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TEN YEARS AFTER TEN YERS AFTER &TEN YERS AFTER その6

カメラマン・神山均(キンさん)は、1980年代からフォトグラファーとしてアメリカ大陸、アフリカ大陸、南米を駆け巡めぐり、自由に写真を撮り続けた。

キンさんは、初めてアフリカの地を訪れた。それまで勤めていた会社を辞めて自費での旅だった。目的はアフリカ大陸を見ること。そして、その頃、世界でも名前が知られるようになったダカールラリーの撮影を兼ねての旅だった。

アフリカ編

パリダカールラリーの話・その5

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ーこの写真はどのあたりですか?

k「これは、いよいよこれからテレーネ砂漠に入っていく手前のガレ場。この写真は、ちょっとカメラマンマジックみたいなこともあるんだけど。というのも、写真を良く見るとわかるんだけど写っているバイクとクルマはプライベートの奴らがほとんどなんだよね。ワークスなんかの早い車は、朝のスター直後にポーンって出て、プライベーターなんかすぐに抜いて先頭争いを繰り広げる。ところが、遅い時間帯になると、遅れてきたプラベートバイクや車が混在して集中する。すでに沢山のワークスの車が通過した後だから轍なんかが深くえぐられて、グチャグチャなわけよ」

ーそこを狙っているわけね。人の不幸を…(笑)

k「そうなんだよね、もうこれぐらになるとプライベーターが混在してくるから、こういう絵が撮れるっていうことを知ってるわけね」
「轍なんかもかなり深いから、たとえ慣れてるドライバ-もスタックしちゃう。そこに後続車がどんどん突っ込んできて危ねー、あぶネーって、言ってる間にボカーんとブツかちゃう。大変だそ〜!!パリダカは、って写真ね」
「写真っていうのは、もちろん偶然の出会いだけど、プロのカメラマンは、その偶然の出会いっていうシーンを予測して狙っていく。昔の出来事だけどケニーロバーツとの話を思い出したよ」

この話の後、パリダカに行く前に日本のSUGOで、ケニーロバーツのラストランを撮影した時の話を思い出したキンさん。あえて狙って撮影するという話からの連想だったのだろう。話があちこち飛ぶのも、いつものこと。それがまた面白い!と、いうことで、その話は次回。

                          written by J.Watanabe 




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