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お客さまの主訴からセッションの方向性を定める〜未来・過去・今のいずれに視点を持つ相談か〜

主訴も医療用語…かな?キャリアカウンセラーの講座で主訴という言葉を知り、それからちょくちょく使っていました。ここでは、「お客さまが一番伝えたいこと」という意味で主訴という言葉を使わせていただきますね。

主訴を占い師側が上手に捉えられないとき…セッションは確実に難航します。かなり話が進んでから、こちらじゃなかった、ということが明らかになると、もう、無駄以外のなにものでもありませんので、最初にしっかり時間をとって、お客さまの伝えたいことの把握に努めましょう。

お客さんの主訴はさまざまです。個別具体の内容・事情に寄り添うとともに、頭の中では、その方向性を次の3パターンのいずれに該当しそうなのか、分析をしていくと良いでしょう。

1つ目のパターンは「不快を取り除きたい、何かから逃れたい」系です。悩みやお困りごとがある。嫌なものがあってそれをどうにかしたいと思っている。人生の質を下げるような何かしらの不足がある。これまでに蓄積してしまったマイナスをどうにかしたい、という相談です。視点は過去です。

2つ目のパターンは「目標を達成したい、夢を叶えたい」系です。今は手の中にないけれど、未来で手にしたいものがある。どうしたら手に入れられるか?いつ手に入れられるのか?今後の人生にプラスを構築していきたいという相談です。視点は未来です。

3つ目のパターンは「特に何かしたいわけじゃない」系です。ただ話を聞いてほしい。愚痴を聞いてもらいたい。誰にも言えないことを打ち明けたい。なんか会ってみたかった。現状に対する不満や未来への強い意欲はありません。視点は今です。

それぞれのパターンで心がけることが違います。

まず1つ目の過去パターンの方は、疲れていたり、不安や不満があったりして、エネルギーが枯渇している可能性があります。日々の生活に一杯一杯で余裕がないかもしれません。ですから、あれこれアドバイスすると疲れてしまうことがあります。まずはリソースの不足を補える手堅い一手をホロスコープから見出してください。今からできる簡単なことを一つだけ。具体的に伝えましょう。それができたら、また来てもらってください。一歩一歩、一緒に進んでいく気持ちで寄り添いましょう。

2つ目の未来パターンの方は、出生のホロスコープから夢を叶えるために有効な武器を見出し、目指す未来までのプロセスでぶんぶん使っていけるようにアドバイスしてください。もちろん、時期的な星の影響も大いに味方につけます。幸運期を細かく拾い、小さくてもいいから成功体験を積み上げられるよう、アクションプランを計画します。半年から1年くらいのスパンでアドバイスしてあげましょう。

3つ目の今パターンの方は、まずは、話したいことを話させてあげてください。そして、聞きたいことを惜しみなくお伝えします。占星術で何がわかるのかわからない、というケースもあるので、こういったことをみましょうか?と、占い師側からバンバン提案するのも良いです。ラッキーアイテムやラッキーカラー、開運日などちょこっとした内容のものをたくさん教えてあげるのもおすすめです。

以上、簡単ですが、お客さまのお話を構造化し整理するための、切り口の一つをご紹介してみました。

今回は、過去・今・未来のいずれにお客さまの視点があるのか、そこを捉えたうえでどのようにセッションを進めていくか考えてみましたが、他にもセッションの方針を定めるために使える切り口を、少しずつ増やしていくと良いですよ。

お客さまが心のままにお話されることを、頭の中で整理する手法として、個別具体の内容をパターンに当てはめながら理解していくこと、またそのパターンは一種では単純すぎることが多いので、いくつもの切り口で持っておくことは、占星術のセッションをロジカルに進めていくために大変役に立ちます。

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