONEの表題曲になっています。)

「解釈は皆さんに任せます」的なことが彼らからはっきりと発信されているので断定するのは違うかもしれないんだけど、このPV、曲はセウォル号事故の追悼の意味があるといわれています。(解釈はいろいろと書いてくれている人がいるので、割愛します)

また、映画スノーピアサー(これも見れていないんだけど→後日見ました笑)を彷彿とさせる表現も多いこと、オメラスの表記があることから、上層部の幸せの犠牲になっている恵まれない人々への意識があることははっきりしていると言い切っていいかな、と思う。
これらを踏まえると、彼らが欧米のマーケットではマイノリティである(イングリッシュネイティブではない)という事実と重ね合わせて、「弱きを代弁する」というメッセージを打ち出し始めたのが、Spring Dayかな、と思います。
また、Spring DayのPVには花様年華のオマージュっぽいシーンもいくつかでてきます(ナムジュンの誕生日?パーティとか。WINGSではホソクのペアであるジョングクがメリーゴーランドの前にいることとかもろもろ)。
このPVが花様年華のストーリーに大きくかかわっているとは私としては思っていないんだけど、Spring Day自体は追悼という側面もあり、「起こったことはもどらない、そこからどうしていくか(=忘れない)」を前提にしているように思うので、花様年華期の「過去に戻ってでも過ちをただす」という方針が、LYS期では転換されていく布石になっているような気がしています。

一旦今回はここまでです!LYS、MOTSについては次回書きます。需要ないと思うけどほんとにかくよ!私一番好きなのhighlight reelなので(?)

自分でもあまりの長さに引いてるんですが、もし読んでくださった方いらっしゃったらありがとうございます、、、!花様年華本当にしんどいな!!早く終われ!!!(終わるな)

続きの記事たち↓




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?