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Sustainability/ インターン7〜9日で感じたこと

インターン7、8日目がずっと書けず、9日目の夜が来てしまった!書きたい書きたいと思いながらも、7日目は夜中の3:00AMまでアーティストさんのある作品を仕上げのサポートをさせていただいた為、noteを書けないまま布団に吸い込まれるように眠ってしまい、8日目の夜は、また新しくレジデンスに入られたアーティストさんとリーダーと、私ともう一人のインターンの方と一緒に美味しいお酒をいただいて、その後、前日の夜更かしのこともあり眠気120%になってしまったため、バタンキューしてしまったのだった。

しょうがない!こういう時もある!
理想の自分になりきれない自分のお尻を叩くだけではなくて、折り合いをつけて、その時々のベストを尽くすことを大事にしたいと思う。

ということで今日は今から、7日目〜9日目の間で気づいたことや考えたことについてまとめて書こうと思う。

インターン7日目。
この日は、滞在アーティストの下田実來さんの作品が展示されるツリーハウスの修繕が行われた日だった。
そのツリーハウスというのは10年以上前に建てられたのだという。大きな大きな栗の木があり、その幹の上部分を中心として建てられているため、雨が降るたびにその栗の木の葉が受けた雨水がツリーハウスの特定の箇所にもろに滴り、所々がその雨水による湿気により脆くなったり弱くなって劣化してしまっていたのだという。
そんなツリーハウスを修繕しに来てくれたのは、おじいちゃんの大工さん1人と、それを手伝うアクティブなおじさんの3人!合計4人。

原泉アートプロジェクトでそのツリーハウスを作品制作・展示に使うということになり、アーティストさんが制作をし始めたりしていることを知り、大工さんをはじめとしたおじさん達が、"ツリーハウスが劣化し始めてるから、修繕した方がよいだろう"ということで互いに声をかけ合って人数を集めてくださり、着手に行き着いたらしい。

皆さん本当に朗らかで明るく活発で、笑顔がとびきり素敵な、かっこいいおじいちゃんやおじさんたち。
そのように積極的に、原泉アートプロジェクトに使われる場所を修繕してくれるという皆さんを手伝わないわけにはいかない!ということで、リーダーと私も、午前中からお手伝いをさせていただいた。

私はツリーハウスを正面から見て奥側にくっついてるすべり台の掃除をした。それは、何年も使われていなかったらしく、かなりのカビやら汚れやらで覆われていた。少し雨がパラつく中で大変だったけど、何よりおじいちゃんたちが汗を流しながら、太い木を切ったり、持ち上げたり、組み立てたり、漫画の世界でしか見たことのないような、いかにも年季が入っていそうなでーっかいトンカチで釘を打っていたりする光景を目にしたため、それはもう頑張らないわけにはいかなかった。その光景にエネルギーをもらって私はそのすべり台を一生懸命磨いて、ピカピカにした。

そんなモチベーションですべり台を磨きながら、頭の中でいろんな思考がポンポン浮かんできた。

そしてその思考たちは、よくよく考えたら"Sustainability"という単語に、結果的に集約されたのだった。


リーダーは、この地に住み始め、この地で原泉アートプロジェクトを開始するのにあたって、特に意識して生活していたことの一つとして、"関係性を築く"ということがある、といった趣旨のことを何度か話してくださった。"関係性を築く"という言葉の表面だけをなぞると、ただ、"ふ〜ん、大事ですよね"みたいな感想を持つ人がいるのかもしれないけど、"関係性を築く"ことの意味やそのプロセスのことまでに思いを馳せてみると、それにかかる年月やエネルギーなども多少は想像できるのではないかと思う。

"良い関係性"というのは、お互いを尊重し合って、向上しあえる間柄なのかな、と私は思う。

原泉アートプロジェクトは、リーダーが企画運営されているけれど、そのリーダーは、このプロジェクトの参加アーティストである中瀬千恵子さんが原泉にアトリエを構えていらっしゃって、リーダーが深く共感するビジョンを持ってアーティスト活動をされていることがきっかけで、プロジェクトを開始し、今も続けているのだという。中瀬千恵子さんとの出会いが、このプロジェクトの着火剤であり、モチベーションや前進するエネルギーの糧なのだと、リーダーはおっしゃっていた。

そんなリーダーは笑顔がとびきり素敵な人で、自然で、オーガニックなエネルギーに満ちた、パワフルウーマンである。リーダーの仕事っぷりや、芯の通った言葉、美味しいお料理や、色んなところで感じるまばゆい程のセンスに私は毎日魅せられているし、目の前のことを頑張るモチベーションをいただいている。

ここに滞在して作品を作っていくアーティストの方々も、リーダーの本気や、真剣さや、信頼などを受けて、ここでの制作に熱をいれて励んでいるとおっしゃっていた。

アーティストの方々は、それぞれが、原泉のあらゆる場所で制作、展示をする。そのうちの多くの場所が、近年では使われなくなってしまった場所や、ずいぶん長い間放置されていた場所などであった。
そのような場所を、最初は徹底的に掃除しなければならない。
時間と労力をかけて、リーダー、アーティスト、サポーター達が掃除をしたりして、アーティストの方々が制作できるような環境を整えることから始まったのであった。
それは、新しいものを買うことでもなく、新しい建物を建てることでもない。今ここに有るものの価値を再発見、再認識し、大切に使うことである。それはまさに、Sustainabilityと言えるだろう。

そして、その姿を目の当たりにした原泉の住民の方々が、もう使われなくなっていた場所を綺麗にして使ってくれてることを喜んでくれたりして、その姿勢に触発されるように、プロジェクトに関わるアレコレに協力してくれたり、支援してくれる、という環境が出来上がっているのである。

せっせと大きな木を切ったり、声をかけ合ってそれを持ち上げては釘をトンカチで打ち込んだり、パラパラと降り注ぐ雨に打たれながらも時間を惜しまず丁寧にツリーハウスを修繕してくれてるおじいちゃんたちの姿を見て私は、
これがSustainabilityだ、
関係性を築くことこそが、Sustainabilityなのだと悟ったのであった。

先ほど、良い関係性とは、お互いを尊重しあっていて、向上しあえる間柄だと思う、ということを述べた。
対話や、コミュニケーションを重ねるという人間関係の土台作りの段階の上に、"あなたが頑張るから、わたしも頑張る"っていう向上心が乗っかってこれるんだと思う。
そうやってできた循環は、緩やかに加速して、その向上心を持ち続ける限り、その循環も持続するのではないか、と思う。


インターンの7日目は、記述したように主に修繕工事があり、8日目は、アーティストの下田実來さんがレジデンスを出る日だったため、制作の仕上げ作業などに私も微力ながらお力添えをさせていただいた。
9日目(今日)は昨日からレジデンスに入られた安藝悟さんのパフォーマンスリハーサルを拝見させていただいたり、事務作業を行ったり、夜はリーダー、悟さん、悟さんのサポーター、インターン2人で、外食に行き、色んなお話を聞いたりした。

毎日が、良い刺激に満ちている。ここに滞在させていただいて、毎日身体を動かして、毎日違う人と会って、コミュニケーションを重ねて、全身で学ばせていただいている。感謝でいっぱいである。

"Sustainable"ということは、関係性を築くことである、という気づきを、これからも私の中で大事にしていくのと同時に実行していこうと思う。

今ここに有るものと対峙して、対話して、
それを尊重し、向上させていくということ。

自分自身にも、そのエッセンスをしっかり取り入れよう。
また、このプロジェクトを終えた後は、私の生息地である浜松で、尊敬する大人の方たちと共同で始めようとしている企画段階のプロジェクトが本格的に始まるのを待っている!ここで学んだことを活かすためにも、毎日意識して過ごしているつもりである。

自分のビジョンは、心の中にドカンと大きく掲げて、来たる日々を全身で味わい尽くして、汗を流すことをためらわずに、いつも何かにワクワクしながら生きていきたい。


今日も感謝!


()原泉の猫ちゃま。毛並みがものすごく良くて、エレガントなのです。)



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