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"コーチング”は、本心が語れるからこそ役に立つ

こんにちは。”働くあなたに未来と笑顔を届けるパーソナルコーチ”の理恵です。

自主的な行動を促す手段として注目されるコーチング。コーチと聞くと、アスリートを指導する熱血コーチを思い浮かべる方も多いですよね。
今回は、ティーチングとコーチングの違いを踏まえ、『コーチングが効果をもたらすには、本心を語れる安心の場が必要なこと』をお伝えします。

ティーチングとコーチングの違い

コーチと聞くと、技能や経験に優れ、選手に情熱的に指導を行いながら、目指すゴールに導いていく・・・、アーティスティックスイミングの井村雅代さんのようなアスリートコーチを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。

「ビジネスコーチをやってます」と自己紹介すると、もしかして、働く人に仕事のスキルなどを指導する人だと思われているのでは?と感じることがあります。

そこで、今回は、ティーチングとコーチングの違いを図式化してみることにしました。

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ティーチングは、コーチ(教師)が主体。クライアント(生徒)は受動的になりやすいという特徴をもちます。知識やスキルやノウハウや経験などを有する人が、一度に複数の人に教えることに向いています。キャリアの初期段階や経験が乏しい場合は基礎力をつけるために、また、緊急性の高い場合も具体的対処を指示する必要があるためティーチングが有効です。

一方、コーチングは、図で示す通り、対等な1対1という関係性の中で、『クライアントの中に答えがある』という前提で、クライアントの答えを、コーチが引き出していくスタイルをとります。時間もかかりますが、クライアントの自発性を大事にし、やらされているのではなく「自分(クライアント)が主体である」というマインドを育みます。

「こうすればいい」「~すべき」「~したほうがよい」と指導するのがティーチングだとすると、
一人で考えるために偏りがちになる考えを、多面的な視点でコーチが質問し、気づきをもたらすことで、相手(クライアント)が、望んでいる方向は何か、そのためにどうしたらよいのかを引き出し、望む方向へ動き始めるのをサポートするのがコーチングです。


「私は」を主語にして話すと何が起こるか

コーチングの時間は、クライアントの時間です。クライアントが話をし、それをコーチは傾聴することが基本です。

人は、本来話すことが好きなのだと思います。

それは、他人に自分のことを知ってほしいという欲求があるからであり、自分の感情や想いや考えを人に話すことによって、自分の頭の中が整理され、自分で納得して、前に進んでいく活力を得られるからだと考えています。

その時、重要なのは、「私は(I)」を主語にすること。
「私は」を主語にすると、自分がどういう気持ちなのか、どう思っているのか、どうしてほしいのかを、自分で考えながら自分の言葉で話すことができるために、自分自身に正直になり、自分がわかってきます。自分自身に向き合うことができるようになるのです。

また、アドバイスを多々聴いて「はい!やってみます。」と返事のみをするケースと、自ら「私は、こうなりたいから、明日からこうします!」と言葉にするケースとを比較すれば、後者は、自らコミットするからこそ、モチベーションを発揮し、実践に繋がりやすいと容易に想像がつきます。

「私は」を主語にしたとき、人は自ら良い方向に変わっていく可能性が高くなるのです。


コーチングが効果をもたらすには、本心を語れる安心の場が必要だ

もし、話をする人が、
「こんな話をしたら悪い印象をもたれるかも」「こんなことを言うと自分の将来によい結果をもたらさないかも」「今までこういうキャラで自分を演じてきたのに、下手なこといえない」
などと感じて、自分の気持ちや考えに正直になれなかったとしたら。

もし、話を始めた途端、「いやそれは間違っている」「あなたの考えはわかるけど、組織の方向性とは違う」などと、否定的な言葉を投げつけられたとしたら。

いずれにしても、口を閉ざし、「自分からやろう」と思う自発的な気持ちは起こらないはずです。

自分の話を
いっさい否定せず、変な反応もせずじっと聴いてくれる。
自分の話に興味に関心を示し、価値観を理解してくれる。
自分が望むこと、自分らしくいられること、自分が決めたいことが何かを一生懸命に引き出してくれる。
自分に何が必要なのかを一緒に考えてくれる。
その場に話が留まる(秘密が守られる)

これがコーチングにおけるコーチのあり方なのです

望む方向への変化をサポートするのがコーチングだとしたら、そのコーチングの場は、クライアントが、自分を晒しても大丈夫と思える空間で、自分自身を思いっきり語ってもらうことが欠かせないのです。
本心を語れる安心の場だからこそ、コーチングは機能するのです。

あなたには、いつでも本音で話せる場がありますか?

帰属するコミュニティでは、各々役割があったり、表舞台では印象を維持するために演じることが必要だったり、安心安全でなかったり、自分の話題のみ、本音で真面目に話し続けられる場は、ほとんどないのが実情です。

仕事でちょっと躓いたとき
人間関係で悩んだとき
誰かに腹がたったとき
将来のことで考えたいと思った時

職場や家族とは境界線のあるサードプレースだからこそ安心して話せることがあると思います。

あなたには、いつでも本音で話せる場所、本音で話せる人はいますか?


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