十数年ぶりのお笑いの風景 その1

しずる村上さんのご著書「裸々」を読み終わりました。
そちらの感想を書こうと、私が「しずる」さんを知ったいきさつから順を追って書いてみようと思ったら、そもそもがお笑いを再び見だすきっかけから書かなければなりませんでした。
しかしそうすると現役のお笑い芸人さんにたくさん言及しなければなりません。失礼があってはいけないなと思いすぎて書くの止めようかなと思ったのですが、全力で気を付けて書こうと思います。
気になるところ、失礼なところがあったら教えていただけると嬉しいです。
全3回くらいになると思いますが、興味を持ってくださった方はよろしくお願いします。


土曜の昼に吉本新喜劇を見ながら育つ

と言いつつ別に新喜劇には言及していませんが、当時の関西の小学生は大体そうだったと思います。
私は関西に生まれ育ったのもあり物心ついたころからお笑いに親しみ、20年位前はライブを見に行ったりもしていました。
しかし自身の環境の変化とともに足は遠のき、TVすらも見なくなり(壊れたから)、えらいものでその間に出てこられた芸人さんはどんなに人気があっても、よく知ってて名前くらいでした。
なのでもちろんしずるさんも名前くらいしか知らず、あらゆる意味で先入観がなく、ネタを見たのもつい最近です。

お笑いから離れたといってもTVが壊れて自室で見れないから遠ざかってただけで、別に嫌いになったわけではなかったので、関西で年末にやってた「オールザッツ漫才」(※1)だけは、覚えてたら手段を駆使して見てました。
覚えてたらというか、だいたい毎年日を間違えていて気が付いたら終わっていて見逃し続けていました。
そんな中、2018年のオールザッツ漫才はしっかり見ることができて、その時優勝した「見取り図」さんの南大阪のカスカップルのネタが面白く印象に残っていたので、YOUTUBEのチャンネルを見つけてその時に登録しました。
しかし当時は更新も頻繁でなく、登録だけして長らく放置していました。

方違神社がつないだ縁

「見取り図ディスカバリーチャンネル」(以降MDC)はそれ以来ほとんど見ることもなかったのですが、年月は過ぎて2020年12月上旬、介護の仕事を辞めてこれからどうしようと思いつつ自宅を大掃除していると、長年放置していた神棚から「方違神社」という見慣れない神社の、20年以上前のお札が出てきました。
調べるとそこは大阪府堺市にあるという方位除けの神社で、うちが新築の時に大工の棟梁さんにいただいたものか、大阪市南部の親戚にもらったものかと推測できました。
せっかくなのでお出かけがてらお札を返しに行ってみようと計画を立て、そういえば堺→南大阪→カスカップル→見取り図だなあと記憶が蘇り、そこで放置していたMDCを思い出し見てみると、怒涛の更新がなされてました。さらにその年のM1の決勝に進出したということで盛り上がっており、そこから私も動画を見はじめ、方違神社のあるあたりが盛山さんの地元ということもそこで知って、あまりの偶然に驚いたものでした。
そういうわけで、そもそもが十数年離れていたお笑いを追いかけるようになったきっかけは見取り図さんで、そこから失われた記憶を徐々に埋め始めました。膨大すぎて今も埋まってないですけど。
方違神社のお札の謎も今も解けないままですけど。

中尾班ユーチューブとの出会い

私は、お笑いから離れていた割には、ツイッターで藤崎マーケットのトキさんとロザンの菅さんだけはフォローしていました。
藤崎さんはそもそも好きでトキさんのツイートが面白くてフォローしてたんですが、ロザンさんは特にファンだったわけでもなく、なんでフォローしたのかは我ながら謎です。20年ほど前はWEST SIDE(※2)でアイドルのような売れ方をしてた方たちだったので、知ってる人がツイッターやってる!という感動があったのかもしれません。
で、そのロザン菅さんのツイッターで「中尾班」というものの存在を知るに至るのです。
コロナ禍で多くの芸人さんが仕事を失う中、吉本興業、中尾マネージャーの班に属する通称「中尾班」の方々は、営業の仕事を主にしている芸人さんが多かったそうでコロナ禍の打撃も特に大きく、その芸人さんたちの活路を見出す為にYOUTUBEチャンネルを開設された、という事で、菅さんはそこに言及されていたのです。
失われた数十年の記憶を取り戻すべく貪欲だった私は、それでなくともよく知らなかった東京のお笑い事情を知る一端になるかと思い、興味を持って中尾班チャンネルを見始めました。
そして、そこで「おしみんまる」さんという芸人さんに興味を持つのです。これが私にとってはかなり大きい出会いになりました。

今回はここまでです。次回に続きます。

おまけ(注釈)

(※1)オールザッツ漫才はそれ以前に最後に見たのが2005年でしたが、その年に優勝したのがストリークという漫才コンビでした。私はストリークが好きだったので(ユニフォームを着た野球風漫才だったから、当時はまだ後年ほどの野球漫才ではなかった)一応喜んだのですが、「なんか違う…」と思ってオールザッツからも遠ざかったので、私がお笑いから遠ざかった戦犯はストリークだったのかもしれないです。いやストリークの漫才は普通に正統派で面白かったんですが、オールザッツはそういうのじゃないというか、…。
(※2)通称ウェッサイ。ランディーズ、ロザン、キングコングの3組のダンスユニットで当時キャーキャー言われてはりました。私は別にファンではなく、踊ってはる…と遠目から見ていました。
これは言っていいか分からないのですが、キングコングさんの思い出を一つ。
デビュー当時、ABCの新人大賞を取ったご褒美で、朝日放送で30分枠のラジオをやっておられたのですが、ある日のラジオで冒頭から梶原さんが何やら騒いでいました。何が何だかわからず?と思ってたら、どうやら西野さんがラジオ収録中にも関わらず二人きりのブース内で勃起(すみません、どうぼかしても変なので直球で書きます)していたらしいのです。ラジオなので聞いてるほうとしては言わなきゃ分からないのに何で言うねん!とドン引きですが曰く「怖かったから触れないわけにいかなかった」とのことだったと記憶しています。さらに、沈黙を貫いてた西野さんが絞り出すように言った一言「……何で言うねん」に、さらに「何で言うねん!!」となりました。
いわく、自分はお笑いが好きすぎて、お笑いの子孫を残した過ぎてこのシチュエーションでこうなってしまった、とか、そんな言い分でした。
当時は猪名川から川西を眺めるくらいの距離感で見ていたキングコングさんを、淀川くらいまで南下して見るきっかけになった出来事でした。
不適切なら削除しますが、かれこれ20年以上忘れられない出来事なので、とりあえず吐き出してみました。


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