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物心ついた頃から

母からは「りんちだよ。」初めて知った難しい言葉だ。兄からは「父さんとよんじゃだめ、おやじだよ。」意味もわからず、たくさん味方がいる場所にいないと父のような扱いを受けるのではないか?と、心の中でパパと呼びたかったけど、親父と呼ぶのも子供ながらに違和感を感じ“ねえ“とか”あのさ“でやりすごしていた。姉からは「話しちゃだめ、シカトだからね。」と、初めて自分の意思ではなく、人を無視することを覚えた。あまりいい気分ではなく、ものすごく悪いことをしている気分だった。だから我慢が出来ず、甘えたり話したいことがあった時は、こっそりと話してた記憶がある。

抱っこして高い高いをしてもらう時は、誰もいない時。父の日の幼稚園で描いた絵は、隠して持って帰ってきてこっそり渡した。だからいつも私は父に可愛がられた。怒られることも、機嫌悪くてあたられることもなかった。でも、可愛がられることが後ろめたくて、父と話すことがいけないことをしてるんじゃないかと思いながら育った。

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