医療経営・管理学専攻への入学経緯について

この記事は九州大学医療管理・経営学専攻22期 Advent Calendar 2022 13日目の記事です

はじめまして。九州大学大学院医学系学府 医療経営・管理学専攻 22期のRUです。普段は山間部へき地診療所の医師として仕事をしており、今年4月から九州大学へ通学させていただいています。
ふと書いてて思ったのですが、当専攻は2001年に開設されたのですね。21世紀の変遷とともに歩みを進め、2022年度入学の22期生、、、ってなんかいいですね。覚えやすいし。

さて、どのような層の方々がここへたどり着いて記事を読まれるのか、ということに考えを巡らせていると、その大半は内輪か、本専攻に興味がおありの方だろうという結論に行き着きました。ですから以降は、半分は自己紹介、半分はオープンキャンパスで話しているつもりで、私の入学経緯について短くお伝えしようと思います。



◉ 医療従事者がその地区に「居る」ことそのものに価値がある環境や状況が、本邦には散在している
> そしてこれから、都市と地方の二極化はさらに進んでいく

◉ 現医療体制では、「地方に住み続けたい」という意思と、自身にとって最良な医療・介護サービスを受けることの上手な両立が難しい

これらは、私が現在の職場で日々感じていることです。
これらの課題を解決する方法を真剣に考え始めたのが、当専攻受験のきっかけになりました。

現在の職場に赴任した2020年4月は、本邦に新型コロナウイルスが襲来し、第一波の影響で初めての緊急事態宣言が発令された、まさにそのときでした。試行錯誤の中で、公衆衛生的観点から管轄地域を俯瞰的に診る姿勢が自然と培われていったように思います。行政機関の方々とお話をする機会も多くあり、個々の患者だけを診るこれまでの視点とは違う問題の捉え方の重要性に気づき、医療制度・政策の構造や成り立ちに興味を持ちました。

これらの課題を解決するのは、地域医療構想や地域包括ケアシステムのような地方分権改革・デザインの見直しか、医療DXによる業務生産性・効率性の向上か、はたまたオンライン診療のようなイノベーションの創出なのか、約半年の通学を終えた今も、未だ答えを出せていません。現場にいると、どれも必要なようで、一方であまり有用ではないような、そんな気さえしてしまうこともあります。そんなこんなで、医療行政分野のお仕事やEBPMへの興味が湧きつつある、今日この頃です。


当専攻での2年間の学びがこれからのキャリアにどのように生きてくるのか、皆目見当もつきませんが、これからが楽しみでもあります。
残り1年と少し、頼れる先生方や同期の皆さんの力をお借りしながら、日本の医療と自身の行く末について考えていこうと思います。

近い志をもつ方々とお会いできる日を楽しみに、皆様の入学をお待ちしております。

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