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「士師記」


「内容」

 士師記は、ヨシュアの死から王政の台頭までの間を描いている。ヨシュアの後を継ぐ指導者は1人もおらず、イスラエルはすぐに道徳的に堕落、霊的混乱、政治的分裂の時代に突入した。
 士師記は以下の3つの内容構成となっている。
1 ヨシュアによる初期の征服を生き延びたカナンの先住民との対立(1:1~2:5)
2 神がイスラエルのためにたてた様々なさばきつかさ(例:デボラ、ギデオン、サムソン)の物語(2:6~16:31)
 さばきつかさたちの物語のパターンは、多くの場合決まった定型句を用いている。具体的なパターンは、「イスラエルの子らは主の目に悪であることを行った」と指摘することから始まる。その悪の内容は、偶像崇拝が強調されている。民が罪を犯した結果、神は彼らを外国の圧政者に売り渡す。
 しかし、民が主に叫びを求めたとき、神は彼らを救うためにさばきつかさを起こす。1さばきつかさの働きによって、平和が訪れるが、その平和はイスラエルの次の罪までしか続かない。
3 機能不全に陥った二つの家族の物語(17~22)

「著者と年代」

筆者と年代は明示されていない。

「文学ジャンル」

歴史物語

「福音書へのつながり」

 士師記が王政の台頭を予期し、それを支持しており、王権に関する神学に参与している。

「適用」

 「そのころ、イスラエルには王がなく、それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた。」(17:6、18:1、19:1、21:25)という言葉こそ、罪の中の革新的罪であることを教えています。さばきつかさの物語を通して、真の神を主として、そのことに聞き従うことこそ人の正しい人生であることがわかります。



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