菠薐草

 報連相。報告相談連絡の略である。高校時代からよく耳にするようになった気がする。大人の常識。コミュニケーションの基本。

 私の所属していた部活ではこれが信じられないくらい希薄だったと思う。同期にさえ何も相談せずに突然方針を集合で話しだす主将。本人に連絡が届かない〇〇担当。チームのことなのに、ろくすっぽ構成員に話が通らない。不透明なままいつの間にか決まっている。決まったことだけ連絡すればいいと思っている。報や連はギリギリのところで出来ているような、いやこれも出来てはいないのだが、特に相が酷い。

 どうしたものかと思って、現役の頃は何度も苦言を呈してきた。だから、ここで書いているのは今更個人を責めるつもりも、もちろん陰口でもない。組織としての体質を備忘録として後輩に残すこと、僕らの戒めにすることを目的にしている。

 当時のチーフには何度もこの話をしてきた。突然言うなよ、相談くらいしてくれ。お前だけの考えで部が動くわけじゃないんだぞと。
 もちろん、決めなきゃならない時はある。特権的な決定は、監督やコーチがいない我々の部において、チーフや主将が苦渋でしなきゃないものだ。ただ、全てがそれでは、ただの独裁だし良いチームにはならない。人が集まっているだけでは、チームというより群衆である。

 そもそも、集団として、コロナを経たことでガラッとその性質が変わってしまった気がする。近年の〜ハラスメントやクソみたいな中身の自由主義のせいなのかもしれない。まともに自由について考えたことも無いくせに、一丁前にてめえの自由を主張しやがる。お前のそれは放縦だよ。集団に所属するということは、お前が甘い蜜を吸うだけじゃダメなんだよ。何かを捧げろよ。貢献しろよ。

 人を思う気持ちも欠け始めている気がする。年末に高校の部活に顔を出した。「最近、会話ができないやつがどんどん増えている」、そう顧問は話した。会話をするというのは、相手を思いやって相手のことを考えるということ。自分勝手に話すのを受け入れてもらいたい?甘えてんなよ。

 そんなことを考えていた。自分も、誰もが、もっと考えてもらいたい。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?