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『花の枯らし方』をご覧いただきました方々へ

お世話になっております。りこりた主宰の名塚です。
先日2月26日を持ちまして、りこりた旗揚げ公演『花の枯らし方』の全日程が終了いたしました。ご来場いただきました方々ならびにご関心をもって我々の活動をお見守りいただきました方々に御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。

さて、今回の公演につきましてアンケートやSNSにて多数のご感想やご意見・ご指摘を頂戴しております。その中で特に当団体としてお詫びをさせていただきたい内容がありこの度筆を執らせていただきました。

その内容としては、「作中における性犯罪・暴力行為の描写について、事前の周知が不足していた」というものです。
まず、当団体の対応の至らなさにより情報が不足した状態で観劇をされ、ショックを受けた方ならびにご不快な思いをされた方にお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。

以下、問題の経緯について説明させていただければと思います。

『花の枯らし方』では、物語のキーとなる部分で性犯罪・暴力行為が行われる描写がございました。お客様にショックを与えうる描写については事前にその旨をお伝えしその上で観劇のご判断をいただくのが最善ですが、その周知を当団体は予約フォーム上での注意事項の表記に限定して行っておりました。情報源を限定したことでお客様に対しての事前周知が不十分となるケースが発生し、お客様の観劇の安全を脅かす事態が発生してしまいました。

こうした選択を行った背景についても説明させていただきます。
『花の枯らし方』の広報を開始する際、センシティブな表現についてどのような形でお客様に事前周知を行うべきかということを、主宰と制作間で相談しておりました。その際、「SNSでの発信やフライヤーに記載することにより、全く作品に興味・関心が無く且つそれらのセンシティブな文言自体に触れることすら望まない人が不可抗力的に触れてしまう」ことは防ぐべきであるという点で同意いたしました。
その上で、公演の観劇を検討するお客様に範囲を限定して情報提供をするツールとして、予約フォームを活用しセンシティブな表現についての注意喚起を行う選択をいたしました。

上記の選択が最善であったかということについては劇団内での議論の余地が残るところではございますが、今回の当団体の広報や運営について振り返った際に先に述べた目的に沿う充分な対応が出来ていなかったことがまず問題であると考えております。例えば、
①予約情報をSNSにて周知する際に「必ず注意事項をご確認の上ご予約ください」などの文言を添える。
②ご観劇されるお客様ご本人が予約フォームの内容を確実に確認できるよう、1人単位でのみチケット予約を受け付ける。
③座組全体で、お客様にお声がけする際には必ず注意事項があることを申し添えるように共有する。
④当日券でご来場されるお客様には、劇団側で注意事項を記載した用紙をご用意し、チケット購入の前にご確認する。

などの対応を行うことが出来ていれば、ご来場いただくお客様全員に正しく情報提供が出来たのではないだろうかと現時点では考えています。
こうした対応について事前に検討し実施できなかったことは、当団体の明確な落ち度であり反省するべき点であると考えております。誠に申し訳ございません。

更に言えば、予約フォームに限定した情報提供を行うという選択に至るまでの経緯について、座組内への共有が不足していたことも反省しております。どのような意図でTwitter等に直接的な表現を避けていたのか、注意事項の記載を予約フォームに限定することでどのような効果を期待しているのか、ということを話し合い座組全体で認識の共有を図るべきでありましたし、そもそも別の選択肢も含めて劇団内で検討を積極的に行うべきであったと考えます。この反省は、後日劇団内で再度話し合いの場を持ち次回以降の創作活動に反映していきたいと考えております。


改めまして、当団体の対応の至らなさによりお客様方の観劇の安全を損なうことになり、誠に申し訳ございませんでした。

今後はより気を引き締めて、劇団として真摯にお客様に向き合っていきたいと考えております。どうかお見守りいただけますと幸いに存じます。


りこりた主宰 名塚かずや


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