楽しいから続ける仕事

暇があればYOUTUBEを見ている今日この頃ですが、見るのはお笑い、芸人さん関係が多いです。
ネタも見ますが、好きなのは飛石連休藤井ペイジさんの辞めたOR辞めない芸人に話を聞こうシリーズです（藤井ペイジちゃんねる）。
藤井さんの人望が何より大きく、事務所を超えた様々な元芸人さん現芸人さんが出演、お話をされていますが毎回大きな示唆があります。
辞めた芸人さんはもちろんですが、辞めない芸人さんのお話も本当に考えさせられる事が多いです。

「辞めない」と冠される芸人さんたちは、ともすれば芸事だけで生活できない方々です。
それでもやめない芸人さんはそれぞれの理由を語られますが、おおむねみなさんおっしゃるのは「楽しいからやってる」という事です。
これには大変に考えさせられましたし、最初は目から鱗というか、そういう生き方もしていいのか、とも思いました。
毎回食い入るように、一語一句逃すまいと聞いています。
私は生きるために自分のやりたい事を諦めてきました。
稼げない事は続ける価値がない、あるいは趣味にすべきと思ってきました。ただ好きで楽しいからお金にならない事を続けているという生き方は衝撃でした。
なんだかとても失礼な事を書いている気がしますが、それでもそこまで芸人さんとして生きてこられたのは相応しい才能がおありになったからで、決して力がないからでなく運次第だったのだとは思います。
有名でない＝面白くない、では決してないのは私もよく知っています。

私はそのころ全くと言っていいほどTVを見ていなかったのもあり、失礼ながら全然知らなかったのですが「ハレルヤ」というコンビのそれぞれのインタビュー回があり、辞めない芸人でお話されてた「カトゥー」さんの生配信の回が大変に印象に残りました。
お話を聞くに大変にまじめな方で、相方さんは現在俳優として活躍されておられ、ご本人は解散後不運に見舞われながらも「芸人になれたのは当たりくじを引いたようなもの」と仰り、こんな楽しい世界は辞めたくないし生まれ変わっても芸人になるとはっきりとおっしゃり、そのまっすぐな人柄に圧倒されました。
相方さんは天才といわれて居られたようでつらい思いもされたようで、もともと先生になりたくてお笑いの世界に入るのは断っておられたそうなのですが、笑いを取ることの魅力に取りつかれ教員免許も取らず芸人の世界に飛び込んで来られたそうなのです。
カトゥーさんを誘われた相方さんは生まれ変わっても芸人はやらないとおっしゃり、巻き込まれて人生狂わされたと思っても仕方ないと私のような者は思ってしまうのですが、曇りなく芸人さんである現在を心から楽しんでおられる姿を見ているとなんだか涙が出てきてしまいました。
こういう方はいずれ何らかの形で売れてほしいし、その曇りのないまっすぐな人柄はいつかどこかで評価されると思いました。

カトゥーさんに限らず、「やめない」方々はみんな口を揃えて楽しいから辞めないとおっしゃいます。
その考え方は私には本当に衝撃でしたしお笑いは好きでいろいろ見ていましたが、こんな前向きな方々がやっておられることなら自分も前向きになれるはずだと納得もしています。