見出し画像

【りいち的演技論】声優に身体を使ったお芝居は必要ない?

ちらっと見かけた自己紹介に「フリーの声優です。身体を使った演技は出来ません」とあったんで興味が湧きボイスサンプルを聞いてみたら、たしかに身体訓練したことないんだなって感じの声で聞き苦しく、そっと閉じました…。

はい、どうも!  りいちですᐢ⓿ᴥ⓿ᐢ
何やら上から目線の始まり方ですみません(笑)

ボイコネを始めてから「声劇」とか「シチュエーションボイス」っていうカルチャーに触れるようになり、ほとんどは趣味として楽しんでる人が多いけど、中には声優志望やすでにフリーで活動されてる方もいらっしゃることを知りました。

そこで何度か「それだとオーディションを突破するのは厳しいかも💦」と感じた内容があるので、多少なりとも舞台活動をしていた自分の経験が生かせないかなと思い、まとめてみようと思った次第です。
なにぶん師の教えが「死ぬ気で演じろ」だったため、演技の話をすると本気モードになり少々口調が悪くなりますがご了承ください。

趣味でやってるけどもっと演技が上手くなりたいなという方にも参考になれば幸いです。

。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *

訓練されてない声って聞けばわかるんです。
声が腹から出ているか、それとも喉を使って出しているのか。
鼻が詰まったようなペチャっとした話し方になる場合は、喋り出す前にちゃんと息が吸えてない可能性がある。

もちろん息継ぎのことではありません。
台詞を一息で喋りきるために必要な空気が予め吸えているか、ということです。

俳優、特に舞台役者は己の身体を自由に操るための訓練をします。
自分の場合はストレッチ、筋トレ、走り込みから始まり、発声、滑舌、体幹、腹式呼吸、リズムトレーニング等、稽古の3分の1が基礎訓練だった時もあります。
がっつり芝居に明け暮れていた時の1日の稽古時間が約6~10時間だったので平均2時間くらいでしょうか。

それらが身について初めて台詞のある役をもらえる。
もちろんそこまで基礎訓練に時間を使う団体のほうが少ないので、これは一例です。
これだけ基礎をしっかり教えて貰える場所に出会えたのは全くの素人だった自分にとっては恵まれていました。

タイトルの話に戻りましょう。
声優に身体訓練は必要ないか。

答えは否。

一流の声優は舞台役者としても一流です。
逆に俳優が声優をやるのは難しい。
なぜなら普段は目の前に相手役だったりセットがあって動きながらやっていることを、立ったままマイクに向かってやらなければならない。
マイクの向こうの世界を肌で感じることが出来なければ、役として浮いてしまう。
「台詞を言う」のと「生きている」のは全く別物ですので。

アニメで声優が本職の方以外の俳優さんが演じた時、違和感を感じるのはそのためです。

活躍されているプロの声優さん達は演技の基礎が出来た上で、声優としてのテクニックも身につけた強者なのです。

全てが本番のボイコネのようなアプリで声劇をただ繰り返しているだけでは、正直演技は上手くなりません。
声劇前に裏で稽古したり、終わったあとに復習の場を設けているなら話は別ですが…(´`;)

声優志望の方が声劇アプリ等を利用する場合は、演技を練習する場ではなく、他で練習した演技の成果を試す場所、また演技が上手い方との違いを発見して盗む勉強の場として利用されてみてはいかがでしょうか?

ちなみに自分は、お芝居の舞台からは今は完全に身を引いているのでボイコネは趣味の一つとしてゆるく遊んでいます。
自分と出会ったからといって「プロがどうの」など面倒くさいことは言いませんので、怖がらずに仲良くして頂けると嬉しいですw

なんだかんだ楽しく続けるのが一番ですから♪


皆さんを巻き込んで一緒に幸せになる!そんなクリエイターを目指しています(´˘`*)